月と星とカピバラとー宵の乙女的日常ー

お洒落もオタ活も頑張りたいオタク。

資生堂BEAUTY SQUARE(ビューティースクエア)でパーソナルカラー診断を受けてきた(レポ)

f:id:oborodukiyo0312:20211128061634j:plain

 スタコリで790円均一セールが開催されていてびっくりしました。ロムアンドのティントも、イニスフリーのパウダーも790円!ブラックフライデー、ヤバすぎます。先日Qoo10のメガ割りで買いすぎたばかりなので、泣く泣く我慢。メガ割購入品、ぼちぼち届き始めたのでレビューしたいなあ。

 さて、先日重い腰をあげて、ようやっとパーソナルカラー診断を受けてきた話をしようと思います。パーソナルカラーってここ数年でよく聞くようになった印象ですが実は結構昔からあるんですよね。二階堂奥歯さんの本のなかでイエベ、ブルべって単語が出てきて驚いた記憶があります。

 私がどうして今までパーソナルカラー診断を受けていなかったのかというと、まあ単純に値が張るからなんですよね。1万~は割とざら。デパートで格安でやってたりもするんですが、安いので予約が取りにくいのと、お買い物がほぼ強制でついてきそうなのがちょっとあれで……。BAさんならともかく、デパートのコンシェルジュさんてなんか怖そう(偏見)。

 けど、このままじゃ自分に似合う色とか分からないままだよなあと一念発起。一応自己診断では秋なんだけど、それにしては似合わない色あるし……。唯一はっきりしていたのは、春だけは100%ないということだけ(オレンジとコーラルのリップで顔が死ぬ)。色々調べた結果、原宿にある資生堂運営のビューティースクエアに行きつきました。選んだプランはパーソナルカラー診断(4シーズン)&アーティストセッション30のセットプラン。アーティストセッションというのは、メイクアップサービスで、30の場合、目もと、口元、チークのうち2か所のタッチアップをしてくれます。

 診断の他にメイクアップもついて、お値段なんと7700円!!破格です。しかも資生堂が運営とか絶対的な安心感あるじゃないですか。口コミも良さげでしたし秒で決定しました。予約もめちゃくちゃ取りやすかったです。次の日とか余裕で空いてます。

SALON | SHISEIDO Beauty Square

 当日、お昼過ぎに予約を取っていたので、ちょっと早めに行って、IKEAや@コスメを物色。ビューティースクエアは原宿駅の表参道口を降りて、左に曲がったらすぐそこ。私、表参道口は初めて降りたんですが、こちらも色々お店があっていいですね!

 時間になったので、正面の入り口から建物内に入りました。今回サービスを受ける場所は、お店の奥まったところ。ドルガバやクレ・ド・ポー・ボーテのカウンターの前を突っ切るの地味に気まずかったです。展示してある各ブランドのクリスマスコフレをチラ見しつつ、平然としたフリでお目当ての場所へ。クレドのコフレ、やっぱ可愛い。

 サロンゾーンにつくとアーティストさんが席まで案内して下さいました。まずは4シーズン(春夏秋冬)についての簡単な説明。次に目の色や、地毛の色、今メイクしているかどうかを確認されました。その後は早速何色ものドレープを次々当てられて診断開始。秒速でドレープが切り替えられていくんだけど、よく3秒も経たないうちに判断できるなあと感心。プロってすごいです。反面私はというと夏~冬については正直違いがあまり分からず。ただやっぱり春系統のドレープは青でもピンクでも緑でも全て顔が死んでいる。相性悪すぎて苦笑。あとはビビットな色も顔より服に目がいく感じで苦手っぽい。逆に淡い色味も顔が地味に見えるような感じでした。

 アーティストさんによる最終的な診断は1st夏の2nd秋でした。冬も選ぶ色によってはいけて、春はやはり一番相性が悪いらしい。余談ですが日本人は1st夏が一番多いそうですね。私は夏のなかでも特にくすみ系のカラーが似合うとのこと。下の写真で言うとサマーのなかでも上から2段目~4、5段目までの色味がいいみたい。くすみブルーとかラベンダーが好きなので嬉しいです。秋、冬の色を選ぶ時は、やはりくすみを意識することが大事。あとは黒も割といけるそう。私服モノトーン多めなので助かります。

f:id:oborodukiyo0312:20211129052053j:plain

 ここまででおよそ20分。残りの時間は先ほどの診断結果を踏まえて、アーティストさんがメイクをして下さいます。予約したの2か所のポイントメイクプランだったはずなんですが、目もリップも眉も、何ならコンシーラーやチーク、ハイライトまでやっていただけたんですが、大丈夫だったんでしょうか?!

 流れとしてはまず可愛い系か大人っぽい系かどちらがいいか聞かれ、担当さんがコスメ一式を用意→メイク方法をレクチャーしながらタッチアップしてくれるという感じ。使ったコスメは全て資生堂のものでした。こんなにデパコス使ったのなんて成人式以来です。コンシーラーとアイシャドウめちゃくちゃよかった……。気に入ったコスメは購入もできるそう。

f:id:oborodukiyo0312:20211129060449j:plain

 肝心のメイクですが、やっぱりプロってすごいです。私、猫目なのでメイクすると顔立ちがきつくというか、大人っぽくなってしまいがちなんですが、今回メイクの真の力を実感させられました。全工程が終わった時には、いつもより数段雰囲気が柔らかめな女性がそこに。眉の描き方一つ、アイシャドウの塗り方一つであそこまで変化するものとは。あと、チークちゃんと日常でも使おうと決意しました。

 特にすごかったのはアイシャドウ。ハイライトになる色、ベースになる色、陰になる色をどこにどう入れるかによって、目の大きさが全然違って見えます。しかも結構塗っているはずなのにやりすぎ感が全くない。他にも細かなメイクテクニック、例えばコンシーラーの二色使いや、マスカラの正しいつけ方、骨格にあったコントゥアリングのやり方など細かい部分のレクチャーをとても丁寧にして下さって勉強になりました。まさかこの日を境にアイブロウにピンクを混ぜるようになるとは……。

 結果、とてもためになった一日でした。満足感半端ないです。パーソナルカラーはただ4シーズン判断して貰えるだけでなく、そのなかでも特にくすみやビビットなどどんな傾向の色が似合うかまで教えて貰えましたし、その後のメイクアップレクチャーもすごく丁寧。こんなに至れり尽くせり1万円以下なんて良心的すぎませんか??

 これからのお買い物がますます楽しくなりそう。美容に対するモチベも高まりました。都内でパーソナルカラー診断を考えてる人がいたら、コスパ的にもサービス的にも、立地的にもビューティースクエアさんが是非おすすめです!!

これは戦う私たちのための少女漫画ー高野ひと深『ジーンブライド』感想ー

 f:id:oborodukiyo0312:20211127045219p:plain

  だんだん寒くなってきました。キーボードを触る指が驚くほどひんやりしていてビ

ビります。そろそろ音ゲーユーザーには辛い時期になりそう。今日明日はプリライです

が、現地参戦の方は寒さ対策をしっかりして下さいね。メットライフドーム、マジで寒

いので(県民)。プリンセスみんなが笑顔でライブを楽しめますように。

 さて、今日の記事は最近読んで面白かった漫画について。終ヴィル救済√の感想の冒

頭でちょこっと言及したやつです。私、その月の新刊は調べて、何を買うか事前に決め

ているんですが、この新刊は完全にノーマークでした。作者さんの試し読みツイートが

たまたま回ってきてよかった……!Twitterの販促から漫画を買ったのって実は初めて。

それくらい試し読みで心奪われた作品です。

 作品名は「ジーンブライド」。「ジューン(June)」ではなく、「ジーン(Gene)」で 

す。遺伝子という意味の単語。作者は「私の少年」で有名な高野ひと深先生。下のあら

すじは公式様より引用しました。

女であるゆえの生きづらさに、日々新鮮に絶望する諫早依知(30)。 
仕事相手からのセクハラにも、変質者との遭遇にも飽き飽きだ。
そんな彼女の元へ、元同級生の正木蒔人が突然会いに来た。 
15年前の出来事の礼に来たと言う彼を依知は警戒するが、独特なペースで生きる蒔人は依知を全くおびやかさない。
依知の護身のための奇抜な解決策を蒔人が提案したり、イレギュラーな事態に弱い蒔人の探しものを依知が手伝ったり。
凸凹なふたりは互いに助け合う仲になっていき……?

これは、現実を生き抜くあなたの手を取る物語。

 この漫画の特筆すべき点は、女性なら誰しもが共感する要素がふんだんに盛り込まれ

ているところ。主人公の諫早依知は、女であるが故の「生きづらさ」に対し、日々絶望

と諦めを感じている女性。彼女がランニングコースで自分を見て〇〇〇ーをするおっさ

んに遭遇したり、仕事で男性と二人きりになった瞬間、セクハラまがいの質問を受けた

りする姿は女ならみんな既視感を覚えるんじゃないでしょうか。バイト先で初めてセク 

ハラ電話を受けた時を思い出したよ私は。顔も名前も知らない女相手にハアハア言って

んじゃねーぞ。

 作中でとりわけきつかったのは、依知が「女だから」仕事で男性と同じ土俵にすら立

てなかった場面。依知は記者のような仕事をしており、映画監督に新作の演出について

インタビューするシーンがあるのですが、真面目に仕事をする彼女に対して監督は、

「こんな綺麗な方初めて見た」とか「そんなに褒められると男はみんな勘違いしちゃ

う」と真面目に取り合っていない様子。取材後の依知の心の声「はァ~~~うんこたれ

がよ」にガチで共感。

f:id:oborodukiyo0312:20211127072451p:plain

 依知の時は上記のような態度だった監督ですが、別の機会で男性である蒔人が依知と

全く同じ質問をしたときは、「良く気づいてくれた!!」とでもいうように、映画監督

として、嬉しそうな笑顔を見せるんです。お前依知の話なんも聞いてなかっただろ。仕

事で来てたんだぞ彼女は。自分が男だったら、仕事に対してもっと真剣に向き合ってく

れたんだと気づいてしまった依知の心情は如何ばかりか。もう一巻だけでも身に覚えの

ある「女性だから」起こることが多すぎて、依知への共感が強くなるばかり。それら一

つ一つに怒りを覚えながらも、どこか諦めた様子の彼女の様子もリアルです。何故こち

らが慣れなければならないのか。

 そして女にしかわからない生きづらさをより強調しているのが、蒔人の鈍感さ。彼は

依知が何故男性への取材のとき同行を頼んだのか(セクハラ自衛)、何故女性が虫よけ

用の指輪を探すのか、何故トイレにペンがあると女は場所を移動するのか(盗撮)全く

分かっていない様子。ネジに見せかけた小型カメラとか靴に仕込むレンズとか女性なら

注意喚起でみんな知ってそうだけど、男性側の認識は薄いものなんでしょうか。こっち

は電車で向かい側に座っている男性のスマホの向きにすら恐怖を覚えることがあるとい

のに。そんな鈍感な蒔人に対する依知の「いいよね。あんたらはあんたらのことだけ考

えてりゃいいんだから。あたしらはあんたらのことまで考えておかないと死ぬかもしれ

ないってのに」言葉の威力は凄まじいです。依知の強烈なカウンターを受けて、色々調

べる蒔人さんが真面目で可愛い。

f:id:oborodukiyo0312:20211127072929p:plain

 第一巻は導入のような感じで、依知と蒔人がちょっとした出来事の数々を経て、仲良

くなっていく様子が丁寧に描かれています。第二巻以降で依知が男性不振に陥るきっか

けとなった学生時代の事件や2人の通っていた学校の独自システム・ジーンブライドに

ついて明かされるようですが、それらも含め、これから2人がどんな道を辿るのかに注

目。

 この作品のキャッチコピーは『このクソみたいな世界で生き抜くあなたをこの物語は

決してひとりにしない』。等身大の女性主人公・依知がどうやって理不尽な世の中を生

き抜いていくか一人の女性としてとても楽しみです。

 

ダブエスのサ終について思うところを綴ってみた

f:id:oborodukiyo0312:20211124043040p:plain

 公式Twitterの通知が入ったのは一昨日の昼過ぎでした

 目に入ったのは【サービス終了のお知らせ】という文面。真っ先に浮かんだ感情は驚きでも悲しみでもなく「ああ、やっぱ来ちゃったか。」という諦念にも似たなにかでした。よく考えれば利用しているコンテンツのサ終報告は、いつも同じような気持ちで受け止めている気がします。売上やばそうってイベのアクティブとか、SNSの盛り上がりで何となく分かるよね。

 池袋駅の広告で見た Fantome Iris のビジュに心奪われ、サービス開始初日からプレイしだして10か月ちょっと。私がこれまで利用してきたなかで、最短のサ終報告ではないでしょうか。一周年を迎えるまではサービス継続してくれるというのが救いではありますが。(尚、過去にはサービス開始から一か月でサ終になった女性向けゲームアプリもあるらしい)

 ゲームアプリの平均寿命はおよそ3年とのことなので、ダブエスのサ終は、異常な早さで決定したと言えるでしょう。サ終=コンテンツを続けられるほどの利益を生み出せなかったということになると思いますが、実際ダブエスの売上は月5000万以下とかなり厳しい。音ゲー、しかも全曲に3DCG付きとなると、これだけの売上ではコンテンツを継続するのは難しいだろうなというのは想像に難くないです。

f:id:oborodukiyo0312:20211124055540j:plain

タグ「女性向け」の集計 - #セルラン分析/ゲーム株『Game-i』 (daa.jp)

