終ヴィルフルコンプしました!!というか1週間くらい前には終わってたんだけど、繁忙期やら卒論やらがいろいろ重なってなかなか記事を書きだせなかった……。という訳で、遅くなりましたが第三幕もといアドルフ・アンクゥ√について、まとめていきたい所存。いつも通りネタバレしかないので要注意。プレイ後の閲覧をお願いします。
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概要
第三幕はマティス、リュカ、シアン、イヴの特定エンドを全て見ると解放。これまでのように、共通√を踏んでから攻略対象の個別ストーリーに入る流れではなく、今までの共通√は介さず、全く違う独立した展開で話が進む。途中の選択肢によって、アドルフエンド、アンクゥエンドに分岐。
キャラクター
■アドルフ(CV #八代拓)
年齢:21歳
主人公と同じ養護施設で育った自警団のリーダー。 現在は一人暮らしをしている。
ぶっきらぼうな言動が多いが根は優しい。 主人公にとっては兄のような存在。
「……昔からとことん変わらねえな。この国の人間の性根は」
■アンクゥ(CV #興津和幸)
年齢:???歳
《死の番人》を名乗る神出鬼没な存在。 主人公の自死を止め、転生と引き換えにこの国の謎を暴くように持ちかける。 人を煙に巻くような言動が多い。
「私との約束を果たしたら。 ……君を【普通の女の子】に生まれ変わらせてあげよう」
ストーリー
《死の番人》を名乗る不思議な男・アンクゥに自死を止められた主人公。アンクゥは約束を果たしたら主人公を「普通の女の子」にしてあげると契約を持ちかける。迷う主人公だが、あるきっかけから、義理の兄・アドルフが「リライバーにならない」つもりでいることを知る。大事な義兄を23歳で死なせたくない主人公は、アンクゥと契約を結ぶことを決め、その場に居合わせたアドルフと、3人奇妙な同居生活が始まるのであった。
協力してアルペシェールに蔓延る「死の呪い」の打破に挑む彼らだが、王族の自分本位な企みによって、事態は思わぬ方向へと向かい始める。「死の呪い」の真実、アドルフの隠し事、‟黒幕”の存在、そしてアンクゥの正体……全ての謎がとうとう明かされる。
感想 ※ネタバレ注意
ストーリーについて
共通√や各個別ルートで提示されていた謎や伏線が全て回収されて気持ちよかったです。この手の考察要素の強い作品って、風呂敷の畳み方が投げやりだと萎えるもんね。 特に様々な事件(変死体多発事件や娼婦殺害事件等)の裏で糸を引いていた黒幕の正体がきちんと明かされたのにはすっきり。
…………やっぱダハトお前じゃねーか!!サブキャラの良心、ナディアちゃんしかいない説。ナディアちゃんと幸せになる、或いはお母さんと早く再会することが出来ていれば、彼も死以外の方向で救われたのだろうか……。彼のバックグラウンドに関しても、これまでの謎と絡めた上で明かされたのが良かったです。彼、どうにも憎み切れない。
それからアンクゥが懐に隠し持ってたもの(シアン√で提示)がきっかけで、彼の正体が判明するくだりは、定番だけど胸アツ。アンクゥ?アドルフ?どっちで呼べばいいか分からないけど、君ってば愛がでかすぎやしませんか?自らを「普通」と卑下していたけれど、主人公にまた会いたいという願いだけを胸に、何百年も苦しみに耐えたのは十分「普通」じゃないと思うんだ。
展開についても、イヴ√に引き続き面白かったです。これまでとは違って主人公がアドルフを理由に最初から積極的に動くのも、黒幕と正面からする流れになるのも良かった。最後はやっぱりラスボスとの一騎打ちだよね。
今回は共通√を踏んだ世界線ではないので、マティス君やシアンさんはほぼ関わらないのかな?と思ったらそんなことはなく。お泊りイベとかなくても、彼らとは協力する運命だったんだなあとしみじみ。死亡したかと思ったキャラが実は……っていうのも盛り上がりました。あのジャンですらも、ロザリーという理由があるとはいえ味方に!みんなで運命に立ち向かうという構図は、やはり良いもの。
キャラについて
まずアドルフ。主人公のことがずっと前から好きなのに、結ばれようとは思わないアドルフ。それは、彼が「第二の漂着者」で23歳で死ぬという呪いにかからない‟普通”の人間であることに起因していました。前半から主人公への好意が駄々洩れなのが可愛い。そんな彼が一連の事件を経て、「主人公と幸せになりたい」と思うようになっていくのがたまらない。
「好意を告げるつもりはなかった。お前にはもっと相応しい相手がいる」だったのが、「男として、お前を愛したい」「女として、お前に愛してほしい」になるの、破壊力が凄すぎません?
好きなスチルは、悪い夢を見た主人公を抱きしめてるところ、主人公の頭に添えられた手が、優しげなのと、骨張っていて男の人の手って感