 では、何故ダブエスはあまり利益を出せなかったのか。ぶっちゃけ要因はいくつもあるのだけど、特にこういう部分が駄目だったのでは?個人的に思う点を3つほど書いていこうと思います。

 ①アニメ放送終了とゲーム開始時期の大幅なずれ

 ダブエスもといアルゴナビス from BanG Dream! AAside は人気ゲームコンテンツ・バンドリから派生したブシロードのメディアミックスプロジェクトです。メディアミックスとは、ある一つの商品、コンテンツの売り上げを伸ばすために複数のメディアを組み合わせて宣伝する手法のことで、アルゴナビスプロジェクトもコミカライズ、映画、ゲーム(ダブエス)、声優によるリアルライブ等様々なかたちで展開されてきました。

 そのメディアミックス展開の一つに、アニメ「アルゴナビス from BanG Dream! が存在します。これは、今回サ終が告知されたダブエスにおけるメインストーリーの少し前の時間軸を描いた作品。ダブエスのメインストは、5つのバンドがライブ・ロワイヤル・フェスなる大会に出場し、バンドの頂点を目指して競い合うという内容ですが、アニメは5つのバンドのうちのメイン・アルゴナビスの結成までの道のりと活躍を綴ったストーリーになっています。(GYROについては割愛)

 つまりは、アルゴナビスが苦労の末に成功するまでを見せ、視聴者に「アルゴナビスいいな!」「彼らがこの先どうなるかを知りたいな!」と感情移入させたところで、「彼らの今後の活躍を見たければ、ゲームをプレイしてね」と誘導する流れだったわけです。アニメ自体の出来が結構良かったので、ここからアルゴナビスに興味を持ったという人は割といたんじゃないでしょうか。だから上手くいけば、運営の思惑通りアニメからのファンが沢山ゲームに流入してきたはず。

youtu.be

 ところが、このアニメの放送終了とゲームのリリースまで大幅に期間が開いてしまった。アニメの終了が2020年7月なのに、ゲームのリリースは2021年1月中旬と半年くらい間がある。元々は2020年後半にサービス開始予定だったので、恐らくコロナの関係で延期せざるを得なかったのだろうけど、そんなに期間が開いてしまったらその間に、アニメのファンの興味が薄れてしまっても当たり前。ましてや去年の下半期なんて毀滅やらツイステやらが大流行りしていたわけですし。それからやはりコロナの影響で、アルゴナビスの売りの一つの声優さんによるリアルライブがなかなか開催できなかったといのも手痛かったと思います。

 ②ゲームシステム

 ①以上にこれが戦犯。リリース当初のゲームシステムがあまりに酷かった。

・全曲に3DCGをつけたため、容量が激重。重すぎて音ゲー画面がカクカクする。ノーツと楽曲のずれが多発。

・3DCGがチカチカして眩しく、場合によっては背景の色とノーツの色が同系色になり、ノーツをタップしにくくなる。

・ノーツの大きさを変更できない。

・ストーリーのダウンロードや、ミニキャラを動かすのに時間がかかる

・無償配布石に有効期限があり、期限を過ぎると石が消失(←前代未聞。推しのガチャのために貯めておく人も多いのにそれをするなと?!)

などなどシステム面での問題が多く、リリースしてすぐに離脱者が大量発生。Twitterのでは2、3日目にして「ダブエス サ終」とサジェストが出てくる始末。ユーザーから意見があったのもあり、上で挙げた問題はちょっとずつ改善されていきましたが、既にダブエスの運営はちょっと……となっていたためその後もアクティブユーザーは殆ど増えませんでした。スタートダッシュに失敗すると立て直すのは難しいんだなと実感しました。

youtu.be

 人気コンテンツであるバンドリの派生ということで、ブシロードさんもかなりお金をかけていたみたいなのに、何故肝心のゲームでこけるのか。DeNAではなく、バンドリ同様クラフトエッグさんに委託すればよかったのではないでしょうか。ガルバもプロセカも成功しているんだし。

  ③そもそも女性向けアプリが飽和しつつある

 今の時代、女性向けアプリで新しく成功するのは難しいです。8~10億ほどを毎月安定して売り上げているのは、あんスタのみでそれ以外のアプリは有名どころでも1億~5億をうろうろしている状態。特にアイドル系(ダブエスはバンドだけど)というか音ゲー系の女性向けアプリは、あんスタ、アイナナ、ヒプマイ、うたプリ等メジャータイトルばかり。こうした状態で売上を保つためには他とは違った個性もといセールスポイントがないとやっていけません。ダブエスは、オリジナル、カバーともに楽曲の質が高く、ストーリーも面白いですが他との差別化が図れるかと聞かれると、個人的には首をかしげてしまうところ。

 色々と書いてしまいましたが、私はアルゴナビスが大好きです。ダブエスは終わってしまいますが、アルゴナビスプロジェクトはまだまだ続くそうなので、これからも追っていくつもりです。何よりFantome Iris と二条兄弟の行く末を見届けなければならないですし。もちろん来年のリアイベも参戦するつもり。

 新プロジェクト(会社の設立とか新しいゲームとか)についても書きたいことはありますが、長くなったのでそれはまた別の記事で。

終遠のヴィルシュ(終ヴィル)救済√と特典の感想(ネタバレ注意)

f:id:oborodukiyo0312:20211102161112j:plain

 前回の記事から10日以上経っていてびっくり。生きてます。卒論が……終わらない!!!好きなテーマで書いてるはずなのに、卒論って何であんなに億劫なのでしょう。この2週間ほどでパーソナルカラー診断に行ったり、人生で初めてブラのフィッテイングをしてもらったり、面白い漫画を見つけたりと色々ありましたが、それはまた次の機会に。

 さて、間が空きましたが引き続き終ヴィルの感想をば。イヴ、シアン、リュカ、マティスの救済√について。フルコンプから結構時間が経ってますが、意外と覚えている。珍しくやるじゃん。私の記憶力。ちなみにアドルフの救済√については、前回の記事で触れています。もちろんゴリゴリのネタバレなので、閲覧は自己責任。

 

www.yoi-otome.net

 

 そしてこの記事も、例の如くネタバレ有ります。閲覧は自己責任でお願いします。

 

上記確認したらスクロール↓↓↓

 

 

 

 

 

 

 

 

救済√全体の感想

 ハッピーエンドじゃありません。救済エンドです。これ超大事。「みんな笑顔でハッピーエンドだねえ」(瀬名泉風に)っていう大団円風エンドなのは、前記事のアドルフ√だけ。他は大なり小なり犠牲がある上での救済という感じ。主要キャラが命落としてたりとか、国がめちゃくちゃになってたりとか。

 とはいえ、シアン、マティス君は割とハッピー。イヴは人による。リュカ先生は……。ストーリー上、ゴリゴリのハッピーにされるより、ちょっと犠牲がある方が流れ的にしっくりくるので、私はいいと思います。

 救済√閲覧順は、リュカ→イヴ→マティス→シアン。救いが少なそうなキャラから攻めました。おかげ様で精神的な負担はかなり軽減されたかと。好きな救済エンドは、リュカ<シアン<イヴ<マティス。アドルフを入れるならば、彼の救済は三番目でしょうか。

個別の感想(攻略順)※ネタバレ注意!!!

リュカ救済エンド

 メリバ??これもある種のメリバになるの?!?!

カプシーヌによって暴走し、国中の人を惨殺しまくるリュカ先生を止めたい主人公。アンクゥと協力して、先生を止めにかかります。その方法は、彼を今世から解放してあげること。まあそれしかないよね。ナディアちゃんはカプシーヌに弄ばれて、自分は沢山の人を殺してしまって……。主人公はリュカ先生の後を追い、2人はあの世で幸せになるのでした。アンクゥに主人公を看取らせるのえっぐいな。やっぱ、リュカ√のMVPは彼よ。

 最後のスチルがヤバかったです。墓石ですよ墓石。乙女ゲーの最後のスチルが、抱き合ってるのでも口づけしてるのでもなく無機物とは。もはや振り切れすぎていて笑ってしまった。2人の名は「史上最悪の殺人鬼とその妻」として刻まれているよう。まあ、洗脳されていたとはいえ、リュカ先生の所業を考えると、ちゃんと埋葬されているだけましでしょう。

 ちなみにナディアちゃんは助かりませんでした。というか、先生が楽にしてあげた感じ。主人公の手により重症を負わされながらも、執念でカプシーヌをやっつけるまで生きながらえるリュカ先生、生命力がクマムシ並み。カプシーヌの「何故、その傷で生きている?!?!」という叫びに苦笑い。初めて気が合いましたね。実はダハト君もナディアちゃんを助けにいっていたりして泣きました。この二人、もっと早くに出会っていれば、ダハト君が他√であんなに暴走することはなかったんじゃあないでしょうか。

イヴ救済エンド

 カプセルの暴走によって、生ける死神と化してしまった主人公を追いかけるイヴ君。リコリスの花園で、主人公に求愛します。絶望している主人公に言葉で迫る迫る。誰にでも「あい」を振りまいていた男とは思えないほどの偏愛ぶりです。……成長したねえ君。イヴ君の求愛に心打たれた主人公は、罪悪感や懺悔を抱えながらも、2人で生きて

いくことを選択。この辺の台詞のやり取りが本当によかった。ライターさんすごい。そしてスチルもヤバい。周囲が燃え上がる中、跪いて主人公にリコリスの花束を捧げている姿がとにかく綺麗。

 けれど100%ハッピーにはならないようです。2人で生きていくとはいえ、イヴは既に体中を毒素に蝕まれているみたいで、長生きは出来そうにない様子。主人公もイヴが亡くなったら、後を追うつもりでいる。2人は残された短い時間を幸せに生きることに決めたのですね。蜜月はすぐに終わってしまうというのに、抱き合っている二人はとても幸せそう。

 これ、ハッピーエンドととるか、メリバととるかは人によるかと。とはいえ、シアンとアンクゥが2人を助けようとしてはいるみたいなので、ワンチャンイヴの寿命が来る前にどうにかなるかもしれないです。この先の結末は読み手に委ねますということなんでしょうか。救済エンドの先を描かれているステラワース特典はどうなっているのか気になるところ。

マティス救済エンド

 このエンディング一番好きーーー!!!

 愛の力でどうにか一番最初の人格を取り戻したマティス君。ジャンもといカミーユと対峙することに。20数年生きているカミーユよりも1年ちょっとしか生きていないホムンクルスマティス君のほうが、物事の道理が分かっているのが面白いです。マティス君の言う通り、以前と同じように「自分を愛してくれるロザリー」しか求めていないカミーユは臆病な人だなあと思います。もう一度ロザリーを振り向かせてみせる!!って姿勢のほうが人としてかっこいいぞ、カミーユ

 マティス君の言葉に次第にほだされていくカミーユですが、彼の犯罪の証拠隠滅を図ろうと黒幕(ダハト)がアジトを爆破か何かして崩壊させます。瓦礫によって主人公たちと分かたれたカミーユは、マティスに自分を置いて主人公を連れて行けと告げます。物理的に逃げることは不可能っぽいし、何よりロザリーの遺体をおいていくなんてことカミーユにはできないもんね。マティスは後ろ髪をひかれながらもカミーユをおいて逃げることに。「兄さん」呼びしんどい。あんなひどいことばっかりしてきた相手に対して懐が広すぎるよマティス君……。根城が崩れゆくなか、冷たいロザリーを抱き寄せ、口づけるカミーユの様子がとても良きです。ここで、マティス君を造るのに使われた細胞が、カミーユとロザリーの子供のものだったことも判明。

 一方、アドルフたちの手助けもあって、何とか逃げおおせた主人公たちですが、マティス君はホムンクルス。毎夜、データのインストールだかなんだかをしないと生きられない身体。そして、そのデータは崩れてしまったカミーユの根城にあったわけで、マティス君が正常でいられる時間はほんの僅かしか残されていません。助けて!!シアえもん!!!海の見える岩場で2人「また出会って恋におちる」ことを誓ったところで、マティス君の記憶媒体は限界を迎えるのでした。ここ!!!スチルが美麗すぎる!!夜の海と美しい星空をバックに、2人が口づけているのがとてもロマンチックで素敵。イラストレーターさんがめちゃめちゃこだわって描いたのが伝えわってくる。

 そして数か月後。研究室でシアンとダハト君が何やらお話しているよう。……なんと!マティス君がリライバーとして蘇ったみたい。どうやらカミーユが死の間際に、マティス君についてのデータを研究所に送っていたようです。やっぱシアえもんよ。けれどリライバーとして復活したマティス君にはかつての記憶は一切残っていません。それでも本能みたいな部分には主人公を愛していたことが残っていたのでしょうか。再び出会った主人公にマティス君は一目で恋に落ち、主人公も喜んで彼を受け入れます。そして、2人の恋はまた始まるのでした。

 あー!!好き!!!めっちゃ好き!!!こういうのドラマチックで本当に素敵だなあと思います。マティス君と主人公の二度目の恋って、カミーユとロザリーのIFだったんじゃ?と思うとちょっと切ないですが。カミーユが悪い方向に暴走しなければ、あんな未来もあったもかもしれない。

シアン救済√

 安心と安全のシアン√。トリに残しておいて良かったです。要約すると、感情を兼ね備えた最強のリライバーに生まれ変わったシアンさんが、研究所での権力を握り直して無双する感じ。主人公の体質の原因とかは明らかにならずに終わりますが、そこは天才シアンさん。愛する人のためにこれから奮闘することでしょう。ちゃんと解決する未来しか見えない。安心安全。ストーリーとしては蛇足感がありましたが、ダハト君の企みも死という強制退場で解決するので問題なさそう。なんか最後扱いが可哀そうだったよ、ダハト君とサロメさん。

 それから糖度がぶっちぎりで多かったです。他のキャラと比較すると、お砂糖を履きそうなほど甘い甘い。こういうドシリアスな作品でも一つはこんな感じの√があるとちょっと和むよね。たまにシアンさんの実年齢がおじいちゃんということを思い出してしまって困るけど。

特典類※ざっくり概要だけ。ほぼネタバレなし  

特典系はいずれも若干ストーリーの核心に触れているので、フルコン後に読んだり聴くたりするのがおすすめ。ただし小冊子は後味悪めなので、人によっては救済エンド攻略前に目を通した方がいいかもしれません。

予約特典ドラマCD「せめて、今宵幸せな物語を」

 リュカ先生の教え子たちのために、みんなで協力してオリジナルの本を作るお話。小説家と偽ったアンクゥが「自分のつくった」物語を紹介しますが、いやいやそれってあれですよね?!  各々の趣味嗜好が何となく知れます。シアンとアドルフが面白いかも。

限定版特典ドラマCD「希望、それは渇望する未来」

主人公の誕生日をお祝いするため、男性陣が奮闘するお話。主人公が好きすぎて市場であれもこれもとプレゼントを爆買いするリュカ&アンクゥペアが癒し。主人公に似合うレースやお洋服のお話なんかもしてます。イヴが料理しようとするのを陰で他のキャラが必死に阻止するのも面白いです。

各々がどんなプレゼントを用意しているかにも注目!

限定版特典小冊子

 各キャラ正規絶望エンド(スチルがある方)後のお話です。絶望の先に絶望があるなんて誰が思ったよ。特にリュカ、シアン、イヴがえぐい。もうやめたげてよお!!男性陣のライフはもうゼロよ!!!イヴのお話、ちょっとだけBL描写あったので要注意。ステラワース店舗特典の小冊子は救済エンド後のお話だそうなので、ハピエン主義の方はそちらの方がいいかも。まあ終ヴィルなので、本当にハッピーか保証はしませんが。あとステラ特典もやはりBL描写があるっぽいので地雷な方はお気をつけを。

 

終遠のヴィルシュ(終ヴィル)アドルフ、アンクゥ√感想※ネタバレ注意


f:id:oborodukiyo0312:20211102161112j:image

 終ヴィルフルコンプしました!!というか1週間くらい前には終わってたんだけど、繁忙期やら卒論やらがいろいろ重なってなかなか記事を書きだせなかった……。という訳で、遅くなりましたが第三幕もといアドルフ・アンクゥ√について、まとめていきたい所存。いつも通りネタバレしかないので要注意。プレイ後の閲覧をお願いします。

 上記確認したらスクロール↓↓↓↓

 

 

 

 

 

概要

 第三幕はマティス、リュカ、シアン、イヴの特定エンドを全て見ると解放。これまでのように、共通√を踏んでから攻略対象の個別ストーリーに入る流れではなく、今までの共通√は介さず、全く違う独立した展開で話が進む。途中の選択肢によって、アドルフエンド、アンクゥエンドに分岐。

キャラクター

f:id:oborodukiyo0312:20211103020428p:plain

■アドルフ(CV #八代拓

年齢:21歳

主人公と同じ養護施設で育った自警団のリーダー。 現在は一人暮らしをしている。

ぶっきらぼうな言動が多いが根は優しい。 主人公にとっては兄のような存在。

「……昔からとことん変わらねえな。この国の人間の性根は」

f:id:oborodukiyo0312:20211103021058p:plain

■アンクゥ(CV #興津和幸

年齢:???歳

《死の番人》を名乗る神出鬼没な存在。 主人公の自死を止め、転生と引き換えにこの国の謎を暴くように持ちかける。 人を煙に巻くような言動が多い。

「私との約束を果たしたら。 ……君を【普通の女の子】に生まれ変わらせてあげよう」

ストーリー

 《死の番人》を名乗る不思議な男・アンクゥに自死を止められた主人公。アンクゥは約束を果たしたら主人公を「普通の女の子」にしてあげると契約を持ちかける。迷う主人公だが、あるきっかけから、義理の兄・アドルフが「リライバーにならない」つもりでいることを知る。大事な義兄を23歳で死なせたくない主人公は、アンクゥと契約を結ぶことを決め、その場に居合わせたアドルフと、3人奇妙な同居生活が始まるのであった。

 協力してアルペシェールに蔓延る「死の呪い」の打破に挑む彼らだが、王族の自分本位な企みによって、事態は思わぬ方向へと向かい始める。「死の呪い」の真実、アドルフの隠し事、‟黒幕”の存在、そしてアンクゥの正体……全ての謎がとうとう明かされる。

感想 ※ネタバレ注意

ストーリーについて

 共通√や各個別ルートで提示されていた謎や伏線が全て回収されて気持ちよかったです。この手の考察要素の強い作品って、風呂敷の畳み方が投げやりだと萎えるもんね。    特に様々な事件(変死体多発事件や娼婦殺害事件等)の裏で糸を引いていた黒幕の正体がきちんと明かされたのにはすっきり。

 …………やっぱダハトお前じゃねーか!!サブキャラの良心、ナディアちゃんしかいない説。ナディアちゃんと幸せになる、或いはお母さんと早く再会することが出来ていれば、彼も死以外の方向で救われたのだろうか……。彼のバックグラウンドに関しても、これまでの謎と絡めた上で明かされたのが良かったです。彼、どうにも憎み切れない。

 それからアンクゥが懐に隠し持ってたもの(シアン√で提示)がきっかけで、彼の正体が判明するくだりは、定番だけど胸アツ。アンクゥ?アドルフ?どっちで呼べばいいか分からないけど、君ってば愛がでかすぎやしませんか?自らを「普通」と卑下していたけれど、主人公にまた会いたいという願いだけを胸に、何百年も苦しみに耐えたのは十分「普通」じゃないと思うんだ。

 展開についても、イヴ√に引き続き面白かったです。これまでとは違って主人公がアドルフを理由に最初から積極的に動くのも、黒幕と正面からする流れになるのも良かった。最後はやっぱりラスボスとの一騎打ちだよね。

 今回は共通√を踏んだ世界線ではないので、マティス君やシアンさんはほぼ関わらないのかな?と思ったらそんなことはなく。お泊りイベとかなくても、彼らとは協力する運命だったんだなあとしみじみ。死亡したかと思ったキャラが実は……っていうのも盛り上がりました。あのジャンですらも、ロザリーという理由があるとはいえ味方に!みんなで運命に立ち向かうという構図は、やはり良いもの。

キャラについて

 まずアドルフ。主人公のことがずっと前から好きなのに、結ばれようとは思わないアドルフ。それは、彼が「第二の漂着者」で23歳で死ぬという呪いにかからない‟普通”の人間であることに起因していました。前半から主人公への好意が駄々洩れなのが可愛い。そんな彼が一連の事件を経て、「主人公と幸せになりたい」と思うようになっていくのがたまらない。

 「好意を告げるつもりはなかった。お前にはもっと相応しい相手がいる」だったのが、「男として、お前を愛したい」「女として、お前に愛してほしい」になるの、破壊力が凄すぎません?

 好きなスチルは、悪い夢を見た主人公を抱きしめてるところ、主人公の頭に添えられた手が、優しげなのと、骨張っていて男の人の手って感じなのがヤバいです。

 次にアンクゥ。ちょっと前にも言ったけど、愛がでかすぎる!!アンクゥの正体は、主人公を失ったあとのアドルフ。死んでしまった彼女にもう一度会いたいがために、時を超えて500年前の過去にタイムスリップし、死の呪いの対抗手段であるリコリスを国中に広め、自らの身体を主人公の特効薬に変化させ……と膨大な時を孤独と苦しみに耐え、生きてきた彼。その愛のスケールに泣かされました。あとあの世界線のシアンさんとんでもないマッドサイエンティストで震えた。主人公を失い600年、再び主人公に会えた瞬間のアンクゥさんの気持ちを考えると言葉にならない。

 主人公の手を自らの頬にあて、「もう一度巡り合ってくれて、ありがとう」と告げるアンクゥの声があまりにも切なげで……。ここスチルも最高です。その前のリコリスの花を喰らうアンクゥの姿も妖艶でたまらない。リコリスは毒を有しているので、摂取するだけで壮絶な痛みや苦しみが襲うというのに、主人公の特効薬になるために食しつづける心意気よ……。

 アドルフとの皮肉の応酬とか、羞恥を抱えつつも《死の番人》を演じていたのとかが面白かった。姿を消すときにからくりが思いっきり物理に頼っていて爆笑。

エンディング

中途エンド

 1、■■■

 クリスティーヌに思考を乗っ取られてしまい、王宮で殺傷事件を起こして殺される。この時点ではサロメ=クリスティーヌ、ダハト=リアムというのが明かされていなかったのでめちゃくちゃビビった。

 2、脱出の一手

 王宮から無事に脱出するも、黒幕の根城に迷い込んでしまい、そのまま捕まって実験体に。機械の声が無機質で怖い。ホラー。

絶望エンド

1、コロシテ

 ダハトの最期の足掻きにより、体中が黒いリコリスに侵され、苦しみながら死を待つだけの身体になってしまう主人公。あまりの痛みに生からの解放を願うが、主人公を愛するアドルフとアンクゥは殺してくれない。アドルフが主人公を殺せないのはまあ分かるけど、アンクゥ!主人公に再会するまで散々死にたいってなってたお前がそれでいいのか!?死ねない苦しみは彼が一番知ってるんじゃないんですかね。

2、永遠に続く旅路

 リコリスに侵される主人公を探すため、アドルフは死なせてやるべきというアンクゥの意見を無視し、彼女を治せる医者を探す旅に出る。が、半年たっても希望は見つからず主人公の容体は悪化するばかり。悪戯に主人公を苦しめただけと思い知ったアドルフは、やっと主人公を楽にしてあげる。主人公の死を見届けたアンクゥも、「もう疲れた」と言って死を選択。そしてアドルフは、死に際のアンクゥの助言通り、主人公に再び会うため、数百年の時を生き、第二のアンクゥとなることを決意。最後は主人公が自死を試みる場面へとループ。

 「初めまして、死神のお嬢さん。私はこの国の死の番人、アンクゥ」という全く同じセリフが、アドルフ(cv八代拓)とアンクゥ(cv興津和幸)の2人の声で響く仕掛けが粋。

終遠エンド(アンクゥエンド)

 アンクゥの「一緒に死んでくれ」という懇願に頷いた場合に分岐。異を唱えたアドルフはその場でアンクゥの手により殺害。共に最期を迎えるために、苦しむ主人公を抱え、アンクゥはリコリスの花園へ。主人公を苦しめる運命をしいたこの国を、この国の人々を許さないと火を放ち、リコリスの毒素を蔓延させ、国中の人を死に至らしめようとする。人々の悲鳴を聞きながら、主人公は死へと向かう。

 煙を吸い気を失った主人公を見守るアンクゥ。自分の無力さや他の誰かだったら主人公に幸せな未来をあげられたかもしれないという思い吐露し、自分が出来るのは「お前を二度と一人では死なせないこと」だけだと告げ、口づける。

 あの、アンクゥと「生きて」幸せになる√ってないんですか???(涙目)

救済エンド(アドルフエンド)

 アンクゥの懇願に頷かなかった場合に分岐。アドルフとアンクゥの一騎打ちに発展し(このくだり、いる?!?!)、アンクゥが敗北。なお、アンクゥがアドルフにつけた傷は、アドルフの不死化手前の身体を何とかしてくれるかもだって。都合が良すぎないかという疑問はおいておく。アンクゥはその後銃で自害。彼の死の間際に、アドルフがリコリスを集めてアンクゥに渡し、主人公にプロポーズさせるんだけど、ここライターにスタンディングオベーションを送りたい。

 5年後、アンクゥの抗体とかシアンさんの天才的頭脳とかで以てして、死の呪いへの特効薬が開発され、国民は死の呪いから解放。死に瀕していた主人公も、アドルフが獲得した抗体のお陰で回復。治療の結果、死神としての力も完全に消失した模様。

 ほぼ完全に回復した主人公とアドルフはリコリスの花園を訪れる。元は黒色だったリコリスは、国から毒素が抜けたことにより、今は真っ白に。そして5年越しに、アドルフの告白の返事をする主人公。2人は永遠を誓いハッピーエンドを迎える。イヴやリュカ、マティスらもそれぞれの道を歩みだしていて、こちらは見事な大団円エンド。

 

次はリュカ、マティス、シアン、イヴの救済√書きます。

2021年11月上旬の気になる新刊ー漫画編ー

f:id:oborodukiyo0312:20211028012117j:plain

 来月上旬(2021年11月1日~15日)発売の漫画新刊のうち、個人的に気になっているものをまとめてみた。自分の趣味嗜好にしか配慮していません。今月はジャンプ系の人気作が沢山刊行される模様。

 参考にしたのは「ほんのひきだし」様です。

コミック発売日一覧 | ほんのひきだし (hon-hikidashi.jp)

 文庫編のまとめはこちら。

 

www.yoi-otome.net

漫画

11月2日

ひぐらしのなく頃に業(4)/竜騎士07・赤瀬とまと/角川コミックス・エース

f:id:oborodukiyo0312:20211030045523j:plainアニメ版では作品の転換点ともなった「祟騙し編」が完結。圭一たちは沙都子を叔父の虐待から救うことができるのか?!漫画版はアニメ版業・卒とは、また違った展開になるそう。アニメ視聴済みの人も追いかけてみる価値があるかも?

 

11月4日

Dr. STONE(23)/稲垣理一郎/ジャンプコミックス

f:id:oborodukiyo0312:20211030050917j:plain

イカが7年かけて作り出した復活液により石化から解放された千空。彼の手により化学王国メンバーも次々と石化からの復活を遂げる。そして、千空とゼノが手を組み、月面着陸計画は再始動するがーー。数年越しにストーリーが動き出す23巻!!

 

左ききのエレン(18)/かっぴ―/nifuni/ジャンプコミックス

f:id:oborodukiyo0312:20211030053845j:plain

 

園宮製薬のリブランディングの依頼をされる光一。その最初の打ち合わせに現れた人物はーー?漫画では珍しい、広告代理店業界が舞台の作品。お仕事系の漫画や小説が好きな人に是非おすすめしたい。

 

 

藤本タツキ短編集22-26/藤本タツキ/ジャンプコミックス

f:id:oborodukiyo0312:20211030054605j:plain

 

チェンソーマン』、「ルックバック」で話題の藤本タツキ先生の初期短編集第2弾が刊行!!収録策の一つ、「予言のナユタ」はあの『チェンソーマン』最終話と繋がりがあるそう!ファンはチェック必須。

 

 

その淑女は偶像となる(3)/松本陽介/ジャンプコミックス

f:id:oborodukiyo0312:20211030055445j:plainユニットを組むことになった、桜子・あるみ・まりもの3人。邪羅美奈子に勝ち、アイドルリーグ第2回戦へ進むことになるが?やっぱりアイドルものは面白い!!本作はアイドルの煌びやかな世界というよりは、彼女たちの努力や泥臭い一面に重きが置かれていて、共感できます。

 

SPY×FAMILY(8)/遠藤達哉/ジャンプコミックス

f:id:oborodukiyo0312:20211030060309j:plain

任務のため豪華客船に乗り込み、マフィアの警護をすることになったヨル。船には夫ロイドと娘のアーニャの姿も!?父は諜報部員、母は殺し屋、娘は超能力者の最強ファミリーが巻き起こす、いっぱい笑えて時々ホロリとくる大人気コメディがとうとう8巻に突入!!

 

11月5日

CLUMP PREMIUM COLLECTION xxxHOLiC (7) (8)/CLUMP/KCデラックス

f:id:oborodukiyo0312:20211030061553j:plain

 

CLUMPの作品の新装版シリーズ第7巻、第8巻が同時発売!毎巻書き下ろしのカバーイラストが美麗すぎる!!

 

 

おとなりに銀河(3)/雨隠ギド/アフタヌーンKC

f:id:oborodukiyo0312:20211030062121j:plain少女漫画家の久我くんとある島のお姫様・五色さんは絶賛お付き合い中!!そんな2人のもとに、五色さんの両親が押しかけてきて!?この漫画はヒロインの五色さんが最高すぎる!!恋をしてどんどん可愛くなっていく様子が本当に……。所謂異類婚姻譚てきな作品なので、ファンタジー要素が今後ストーリーにどう絡んでくるのかが気になります!

何度、時をくりかえしても本能寺が燃えるんじゃが!?(4)/藤本ケンシ・井出圭亮/ヤングマガジンコミックス

f:id:oborodukiyo0312:20211030063344j:plainなんだその面白そうなタイトルは?!どうやら読んで字のごとく、本能寺の変を阻止するために織田信長がタイムスリップを繰り返す話のよう。なろうっぽいような、ぽくないような……。とりあえず1巻を履修したい所存。

 

 

孔明のヨメ。(13)/杜康潤/まんがタイムコミックス

f:id:oborodukiyo0312:20211030064158j:plain

 

こちらも「ほんのひきだし」を見ていて気になった作品。三国志ものって基本はずれがない印象なので読んでみたい。まあ諸葛亮孔明より周瑜のほうが個人的に好きなんだけれども。

 

 

11月8日

それでも君を幸せにしたい(1)/野呂俊介・ときわ/少年チャンピオンコミックス

f:id:oborodukiyo0312:20211030065541j:plain

 

数年ぶりに幼馴染の愛姫と再会することになった耕弥。だけど愛姫には秘密があるようで?!カバーイラストかわっ!!ストーリー的にも表紙的にもピュアラブコメディの気配!これは面白そう。

 

ジェンダーレス男子に愛されています(4)/ためこう/フィールコミックスFCswing

f:id:oborodukiyo0312:20211031022145j:plain

 

今回の表紙は過去一色気がヤバいですね?!美人で可愛くて、でも時々男らしいかっこよさを見せるめぐる君からますます目が離せない!!めぐるとささめのジェンダーレスユニット「ユニコーンボーイズ」の活躍にも大注目!

 

11月9日

応天の門(15)/灰原薬/BUNCH COMICS

f:id:oborodukiyo0312:20211031023609j:plain

 

在原業平菅原道真が怪事件を解き明かす平安クライム・サスペンスが15巻に突入!表紙が歴代で一番渋くないですか??不老不死の薬の噂、そして謀反人・伴健岑の帰京……。怪事件の裏側に潜む権力争いの行方に注目。

 

11月10日

カイロスの猟犬(1)/長田龍伯/モーニングKC

f:id:oborodukiyo0312:20211031024631j:plain

 

 

目の前で最愛の恋人を殺された春道。そんな春道宛てに一本の鍵が届く。それには恋人が殺される少し前の時間へと戻る力が宿っていた…。定番だけど、タイムスリップ×殺人事件は絶対に面白いので気になります。

 

ポーの一族 秘密の花園(2)/萩尾望都/フラワーコミックス

f:id:oborodukiyo0312:20211031025350j:plain

 

少年の姿のまま、永遠を生きる吸血鬼・エドガーの物語。花園編が完結!!アーサー、パトリシア、アラン。3人の過去や恋心は交錯し、1つの運命へと……。

 

 

10月11日

乙女ゲー転送、俺がヒロインで救世主!?(4)/武凪知・辻本ユウ/ガンガンコミックス

f:id:oborodukiyo0312:20211031030949j:plain最近「はめふら」の影響で乙女ゲー系のなろう作品が気になってるんだけど、これ面白そう!乙女ゲーのヒロインに成り代わってしまった主人公(男)がイケメンとの恋愛フラグをへし折りまくるお話。

10月12日

七つ屋志のぶの宝石匣/二ノ宮知子/KC KISS

f:id:oborodukiyo0312:20211031031435j:plain

のだめカンタービレ』の二ノ宮知子先生が描く、宝石と質屋を巡る物語第15巻!いよいよ「赤い石」に近づけるのでしょうか??志のぶと顕のじれったすぎる恋愛模様もそろそろ進んでほしいところ。

 

 

きのう何食べた?(19)/よしながふみ/KCコミックス

f:id:oborodukiyo0312:20211031031435j:plain11月に劇場版が公開される本作。LGBTに全く関心のなさそうな父親が観に行こうかなあと言っていたのにびっくりした。この作品は読んでると温かい気持ちになります。そしてお腹がすく!!限定小冊子つきの特捜版も発売されます。

 

 

不浄を拭う人(3)/沖田×華/ぶんか社コミックス

f:id:oborodukiyo0312:20211031031435j:plain

亡くなった方の部屋を掃除する「特殊清掃」の実情を描いた本作。絵が可愛らしいので読みやすいですが、心にずしんとくる作品です。「生」とやがてくる「死」のを生々しく実感させられます。

 

 

11月15日

あかねさす柘榴の都(1)/福浪裕子/HARTA COMICS

f:id:oborodukiyo0312:20211031031435j:plainタイトルが印象的で気になる作品。身寄りのない14歳の少年・橘夏樹がスペインのグラナダで生活することになる…というお話のよう。外国の風景描写や習慣の違い、言語の通じない国で暮らすことの孤独などがどのように描かれるのかに注目したい。

2021年11月上旬の気になる新刊ー文庫編ー

 

f:id:oborodukiyo0312:20211028012117j:plain

 来月上旬の新刊(1日~15日)で気になるものをまとめてみた。下旬刊行ものも後日。個人の趣味にしか配慮していません。漫画版もやりたい。

参考はこちら。調べるのが難しいので、ハードカバーや雑誌類は除外。

文庫発売日一覧 | ほんのひきだし (hon-hikidashi.jp)

文庫

11月4日

 ウエスト・サイド・ストーリー【新訳版】/アーヴィング・シュルマン/早川書房

f:id:oborodukiyo0312:20211028012911j:plain

ミュージカルの定番・ニューヨーク版『ロミオとジュリエット』が新訳で刊行。12月公開の映画版の予習もかねて買っておきたい一冊。

 

11月8日

 テヘランでロリータを読む/アーザル・ナフィーシー/河出書房

f:id:oborodukiyo0312:20211029051640j:plainイスラム教国家であるイランで、ヴェールの着用を拒否し、大学を追われた著者が開いた読書会を描く。イランで生きる女性たちの不自由、そうした状況下において文学がどのような役割を果たすのかに注目。

 

11月9日

 レフトハンド・ブラザーフッド(上・下)/知念実希人/文藝春秋

f:id:oborodukiyo0312:20211028015432j:plain

天久鷹央の推理カルテ』『仮面病棟』の知念先生の新作。ミステリ×医療と言えばやはりこの方。知念先生少し前Twitterが荒れてたけど、どうなったんだろう。

 

 モンテレッジオ 小さな村の旅する本屋の物語/内田洋子/文藝春秋

f:id:oborodukiyo0312:20211029052901j:plainイタリアの山奥の村・モンテレッジオではかつて本の行商でイタリアを旅し、生計を立てている人たちがいた。彼らの子孫を追いかけ、本についての話を綴ったノンフィクションが文庫化。内田洋子氏といえば、「ミラノの太陽、シチリアの月」等で有名なイタリア在住のエッセイスト。今月最も注目している作品。

11月10日

 続・魔法科高校の劣等生 メイジアン・カンパニー(3)/佐島勤/電撃文庫

f:id:oborodukiyo0312:20211029054255j:plain

 

魔法科高校の劣等生シリーズの大学生編、第3巻がいよいよきちゃー!達也と深雪の活躍に今後とも目が離せない!

 

 

11月12日

マンスフィールド・パーク/ジェーン・オースティン/岩波書店

f:id:oborodukiyo0312:20211029055035j:plainオースティンと言えば、その巧みな人物描写が特徴。どんな登場人物も「いるいる、こんな奴!」ってなってしまうのよね。古い作品なのに共感できてしまう。本作はオースティン史上最も内気な主人公とのことで、『高慢と偏見』や『ジェーン・エア』とはまた違った面白さがありそう!

 

こんなにエロい古事記の神々/林義人/河出書房

f:id:oborodukiyo0312:20211029055934j:plain

 

日本列島は神様のS〇Xによって生まれた?!?!神話って一見難しく思えるけど、実はそんなでもない。ギリシャ神話とかも大概やばいしね。「エロ」に対する好奇心は古今東西いつの時代でも変わらないもの。

 

魂の形について/多田智満子/ちくま学芸文庫

f:id:oborodukiyo0312:20211029060711j:plain鳥や花、蝶、蜜蜂どんなものにも宿っている「魂」の形について思案したエッセイ。魂というものは本当に存在するのか?肉体との関係性は?「アニミズム」という概念のある日本人ならではの切り口だなあと思います。詩人のエッセイって読んだことがないので、どんな感じか今からワクワク。章タイトルが「漂えるプシュケー」や「心臓から蓮華へ」などロマンチック。

江戸衣装図絵 奥方と町娘たち/菊池ひと美/筑摩書房

f:id:oborodukiyo0312:20211029062214p:plain約260年も続いた江戸時代。女性の着物の柄や帯の結び方、アクセサリーなどがどんな風に変化していったのかをカラーイラストで紹介。お洒落が好きな人は純粋に楽しめるし、イラストを描いている方なんかは参考になりそう!同日に男性バージョンも刊行予定。

 

つげ忠男コレクション/ちくま文庫

f:id:oborodukiyo0312:20211029063004j:plainアングラ・サブカル的な作風の漫画、所謂ガロ系の巨匠・つげ義男の珠玉の作品を選出し収録。本書籍に収録されるのは、「ガロ」以降の作品群とのことなので、ガロとはまた違った味がありそう。吉田類との初対談もあるそうです。

 

11月15日

茉莉花官吏伝 十一 その才、花と共に発くを争うことなかれ/石田リンネ/KADOKAWA

f:id:oborodukiyo0312:20211029063820p:plain官吏としてどんどん手柄をたてる茉莉花が、次に与えられたミッションは潜入調査?!この作品、流行りの中華風ファンタジーのなかでも上位の面白さなんです!人より“ちょっと”記憶力のいい女性官吏・茉莉花と皇帝・珀陽のもどかしい恋模様?がたまらない。

 

女王オフィーリアよ、己の死の謎を解け/石田リンネ/KADOKAWA

f:id:oborodukiyo0312:20211029064835j:plain上の茉莉花官吏伝と同じ作者さんの作品。洋風の物語は「おこぼれ姫」シリーズ以来では?何者かに殺害された女王オフィーリア。彼女は妖精に与えられた死後10日の猶予を使って、自分を殺した人物の正体を追う。王宮ものしかも復讐系ジャンルなので、権謀術数とか駆け引きが楽しめそう!大いに期待。

 

 

終遠のヴィルシュ(終ヴィル)イヴ√中途・絶望エンド感想(ネタバレ注意)


f:id:oborodukiyo0312:20211026033625j:image

 イヴ√攻略終わったので、感想を。例の如く、中途・絶望エンドのみ。今回はメイン攻略対象だけあって、ストーリーに力が入っていて面白かったです。※ネタバレ有なのでプレイ後の閲覧を推奨します。

上記確認したらスクロール↓↓↓↓

 

 

 

 

 

 

 


f:id:oborodukiyo0312:20211026041723j:image

■イヴ(CV #斉藤壮馬
年齢:18歳

テーマ【愛】

博愛主義者で、悪事さえも場合によっては受け入れるものだという考えを持つ。
幼い頃に事故で負った火傷が原因で親に捨てられた。

人を愛し、助け続けていれば
いつか自分を愛してくれる相手に出会えると信じている。

 

ストーリー

 便利屋のお仕事を手伝うことになった主人公。過去の火事でイヴに火傷を負わせてしまったことに罪悪感を抱きつつも、心優しい彼に惹かれていく。

 少しづつ縮まる2人の距離。「死神」である主人公を忌避していた町の人々の態度も、2人の仲睦まじい様子を見て、柔らいでいく。

 だが、そんな今までにない幸福な日々も、「変死体」の大量発生によりあっさり潰え……

感想

  メイン攻略対象に相応しい骨のあるシナリオでした。イヴの博愛主義的な、悪く言うと表面上だけの「あい」が、主人公と恋に落ちることで、本当の意味の「愛」に変わっていくさま。

  変死体事件の発生により、手のひらを返し主人公とイヴを糾弾する住民の恐ろしさ。主人公は兎も角、イヴすらも殺そうとするの怖すぎる。

 そして、主人公1人を犠牲にして、国を救うことの是非。これセカイ系(※要はヒロインを犠牲にして世界を救うか、自分の感情論で助けて世界を滅ぼすかというあれ)大好きな身としてはたまらん……!シアンとの対峙は胸アツ。シアンさんってやっぱりマッドよね。偽善的な愛をばらまいていた男が「他人の命よりどんなに罪深くても主人公の命を優先したい」とまで言えるようになるの、成長を感じる。

  これまでの√が攻略キャラが抱える問題という狭い範囲に焦点が当てられていたのに対し、今回はアルペシェール国全体を巻き込んで、主人公とイヴの恋愛が進むのが、メイン攻略対象っぽくてよかったなあと。諸々の謎もかなり回収されてすっきり。主人公の出生や、国を蝕む「死の呪い」の正体が判明したの何より。

 糖度は他√よりも控えめ。対象の性格があんな感じ(博愛主義的)なので仕方ない。火傷の後を主人公に見られた時のイヴ君が可哀そうで可愛いかった。常に優しさで身を守っているタイプのキャラが、トラウマに直面して怯えたり幼くなっちゃうの、良くない?

例の描写について

 いや、ごりごりに匂わせてくるじゃん?びっくりしちゃった。よほど鈍くなければ、気付くでしょ。彼の恋愛感情がストーリー内の事件にしっかり絡んじゃってるあたりどうなのと思います。あれ乙女ゲーでやる必要あったのか……?地雷の人沢山いるだろうに。ライターさんの力量ならわざわざ彼の思いを恋愛のそれにしなくとも、ストーリーの展開は出来たのでは?

エンディング

中途エンド1

 モブにリンチされて死亡エンドその2。住民の気持ちも分からないではないんだけど、手のひら返しが過ぎる。事件が起こるまでは、君たちセレスちゃんのこと「意外と普通の女の子」とか「イヴとお似合い」とか言ってたじゃん……。怖えよ。

中途エンド2

 イヴを巻き込んだことに罪悪感を抱き自殺。自分を庇っているせいで好きな人が辛い目に合うのってしんどいよね……。

中途エンド3

 ヒューゴに殺される。だから!匂わせが過ぎるんだよ!!「無自覚だったのか。」ってやつ、必要だっただろうか…?彼が主人公を嫌うのはまあ当然だとは思うんだけど。

絶望エンド1

 国を覆う「死の呪い」に対抗するため、自身が犠牲となることを決めた主人公。シアンに協力し、主人公の力(体質)を引き出してクローン体を作るためのカプセルに自ら入る。そこへ主人公を救いにイヴが突入。何とかシアンとの決着をつけるも、次の瞬間、カプセルを管理するシステムが暴走。その結果、主人公の力が急激に引き出され、周囲は毒素と炎で汚染された状態に。このままでは、イヴを殺してしまうと、主人公はある決断を。

 数日後、目を覚ましたイヴは、ダハトにある場所に連れていかれる(ダハト君て基本生き残るよね)そこには、一面の黒いリコリスに紛れて、赤いリコリスが群生していた。そしてその根元には主人公の金色の髪が。主人公は生きたまま埋められ、アルペシェールを救う存在になっていた。あまりの結末に絶望し、イヴは主人公の後を追ってあの世へと旅立つ。

 これは上質なメリバ。クローン体ではなく、自らが生き埋めにってえぐすぎますね。

絶望エンド2

 1と同じ経緯で、システムが暴走。自分が真の‟死神”になってしまったことに絶望した主人公は、死に場所を求め、研究所を抜け出す。リコリスの花畑に辿り着くも、能力はますます暴走し、周囲は炎に包まれる。そこへ主人公を追いかけ、イヴが。炎をものともせず、主人公のもとへ踏み出し、手を伸ばす。「お迎えにあがりました。リコリスの姫君」って台詞が最高。しかし、炎は容赦なく襲い掛かり、イヴは呆気なく焼死。絶望で狂ってしまった主人公は、黒焦げになったイヴの手を取り口づける。

 白骨化(リュカ√)の次は焼死体かよ!と心の中で突っ込んだ。スチルがおぞましくも、綺麗。自分の力で愛する人を殺しちゃったんだもんね。それは狂うわ。

判明したこと

・主人公の生まれと見に宿した「死の呪い」の真相→遺伝子的なあれということは、アンクゥさんの「死の呪い」を抑え込んだ手段は、初対面の時セレスの唇についたアンクゥさんの自身の血にあるのでは?セレスの遺伝子に絡んでいた他の染色体は恐らくアンクゥさんの。

・アルペシェールを覆う「死の呪い」の真相。アンクゥの言った主人公が「死神」であ理由、伏字■■■■の■■■は「リコリスの仮想毒」かな?言い換えの■■■■■の■■■■■は「ひがんばなの多因子疾患」?

・扮した三冊の学問書の行方。イヴ、リュカ、マティスの家に伝承。

・シアン√の「セレスちゃんの口調や容姿に覚えがある」というシアンさんの発言→主人公の両親のこと

・シアンさんがイヴ君を特別視していた理由。まさかのパンも関係していた件

・イヴがリコリスを愛でる理由。

・イヴの家系(味覚音痴すらも伏線とは誰が思っただろう)→漂流者の子孫はまさかのこっち。となるとアドルフは?

・変死体の真相

・アンクゥはかなり前(漂流者が表れたころ)から同胞の姫君(恐らく主人公)のために動いている。リコリスを守護するようイヴの先祖に伝えたのもアンクゥ

追加疑問点

・変死体多発のきっかけであるハッキングの犯人→考えたくはないけどダハト君怪しい。まだワード、ダハト君ぜんぶ埋まってないんだよね。あと恐らくマムも。

・研究所にいたリュカ先生を助けた人物

・イヴ絶望エンド後の、アンクゥのモノローグ→タイムリープもの、時間逆行ものでよく見る感じの台詞だが?アンクゥが相当前からセレスのために動いているのももしや。「死の呪い」を解決した後にシアンが取り組みたいといっていた「時空の流れ」に関する研究も気になるところ。

・未だ拾われないアドルフのバックグラウンド→上と併せて考えるとアドルフ=アンクゥもあり得なくはない。アドルフとアンクゥが共通√っぽいのも気になる。

終遠のヴィルシュ(終ヴィル)リュカ√中途・絶望エンド感想※ネタバレ有


f:id:oborodukiyo0312:20211024075005j:image

  リュカ√クリアしたので感想を。例の如く中途・絶望エンドのみ。ネタバレが含まれるため、未プレイの方はブラウザバック推奨。

上記確認したらスクロール↓↓↓↓

 

 

 

 

 

 

 

 

ストーリー

  リュカの仕事を手伝うことになった主人公。寿命が迫り、体調が悪化していくリュカを心配しつつも、彼の教師としての生徒との向き合い方に惹かれていく。病弱なリュカの妹・ナディアとも仲良くなり、いい感じの雰囲気に。

  だが、彼のある秘密を知ってしまったことで事態は急展開を迎え……。

感想(辛辣です)※ネタバレ有

  攻略対象のはずのリュカ先生より、アンクゥさんに時めいてしまった……。同胞への愛が深いのよ。

  あ、でもベッドに押し倒しからのキスは色っぽくて良かったです。スチルがやばい。まあリュカ先生の正体が明かされたあとだったので、「怖い怖い怖い怖い。良くも今の状況でそんな発言ができるな?!」って感じだったけど。まだ洗脳云々までは分かっていなかったので余計。あと、乙女ゲーにおけるヤベー奴の定番・鳥かごに爆笑。

  平川さんのねっとりした演技やっぱすごい。この√はほんと平川さんの演じるヤベー奴を堪能する楽しみしかなかった。

  全体的に感情移入があまり出来なかったというのが正直なところ。洗脳されていたとは言え、リュカ先生の行いは擁護の仕様がないし、被害が甚大すぎて笑えない。ナディアちゃん……。元凶のカプシーヌもといオーティーは100回○ね。あの手の芸術家気取りのサイコパス殺人鬼って一番手に負えないよねえ。

  ストーリーそのものについてもマティス君√のような衝撃展開や綺麗な伏線回収はあまりなく、ゴリ押し感が拭えないなあと思ったり。ただ絶望度は3人のなかで群を抜いていた印象。というより、ほか2人と比べて絶望のスケールが大きい。

エンディング各種

中途エンド

全部で3つ。全部リュカ先生に殺されるエンディング。

1、アンクゥを助けたために殺害される

2、マムに助けを求め、マム共々殺害される。そして教団のための実験台に

3、アドルフに助けを求め、殺害される

絶望エンド1

  カプシーヌの差し金で暴走し、殺戮兵器と化したリュカ先生。彼を助けるために、主人公はアンクゥと協力し、研究所でリュカ先生を刺し殺す。

  数日後、罪人、リュカ・プルーストの協力者として、主人公は絞首刑に。どうやら研究所に駆けつけた兵士達に、「リュカの妻です」と名乗った模様。

  主人公は自ら縄を首にかけ、勢いよく踏み台を蹴って死のうとする。首が締まり徐々に苦しくなってくる主人公。これてやっとリュカ先生に会えると心は希望に満ちている。が、そこでリュカの声(幻聴?)が。「自分のいる冥界は罪人の来るところ。あなたはここに来てはいけない。天国にいるナディアを頼みます」とのこと。希望は一転して、絶望へと変わり、主人公は発狂して最期を迎えるのでした。

  読んだ時は、…………え?しか出てこなかった。なるほどメリバですか!と思った瞬間にこの仕打ち。これまでのバッドエンドのなかで一番えぐいのでは?!

絶望エンド2

  1と同じ流れで、殺戮兵器と化すリュカ先生。こちらのエンドでは、リュカを殺すのではなく、彼を正気に戻すため、主人公が自らを犠牲にする展開。

  自分が殺した主人公の亡骸を前に呆然と「セレスくん。セレスくん。セレスくん。セレスくん。セレスくん。セレスくん。セレスくん―」と呼びかけるリュカ先生が痛々しい。そして、リュカは死んだ主人公を抱きかかえ逃亡。

  時が流れ、洞窟のなか。リュカ先生は主人公(の遺体)を連れ、未だ逃亡中。気が狂ってしまったリュカは主人公が生きていると思い込んでいる様子。彼女の指に指輪を通し、とても嬉しそう。ここのスチル、リュカの目がイッちゃってて面白い。「なれない生活で痩せてしまった彼女の指は、想像していたより細くなっていた」と言ってますがその指、骨だけになってますが?!

  呪いが進行し、命を落とす一歩手前の状態のリュカ。「君を残して逝くことが気がかりだ」と語って、このエンディングは終了。主人公はとうになくなっているので、杞憂です。

  乙女ゲームのスチルで、白骨化した主人公を見る日がくるとは思っていなかった……。腐敗していく過程とか考えたくな……。地獄絵図じゃん。

判明したこと

・死刑執行人の正体と目的

・カプシーヌの正体および教団の目的

・アドルフ、イブの師匠について

・死刑執行人の標的(共通√にてヒューゴが狙われた理由が確定)

追加の疑問

・硫酸の犯人まさかの判明せず。教団メンバーのモブで片付けていいのか?

・カプシーヌの支援者is誰?

・教団の初代について

・アンクゥが死刑執行人の正体と勘違いしていた人物は?→イヴorアドルフ?

・自警団の初代(リュカの父)がクーネの治安維持に執着していた理由。アドルフが勘づいているということは、セレスちゃん絡み?

・火事のときの話。セレスちゃんが生還したことについての言及はあったが、イヴについては何も言わなかったのは?→単にリュカの眼中になかっただけか或いは…

  イヴ君ルートが解放されいよいよ全体の真実に近付けそうな予感。またえげつないバッドエンドが有りそうで震えるが、楽しみ

 

 

皆川博子『開かせていただき光栄です』読切前日譚「Let's sing a song of……」感想(ハヤカワミステリマガジン11月号)

f:id:oborodukiyo0312:20211023000537j:plain

 皆川博子先生の代表作『開かせていただき光栄です』の読み切りが、ハヤカワミステリマガジン11月号に掲載されていると聞き、購入。つい数か月前に、この「エドワード・ターナー三部作」完結巻の『インタビュー・ウィズ・ザ・プリズナー』が刊行されたばかりだったけれど、まさか読切という形でエド達バートンズに再会できるなんて!!と感無量。という訳で今回は、この読み切りについての感想を。

そもそも「エドワード・ターナー三部作」って?

 ダーク・ミステリの女王・皆川博子先生が綴る『開かせていただき光栄です』、『アルモニカ・ディアボリカ』、『インタビュー・ウィズ・ザ・プリズナー』の三作から成るシリーズ。18世紀のイギリス(完結巻はアメリカ)を舞台に、外科医ダニエルの助手、エドワード・ターナーの生涯を描いたゴシック歴史ミステリー。第一作目『開かせていただき光栄です』は第12回本格ミステリ大賞を受賞しており、皆川先生の代表作の一つに数えられている。『開かせていただき~』からダークでお耽美な゛皆川ワールド”にハマった人も多いのではないのだろうか。

18世紀ロンドン。外科医ダニエルの解剖教室から、あるはずのない屍体が発見された。四肢を切断された少年と顔を潰された男性。増える屍体に戸惑うダニエルと弟子たちに、治安判事は捜査協力を要請する。だが背後には、詩人志望の少年の辿った稀覯本をめぐる恐るべき運命が……解剖学が先端科学であると同時に偏見にも晒された時代。そんな時代の落とし子たちがときに可笑しくときに哀しい不可能犯罪に挑む。

 この『開かせていただき光栄です』の前日譚を綴っているのが、ハヤカワミステリマガジン11月号掲載の読み切り「Let's sing a song of……」だ。

「Let's  sing a song of……」見どころと感想

※本読切はエドワード・ターナー三部作、最低でも『開かせていただき光栄です」を読了した上で読むことを推奨します。

f:id:oborodukiyo0312:20211023013150j:plain

在りし日の解剖室の面々を楽しめる

 『開かせていただき~』は外科医ダニエルの解剖室から四肢の切断された少年の遺体が見つかり、解剖室の面々が事件に巻き込まれるところから始まるが、今回の読み切りはその少し前の時系列のお話。外科医ダニエルが馭者の公開外科手術を行ったり、助手のクラレンス、ベンが解剖用の遺体を手に入れるため奮闘したりと、(字面だけみると物騒だが)解剖室のメンバーの日常(?)が描かれる。

 これはシリーズ一作目のネタバレになってしまうのだが、『開かせていただき光栄です」はあまり幸せな結末を迎えない。事件に巻き込まれた解剖室の面々を待ち受けるのは哀しく、残酷な真相であり、それ故に一部のメンバーはダニエルのもとを去ることを余儀なくされる。続く二作目『アルモニカ・ディアボリカ』も同様だ。彼らはまたしても予期せぬ‟別れ”に直面することになる。

 だからこそ、エドワード・ターナー三部作を‟知っている”読者にとっては、読み切りで綴られる光景はたまらなく尊く、愛おしく思える。

 ・頑固な外科医、ダニエル・バートン

 ・一番弟子のエドワード・ターナー

 ・天才素描画家、ナイジェル・ハート

 ・饒舌(チャターボックス)クラレンス・スプナー

 ・肥満体(ファッティ)ベン

 ・骨皮(スキニー)アル

彼らが残酷な事件に巻き込まれるのはもうまもなく。

私たちはこのあと彼らを待ち受ける別離を既に知っている。

f:id:oborodukiyo0312:20211023020427j:plain

本読切の扉絵。解剖室のメンバーが全員揃っているだけで泣ける。作中ではあの「解剖ソング」が作られる場面も。

本読切以外にもハヤカワミステリマガジン、興味深い特集や連載が沢山あった。特に「機龍警察」シリーズの特集は必読。

 

終遠のヴィルシュ(終ヴィル)マティス√感想(絶望エンドのみ)※ネタバレ注意

f:id:oborodukiyo0312:20211014044051j:plain

 シアン√に引き続き、マティス√も無事クリア。やっぱり、シアンさんから攻略しておいてよかった…!今回えぐすぎ……。でも、お話としてはかなり良質だったなあ。シアン同様絶望エンドのみ。ネタバレ注意。閲覧は自己責任です。

 上記了承したらスクロール↓↓↓↓

 

 

 

 

 

 

ストーリー

 兄の仇である死刑執行人の死が受け入れられず、屋敷に引きこもってしまったマティス。執事のジャンは主のそんな様子を見かねて、施設の金銭援助と引き換えにセレスをメイドとして雇い入れることを決める。セレスの優しさに救われ、少しずつ元気を取り戻すマティス。2人の間にはいつしか淡い恋愛感情が芽生えるまでに。が、順調に育まれてきた2人の関係性は、死んだはずの死刑執行人が再度現れたことによって不穏な方向へ。突如豹変したマティスの人格。ジャンの恋人‟ロザリー”。娼婦の間で広まる「配達人」の噂。研究所から盗まれたとあるデータ。全ての伏線は集約し、そして残酷すぎる真実が明かされる。

 

感想 ※シアン√以上にネタバレが含まれます

 この√めちゃめちゃ面白かった。出てくるワードの一つ一つ、些細な出来事の一つ一つが全て伏線。え、あそこもそしてあそこも伏線だったの?!と驚かされる。そして、作品のキャッチコピー通り‟絶望”すぎる真実とエンディング。「やめて。やめてあげてよお!」と何度心の中で叫んだことか。えぐい。えぐすぎる。ゲームの鬼仕様上、まだ救済エンドは解放出来ていないが、これは100%救済は無理なのではなかろうか。お話としては面白いが、感情移入してしまうと大ダメージを受けること必須。

 マティス君の初々しい言動とか、男の子ではなく男性を感じられる場面とか、序盤はにやにやさせられっぱなしだったのに。人見知りのマティス君が、往来で主人公と手を繋ぐところと、2人で小説を作っているところが最高でした。まあそのマティス君が書いた小説も残酷な真実へのフラグなんだけど。天崎さん、ヒプマイとアイチュウでしか存じ上げていなかったのだけど、泣きと狂いの演技うますぎる。

 とりあえず執事は絶許。共通√から既に隠しごとの一つや二つありそうだなあと思ってはいたし、こいつ本当は兄ではと考えたりもしたけども、まさか…ねえ……?何だかんだマティス君と主人公を助けてくれるポジなのだろうと思っていた自分、浅い。ロザリーにあんなに愛情を抱けるんだから、その3分の1くらいはマティス君を思う気持ちが芽生えても良かったんじゃないですか?!?!

 

エンディング各種

絶望エンド1

 マティス闇落ちエンド。ジャンもといカミーユによって監禁された2人。カミーユは最愛の恋人・ロザリーを蘇らせるため、ホムンクルスであるマティス君を実験体に。これから毎日マティスの人格を別人に入れ替え、主人公にどうあたるか観察するそう。マティスは、自分が主人公を害する,可能性を恐れ、主人公を逃がそうとする。だが、カミーユの手からは逃れられず、主人公はまたしても捕まることに。

 そしてカミーユは「気が変わった」と発言し、主人公を殺害。主人公の遺体を見せられたマティス君は、発狂、そして闇落ち。主人公を蘇らせるため、マティスカミーユと同じ「配達人」になるのでした。という終わり方。

 惨い。あのマティス君が人殺しになってしまうのがきつすぎる。娼婦の命を犠牲にして蘇らせられても、主人公は喜ばないと思うぞ……

絶望エンド2

 メリバ風。上と同じ話の流れで、主人公が逃げなかった場合。毎日別人の人格へと変えられるマティス君。ある時は暴力的な人格に、またある時は卑屈な人格に。だが、マティス君がどんな人格に変えられようと、彼からどれほど暴力を受けようと、屈せず彼を受け入れる主人公。

 けれども、結局、カミーユの実験にマティス君本来の感情は抗いきれず、ある時から、マティス君は自分を‟カミーユ”、そして主人公を‟ロザリー”と思い込むように。(マティス君はいろいろな人物のデータを基に作られたホムンクルスで、その基となったデータにはカミーユの記憶も含まれているため)

 その結果を見て満足した様子のカミーユ。主人公は監禁から解放され、表向きはマティスに嫁ぐことに。もちろんマティスは自分をカミーユと思い込んだまま。主人公は今後「ロザリー」として、カミーユの人格を宿したマティス君と添い遂げるのでした、という結末。

 自分を自分として見てもらえないまま、愛されるってしんどくない?!主人公もそのうち狂ってしまって、自分をロザリー、マティス君をカミーユと思いこむようになるのろうか……。それならある意味幸せにはなるけれど。そしてアンクゥとの契約を破棄したってしれっと書いてますが、自分にかかった死の呪いを放置して大丈夫か??今まで「死神」として人を殺してきた自覚のある彼女が、半ば心神喪失状態とは言え、その選択をするの少し疑問。

 

判明したこと

マティス君の生い立ちについての諸々と本当の仇

・リライバー技術、というかリライバー化のために保管されたデータは悪い意味で汎用性が高い(今後別√でも似た事案が出てくるか?!)

・共通バッドエンドに登場した謎の小瓶。あそこで主人公を殺害したのってカミーユ

・死刑執行人、喋れた。多分重要ではない

マティス君√はあんまり全体的な謎に絡んでこないっぽいので、目新しい発見はなかったなあという感じ。

 

追加の疑問点

・配達人おびき寄せ作戦時に登場した病院の院長(カプレーゼみたいな名前の…。この人の名前何故か覚えられないんだ…)の目的。本当に何の意図もなしにあの場に来たのだろうか。

カミーユのろくでもない計画に加担した人物。シアン√の王族を手引きした謎のリライバーと同一人物?

 

 次はリュカ先生攻略します。悪い予感しかないんだけど……

 

終遠のヴィルシュ(終ヴィル)シアン√感想(中途・絶望エンドのみ)※ネタバレ注意

f:id:oborodukiyo0312:20211014044051j:plain

 終ヴィルのシアン√が終わったので感想と気づきを。救済エンドはあとで別記事で書きたいのと、現時点での気づきと疑問をまとめたいので中途・絶望エンドのみ。ちなみにまだ攻略一人目。

 共通√の感想、疑問、考察まとめはこちら

終遠のヴィルシュ(終ヴィル)共通√感想と考察 - 月と星とカピバラと。 (hatenablog.com)

 いつもの如く、ネタバレ有りのため、閲覧注意。プレイ後の参照をお願いします。

 上記確認したら、スクロール↓↓↓↓

 

 

 

 

 

ストーリー

 共通√の騒動ののち、シアンの小間使いとして働くことになった主人公。掃除や食事など身の回りの世話をしていくうちに、シアンに惹かれていく。一方のシアンも、雑用係としての主人公を気に入り傍に置くように。

 しかし、リライバー化を巡る王族の思惑や研究所の派閥争いの激化によって、2人の周辺には不穏な空気が漂い始め……というお話。

感想

 共通√をプレイして一番言動、性格に裏表がなさそうだったのでチョイス。最初はさあ、精神的にそんな負担ない方がいいじゃん?この人にいきなり刺されても「えっ?!」ってならないもん多分。「あー、これは研究用に解剖されるかな?」で終わりそう。

 この選択、まじで正解だった。公式おすすめの攻略順ではないけど。最初は刺激少な目な方がいいなあって人はシアンさんからやるべき。攻略キャラの姿勢が基本的に一貫してるし、ストーリー展開も割と予想通りだと思う。ただし犠牲はえぐいけど。

 この√、基本的に研究にしか関心がなく、度重なるリライバー化の影響で感情が希薄なシアンさんが主人公にほだされていく様子がよかった。世話焼きなセレスちゃんと怠惰なシアンさんて普通に相性いいんだよなあ。そして以外にも糖度が高い。

 「このまま俺のものになれ」(雑用係として)

 「シンプルに、俺と共にいたいから、と言えばいい」

 「未来の伴侶となる女を好き好んで殺す男が、この世のどこにいる?」

 「俺は。最初に恋をするなら、お前がいい」

こんな甘い台詞を散々抜かしておいて「感情がない」とか本気で言ってる?!?!そしてあのタイミングでのキスはずる過ぎるぞ。

 彼の秘密もとい悪事についても、正直そんな驚かないし、引きもしなかった。だって科学者だしね。その上、感情が希薄となれば、まあそういうこともするでしょうねって感じ。しかも一部の研究については自分の身体を使って、実証しているあたり憎めないなあと。あと多分ほかの攻略対象のが陰でえぐいことしてる気がするんだ……多分。

 ちょっと残念だったのは、アンクゥの警告「主人公の‟死神”としての力を知られたらどんな目に合わされるか…」という台詞の回収がなされなかったこと。バッドエンドの一つとかでこれ回収してくれたら嬉しかったなあ。

 

エンディング各種  ※ネタバレしかない。注意!!

了承したらスクロール

 

 

 

【中途エンド】

 再び血生臭い現場に遭遇してしまったセレスちゃんが通りがかったモブに「この死神が!!」と激昂され、嬲り殺されるエンディング。……やっぱあるじゃねーか!リンチエンド!「お前だけは生き延びてはいけないんだ!」って叫んでレンガを振り下ろし続けるモブ男性がしんどい。この人もセレスちゃんが直接手を下したとは思ってないんだろうな。でも、彼女の周りで人が死にまくってるのは事実なわけで。怖いよね、分かるよ。いたたまれないなあ。

【絶望エンド1】

 研究所の派閥争いと王族の思惑に巻き込まれ、施設の子達(アドルフ含む)を兵士に殺されてしまう。マムだけはイヴたちの手で救出されるものの、愛する家族をまとめて失った彼女は精神的に不安定な状態に……。

 そんな彼女に刺し殺され死亡エンド。自分もあとから逝くから、天国でアドルフとセレスと3人で幸せに暮らしましょう」って台詞が切ない。

 ただ「セレスの呪いの力のせいで、みんなが死んでしまった」みたいな憎しみからくる殺害にならなかったのは救いだなと。

【絶望エンド2】

 ごたごたから追われる身となったシアン。今まで誰も成し得なかった「感情を持ったリライバー体」を完成させることで、かつての地位へ帰り咲くことを目論む。作戦当日、無事に研究所へもぐり込み、新たなリライバー体になることに成功するも、それを見守っていた主人公が死刑執行人の手にかかり死亡。

 数日後の研究室。そこには変わり果てたシアンの姿が。主人公の記憶を自分の身体にインストールすることで、主人公を頭のなかだけでも生かしたつもりのシアンだが、以前とは違い、「感情を持ったからだ」に変わったために、耐えきれず半ば廃人状態になってしまったというエンディング。

 空想のなかの主人公と会話するシアンの様子がきっっっつい。細谷さんの演技すごかった。

 

現時点で判明したこと

・シアンがマムから嫌われている理由が判明。彼の研究のためなら人を犠牲にすることも厭わないという一面は別√で絡んできたりするのだろうか

・マムは(思惑があって、セレスや他の子供たちを引き取ったとはいえ、家族思いの優しい人だった。でも、共通√の硫酸ぶっかけはこの人の仕業ではと疑ったままではある。

・アドルフの身体もしくは出生にはやはり何かあるらしい

・死刑執行人は複数人いることが確定(素直にストーリーを読み取ると最低3人はいることになるが…)

・執行人は状況によっては、セレスを害することもある→執行人の信仰対象がセレスないし死の呪いではなく、別の何か/誰かであることが確定

 

追加の疑問点

・セレスの金髪、やけに強調されている。そして昔話みたいなナレーションにも「金髪の女性」が登場

・シアンの「その容姿といい口調といい。お前どこかで―」という台詞。個別√での回収は現時点ではなし。

・シモン(王族)を唆した「美しい色の髪を持つリライバー」の正体。主要キャラのなかでリライバーってそんないないんだけど…

・ダハトの亡くなったお母さんの髪色がシアンのそれに似ているという部分。だから何故そんな髪が強調される?!

・アンクゥがシアンを忌み嫌う理由。死の番人としてシアンの悪事が許せないというだけでは些か薄いような。

・アンクゥが懐に持っているものは?妥当に考えると暗器の類だが……。

・何故、死刑執行人はマムを助けたのか。→硫酸の犯人がマムの場合は、執行人と彼女の間には繋がりがあることになるので、分からないでもない

・絶望√2において死刑執行人が主人公の選択に対し失望していた理由→これも執行人がマムと繋がりのある人であった場合は、理由が分からないでもない

・変死体についての謎。シアンはほぼ分かっているといっていたが、回収はなし

 

映画「燃えよ剣」感想(一部ネタバレあり)ー俳優の演技が光る良作。が、しかし詰め込みすぎ感もー

f:id:oborodukiyo0312:20211019034150j:plain

 映画「燃えよ剣」を観てきたのでその感想を。

 本作は司馬遼太郎氏の同名作品が原作の作品である。幕末を舞台に、実際に史実にて存在した人斬り集団「新選組」の興亡を鬼の副長・土方歳三の視点で描き出している。

 実は、メインキャストの1人に山田涼介氏起用というのがどうにも受け入れがたくてもともと劇場で観る予定ではなかったのだが、暇な時間が出来たのと、評判が思ったよりいいみたいなので観に行ってきた。

 原作は既読済み。が、如何せん5、6年は前のことなので。「雪さんいいヒロインだなあ」と思ったことしか正直記憶に残っていない。一時期薄桜鬼というゲームにハマっていたこともあって、新選組そのものについての一通りの知識はある。

 

 

 

全体的な感想

 よくもまあ、あの膨大な質量の原作を2時間半でまとめたものである。江戸のバラガキ時代から京都上洛、戊辰戦争までおよそ6年間のなかの重要な出来事をかいつまんで丁寧に描写していた。アクションや舞台のセットにそうとう力が入っていたので、出来事一つ一つに見ごたえがある。

 特にすごかったのは池田屋事件。実際の空間を大工さんが忠実に再現したセットで撮影したそうで、狭い空間内での斬り合いは臨場感が半端ない。突入するときに「刀を振りかぶるな!」って命令があったのリアル(天井が低いから引っかかる)。部屋一面が血しぶきで真っ赤に染まっていたのには鳥肌。池田屋、今現在は新選組を全面におした居酒屋に生まれ変わっているのだが、あんな惨劇の舞台を商売で使っているのある種の業を感じる。 

 あとは新選組好きが分かるような細かなネタが面白い。浅葱色のだんだら羽織は実際そんなに使われていなかったらしいとか、芹沢鴨の大砲持ち出しとか、沖田総司が黒猫を斬ろうとした(黒猫を斬ると労咳が治るというデマがあった)とか。黒猫云々は忠実か有名な創作か覚えてないけど。

 時代考証がしっかりなされているんだなあと感じた。

 とはいえ、全体的に駆け足だったように思える。伊東甲子太郎なんか重要な人物のはずなのに体感15分くらいで殺された気が……。鳥羽・伏見の戦いから函館までの後半は特に無理やり詰め込みました感がある。もはやダイジェストでは?と思うくらいにはそれぞれの戦いがサクッと過ぎていった。せめて錦の御旗くらいは説明してやれよ。前後編作品にすれば戊辰戦争のくだりもしっかり描写出来たのと思わなくもないが、2部構成作品てだれやすいので、難しいところ。

 それから時代背景の説明だとかのナレーションがないので、最低限の日本史の知識がないと置いてけぼりを食らうことは必須である。私が行った劇場は山田涼介氏の影響か、女性客が5割以上だったのだが(お蔭様で入りやすかったし浮かずに済んだ)、終演後、近くの席にいた女の子たちが「なんか難しかったねー」と話していたのが、記憶に残っている。それはそうだろう。何せ説明がとにかく足りていない。

 幕末において長州藩はどういう動きをしただとか、それぞれの思想の違いだとか、戊辰戦争に至るまでの流れだとか省かれすぎでは?清河八郎の早々の離脱や山南敬助が土方に対抗心を燃やす理由、鳥羽・伏見の戦いが何故ああもズタボロになったのか等、観客が前知識を持っている前提で作られている部分が多すぎた。キャスティング的にも原作ファン以外の層が観に来ることは分かっていたはずなので、もっと配慮しても良かったのでは?

 そうなってしまった理由は恐らく、主人公・土方歳三の語りによって、新選組の辿ってきた道が語られているからだろう。作品のメインは土方歳三であって、新選組そのものではないという点では、この手法は間違ってはいないと思うのだが、観客全員がついていけるような工夫も欲しいところ。大河ドラマが如何に分かりやすく作られているかを実感した。

 

アクション

 殺陣は門外漢なので素人丸出しの感想になるが、とにかく迫力があった。斬って斬られての命がけの攻防、刀がぶつかり合った時の鈍く重たい音(キンキンキンみたいなSEのそれではなかった)、派手に飛ぶ血しぶきとズブリという生々しい音。今まさに命のやり取りが行われているんだという臨場感が半端ない。

 

キャスト

 個人的に印象に残っている方のみ

岡田准一土方歳三)】

 安定のキャスティング。アクションがヤバい。土方歳三の戦い方って砂をかけて相手の視界を邪魔したり、首を絞めたりと結構何でもありだったと何かで読んだことがあるんだけど(たぶん新選組顛末記)、岡田准一の殺陣が蹴り喰らわしたり、思い切り相手を吹っ飛ばしたりとはちゃめちゃな感じで如何にもといった風。

 そして、試衛館時代ののザ・田舎ものな歩き方や姿勢の悪さがすごい。作り込まれすぎてる。あの人ほんとにジャニーズ?!

鈴木亮平近藤勇)】

 安定その2。この人にガタイのいい歴史上の人物やらせたらだいたいハマるよね。西郷どんとは真逆の立場の役なのがなんか面白い。ガタイはいいわ存在感はあるわで、画面に映っているだけで安心感がある。がっつり戦闘してたのはたぶん池田屋くらいだと思うんだけど、殺陣をもパワープレイなのが解釈一致。

【山田涼介(沖田総司)】

 不安要素だと思っててごめんなさい。真剣に役作りに励まれていたんだなあと実感。殺陣は素人目に見た限りだと感じなかったし、それ以外のシーンも良かった。沖田総司って個人的に、無邪気な性格で近藤・土方の弟ポジって印象なんだけど、山田君の沖田は本当にそんな感じだった。病でやせこけた姿が儚げで綺麗なの流石ジャニーズ。土方が寝たきりの沖田の目の前で菊一文字を抜いて見せてあげるシーンで泣いた。

【山崎丞(村本大輔)】

 今までにない山崎丞像だった気が……。監察(スパイ役)という性質上、無口な人物というイメージがあったんだけど、あれはあれで新鮮でよかったなあと。近藤とは違う意味での存在感。「まんじゅうまんじゅうまんじゅう小判小判小判小判ー」「切腹切腹切腹切腹ー」のくだりシリアス&血がブシャーなのに笑ってしまった。そして池田屋では大活躍。走り方すらシュール。あとで、知ったんだけどお笑いの方だったのね。

藤堂平助金田哲)】

 え?この人お笑いなの?!その2。池田屋と油小路の変しか主だった出番はないが、印象的。殺陣すごいなあと思ったけど、剣道の段もちとのことで納得。油小路での土方との対峙、よかったですね。え?油小路の変で土方は出動しなかったんじゃないかって?……フィクションなので。

井上源三郎(たかお鷹)】

 剣の腕はそこまでだが、皆から好かれる人物というのがだいたいの人が抱く井上源三郎像だと思うのだけど、まさにその通り。主要メンバーのなかで1人だけだんだら羽織を着用したりと、ずれてるところがいいんだ…。鳥羽・伏見は泣いた。土方が写真を撮られるシーンで、近藤・沖田に混じっていたのも泣いた。何故俳優さんが他の人よりご高齢だったかは不明。忠実では、そんなに年は離れていなかったと思うのだが…。

山南敬助安井順平)】

 出番の多さと眼鏡というビジュアルの割に影が薄い。土方歳三の視点で物語が進む故か、彼の心情がそこまで見えてこなかったというのが手痛い。そして脱走からの切腹もサクッと終わった。

徳川慶喜山田裕貴)】

 あ、この慶喜は家臣を捨てて逃げるわ。納得だわ。という感じ。トップがあれなら幕府が終わるのも道理である。

芹沢鴨伊藤英明)】

 金を脅しとり、女を犯し、鉄扇を振りかざして暴れまわり、とこれぞ暴君・芹沢鴨!テンプレ通りの悪党ぶりが光る光る。ふんどし一枚でめった刺しにされて死んだの、悪役の憐れで無様な最期って感じでいいね。

 

終遠のヴィルシュ(終ヴィル)共通√感想と考察

f:id:oborodukiyo0312:20211014044051j:plain

 共通√終わったので取り急ぎ感想と気になったこと、考察をつらつらと。繁忙期、ゲームやる時間も本読む時間も殆どなくてしんどい。終ヴィル一刻も早く進めたいし、虚構推理の新刊も読みたいよー!!ネタバレ過多なので、閲覧要注意。

プレイし終えてから見たほうがいいです。頭よくないので予測や考察が的外れオブ的外れでも許して。

 

 上記確認し、了承したらスクロール↓↓↓

 

 

 

 

 

 

 感想

 初手から重い!!主人公(セレスちゃん)の自死描写から始まるとは思わなかった…

…。セレスちゃん可哀そうなところが可愛くて推せる。なんも悪いことしてないのに死神扱いされるの可哀そすぎるんだけど、彼女を避ける人たちの気持ちも分からないでもないのが……。一般人にリンチされて死んじゃうバッドエンドとかありそう。

 そしてストーリー既に9割方暗いんだけど。クスって笑えたの、アドルフの家での食事シーンとハンドル持つと豹変するマティス君だけだったんだが。酔っ払いたちの言動とイヴ君の殺人料理のくだり面白かった。彼が捌いてたお魚ってフグか何か?

 それ以外のシーンはほぼほぼシリアス。絶望が売りなだけはある。とりあえず共通バッド拾おうとノイズが出る選択肢選んでたら、2,3個目くらいで殺されたのびっくりしちゃった。シリアス大好きメリバ至上主義だからおもしれーってなってるけどかなり人を選ぶ作品なのでは?!設定や世界観は重厚で期待通り。予想のし甲斐のあるストーリーだなって感じ。

 攻略キャラもみんな裏がありそうで信じきれない。そしてそこがいい。現時点で一番信じられそうなの、一周まわってシアンさんなの何事?!けどマッドサイエンティスト気質っぽいので、生きたまま解剖されるエンドあってもおかしくないような……?あとアンクゥさんめちゃくちゃ好きです?!彼にもっと殺されたいんだが。CV興津和幸で「姫君」なんて呼ばれたら堕ちないわけがなくないですか?

 

以下キャラクターごとの気になった点

【イヴ】

リコリスに触れていたくだり

 →分からない。リコリス=セレスと思っていいのだろうか

・仮面の下

 →本当にやけどの傷か確認が取れていないので、ワンチャン火事のときの男の子とは別人かもしれない。けど周りの人の反応を見る限りその線は薄いか?

・「友達になって」の部分で「はい」を選択するとノイズ

 →いや、マジで何で?!本当にセレスちゃんを恨んでいるようには見えないんだよなあ。むしろ博愛主義がいきすぎて、逆に特定の人に対して好意や憎悪を向けること自体なさそう

・「いまの」、「過去の」君/自分

 →ちょっとひっかかる。セレスちゃんとイヴ君て火事で会った時以外に交流はなかったのでは?

・「あいするよ」

→何故にひらがな。最初は「愛」となにか別のワードをかけてるのかと思っていたけれど、マムとシアンがばちばちしてるシーンで「愛」しかニュアンスとしては考えられない単語の「あい」も同様にひらがなだったので、その線はないなと。そうなると彼のいう「愛」が世間一般的な愛とは違うという仄めかしか?

・痛みをあまり感じない体質?

→死刑執行人を捕まえるところ、普通の人間だとまずやらない感じのあれだが?肋骨折れてても、はしゃいでいるあたりも怪しげ

現時点ではなんか全体的にふわふわしてて、分からないなあという印象。メインの攻略対象なので主人公を裏切るような人間ではなさそうだけど(メタ読み視点)

・シアンの態度の変化

→ヒューゴとイヴを人違いしていたシアン。それに気づいた途端ころっと態度が変わったわけは?分からない…。でもイヴって名前意味深だよね。

マティス

死刑執行人がスルー

→執行人の庇護対象か何か?でも彼の家族は殺されているわけで……。そもそも執行人は本当に彼の復讐対象で合っているのだろうか。直接、彼or彼女が兄を殺している場面を見たわけではなかったような…(私の読みおとしか記憶違いの可能性も)。二面性の描写がちらほらあるので、記憶のないままに家族を自分が殺した可能性も無きにしも非ずでは?家族から疎まれていたらしいし。そうなると、状況的に執事がマティスをかばった?

マティスの二面性

→復讐対象を前にしたときとハンドルを握った時にみられたそれは、この先の伏線?

復讐関連のあれそれについて、個人的に疑問が。攻略対象のなかで一番不憫な感じなので幸せにしたい。多分終ヴィルのこの雰囲気だと100%は無理

【リュカ】

・セレスを気にかけすぎでは?

 →生徒だから可哀そうだからという理由だけで、セレスにあそこまで優しいのは違和感

・リライバー懐疑派?

 →要所要所で「リライバーになること」について否定的とまではいかないものの、肯定はしていないような描写が。……死刑執行人お前か??

・信仰しているものがある

 →死刑執行人も何かを信仰している描写が。やっぱりリュカが執行人では?!で、その対象がセレスの死神としての力だったら、彼がやたら主人公を気に掛ける理由には繋がるなあと。

・実は結構鍛えているらしい

 →シアンが指摘。怪しすぎるんだよなあやっぱり。ただ、呪いに犯され始めている身体でイヴとアドルフを相手に立ち回れるのかという疑問はある

・でも2回目の執行人との対決の時、リュカもその場にいたよね

 →2回目に登場した執行人は、1回目とは別人では?作中でも仄めかされているような。(イヴとアドルフの会話)

・妹

 →一回しか邂逅していないので詳細不明。何かしらの伏線ではありそう

この男、全体的に怪しすぎない?!CV平川大輔なのが更に……。顔は攻略対象のなかで一番好みなんだけど。サイコパスキャラだったらいいなあ。

【アドルフ】

・血筋に何らかの秘密あり?

 →未だに健康体。採血を嫌がる。漂流者の子孫のくだりで無言。順当に考えれば漂着者の子孫というのが一番在り得る。

・「昔からとことん変わらねえな。この国の人間の性根は」

 →攻略サイト等のキャラクター紹介部分の台詞。「昔から」というのは、20年そこらしか生きていない人間の言葉ではないように思える。彼が漂着者の子孫で、親的な人から聞いたのか或いは……彼自身が長い間、国の人間をみてきたのか?

セレスを気に掛ける気持ちは本物っぽいけど、出生・バックグラウンドに何かしらの秘密がありそうな人物。

【シアン】

 あんまり裏のありそうなセリフや態度がなかったなあというのが正直な印象。他の攻略キャラより出番が少なかったからというのはあるかも。今後に期待。リライバー技術の開発者なので、重大な秘密を握っている可能性は高い。黒幕とかボス的なポジの可能性も。

【マム】

孤児院のシスターとか胡散臭すぎるんだよ!(主に役ネバのせい)。声優さんが桑島さんっていうのがまた…。モブがそんな豪華な声優さんのわけが…。サロメっていう名前も聖女とは縁遠い感じなのがねえ……。執行人に硫酸浴びせたの90%くらいこの人で確定では?シアンとの確執が気になるところ。マムの施設に入ってからセレスの犠牲になった人物は「いない」というのも不可解。アンクゥ同様、主人公の呪いを抑える力、或いは技術の持ち主?

【その他気になったシーン】

・行方不明の2冊の「学問書」の存在

→救済エンドや死の呪いからの解放におけるキーになりそう

・共通√のバッドエンドその1

 →アンクゥに殺される方じゃないやつ。セレスちゃんが拉致られる前に拾ったものは一体?見た目からして女性の持ち物っぽいからマムもしくはリュカの妹のものか?セレスを拉致って殺した人物の正体は?リュカかマムかシアンか、その辺りかな。いずれにせよセレスが狙われているのは確定。

・死刑執行人がセレスを見て戸惑った理由

 →単に顔見知りか、セレスを傷つけてはまずい理由があるか(やっぱリュカだろ…)

カーストヘヴン8巻感想(一部ネタバレ有)カーストから始まった2人の恋の行方は?

f:id:oborodukiyo0312:20211015052325j:plain

 緒川千世先生の大人気スクールカーストBL・『カーストヘヴン』の最終巻の感想になります。

カーストヘヴン|緒川千世|ビーボーイWEB (b-boy.jp)

 

本作の簡単なあらすじ

 舞台はカーストゲームという特殊なゲームがある学校。カーストゲームは校内にばらまかれたトランプのカードを探し、見つけたカードの種類によって、クラス内の立場が決まるというもの。主人公の梓は、これまでクラスの頂点・キングとして君臨していたが、次のカーストゲームによって、クラスの最底辺・ターゲット(いじめの標的)に落とされる。

 梓に代わってキングの座を手に入れたのは、ずっと彼の忠犬として働いていた刈野。刈野はキングの立場を利用して、梓を抱くように。

 けれども、どんなに虐げられようと梓は刈野に屈しない。その態度は刈野を余計煽るもので……。歪な関係性から始まる2人の行く末は?というお話。

 シリアス、執着もの、強気な主人公が好きな人におすすめ。

 サブのCP、久世(執着)×あつむ(真面目、穏便)

      仙崎(狂気、鬼畜)×巽(似非優等生、破滅願望)

のストーリーも重厚で見逃せない。

前巻(7巻)の振り返り

 近づきつつあった刈野と梓の距離。だが梓を敵視するエノの策略によって、2人の関係性は希薄になる。そんな中、卒業イベントと称し、梓を再び陥れる計画を立てるエノ。阻止するべく動く刈野だが、梓は捕らえられる。今にも集団で犯されそうな梓をかばう刈野。キングとしてあるまじき行動をとった刈野はどうなる?!

ネタバレなしのざっくりした感想

 良かった。この一言に尽きる。前巻の終わり方からどう着地するんだろうと思っていたけれど、流石は緒川先生。綺麗に物語をまとめてくれた。まず、表紙からして神。超険悪な状態から始まった2人が、こんな風に抱き合えるようになるなんて3巻あたりまでは想像もしていなかった。ラストは少し駆け足だったようにも思えるが、それぞれが抱えていた事情も無事解決。次のカーストゲームで梓が決めた選択は本当に良かった。彼の成長が伺える。もともと家庭環境故に周りになめられまいと横暴な振る舞いをしていただけで根はいい子だもんね。10年後の主人公たちを描いた加筆エピソードも良き。仙崎と巽のCPほんと好きです。梓と刈野の2人は10年経っても変わらなくて、微笑ましかった。

ネタバレ有りの感想 

 前巻で梓をかばってしまった刈野。

 キング失格の烙印を捺され、リンチを受ける刈野の姿は憐れ。そして絵面がショッキング。あの刈野がモブに頬を殴られ、腹パンされ…なんて誰が想像していただろう。王の座から転がり落ちた瞬間、周りの生徒が豹変し、我も我もと殴りにいくのが怖すぎる。……この光景、梓がターゲットに転落した時も見たよなあ。

 手酷く痛めつけられた刈野は入院することに。さっさと転校しようぜこんな怖すぎる学校。(物語が成立しないので無理)(そもそも梓も刈野も逃げるタイプではない)。

 その間にクラスでは、キングの席が空いたことを理由に、再びカーストゲームが行われることが告知される。もちろん、現ターゲットの梓も参加可能。それを聞いた梓は、刈野の入院先を知るため、巽のいる図書室に。「刈野をゲームに参加させる。また俺と勝負だ」という梓。梓はこの時点では、カーストゲームでしか刈野との関係を構築できないと思ってるんだよなあ。もうお互い惹かれ合ってるのは明白なのだから、「勝とう」とか「引きずり降ろそう」とか考えなくてもいいものを。今まで母親のためになめられないよう生きてきた梓には、難しいんだろうなあと思いつつ。ここでの巽の返答も良かった。巽君、仙崎によって色々変えられた人だもんね。

 入院先を訪れるも面会を断られ、外に座り込んだ梓が雪を見て思い出したのは母の姿。ここの回想がジンと来た。母を守るために、力がほしいと思った幼い日の梓。するとそこへ、病院を抜け出してきた刈野が。「自分たち親子には頼れる人は誰もいない」という回想を挟んでのこれ、過去と現在の対比みたいになってていい。ちょっと照れた感じの梓の表情が可愛いんだよね。今の梓には、お母さん以外にも刈野やあつむ君や他にも繋がりのある人がちゃんといるんだよなあ。

 コンビニに行くという刈野に付き合い、土手沿いを一緒に歩く梓。週明けにまたカーストゲームが行われることを話し、「どっちがキングになるか勝負しよう」と持ち掛ける。それを断り、自分はゲームから降りると答える刈野。馬鹿にしているのかと憤慨する梓に、「取り繕うのはやめた。ありのままの自分で梓に触れたいから」と返答する刈野はかっこよかった。お前……!やっと素直になって!!

 それに対し「カーストゲーム以外で刈野とどう繋がればいいのか分からない」と涙を流す梓も「らしい」なあと。母親以外を拒絶して生きてきたからこその考え方というか。進学してカーストゲームを知る前から、社会的弱者の子供というハンデを背負った梓にとって、カーストなんて幼い頃から身近に感じていたものなのだろう。そんなカーストにおいて、敗者にならないために、梓は力でねじ伏せることでしか他者と接してこなかった。だからこそ、ゲーム以外で刈野とどうけじめをつければいいか分からないといのは非常に納得できる。

 けどこのままだとハッピーエンドに繋がらない訳で。戸惑う梓にバードキスをして「鎧がなくたって俺らは繋がれる」と告げる刈野。よくやった!初期は梓へのあたりの強さにまあまあ腹が立つこともあったが、流石は梓と結ばれる男である。

 そして週明け。新しいカーストゲームでの梓の選択は、少し驚いたけれどもとても納得のいくものだった。その裏であったエノや大昇のあれそれも綺麗に片付いてすっきり。エノも色々ヤバい人だったとはいえ、元は被害者側なので救われてよかった。まあ、エノが拗らせちゃったのは、神楽のせいでもあるんだけどね!神楽がもっと早く勇気を出していれば、文化祭事件とか起こらずに済んだかと思うと複雑ではあったり。

 カーストゲームの結末を見届け屋上で抱き合う2人。梓を見る刈野の目が優しいんだんだよなあ。

 最終話は卒業式。みんな仲良く?写真を撮ったりと微笑ましい。巽が途中で拉致られたのにはビビったけど。最終話だぞ!?まあ、どうせ犯人は仙崎なのでね。(恐らく)式をさぼった梓と刈野の様子に思わず笑ってしまう。路肩のバスをさして「あのバス乗るか。行き先なんて決めずに行けるところまで」ってなんかエモな台詞では?!

 書き下ろしは10年後のみんなの話。あつむは学校の先生に、久世はかなり稼いでるっぽいリーマンに。あつむが生徒からもらったお菓子にやきもち焼いちゃう久世は相変わらず執着体質で良き。それを受け止めてしまうあつむ君も変わらず天使。

 巽は刈野のお父さんの議員秘書的なことをやってるっぽい。上手くいかないことについては、裏の方から根回しもしているみたい。そしてその根回しを頼む裏社会の人間は……。こちらの2人も相変わらず。アブノーマルな関係性っていいよね。愛のあるSMは最強。

 そして梓と刈野。刈野は父親の跡をついで政治の世界へ。その経歴と顔立ちから女性に大人気だとか。そして、梓はなんと記者になっていました!大物政治家の不倫を掴むほど優秀な梓が狙うのは刈野のスクープ。恋人同士なのに対立する立場っていうのが学生時代を彷彿とさせる。心が通じ合っているという点は違ってるけど。レコーダーを隠し持って刈野の部屋を訪れる梓も、アイドルとの密会写真について口止めと称して意地悪しちゃう刈野も可愛い。というか仙崎・巽ペアと梓・刈野ペアはもはや仕事が恋のスパイスになってるでしょ。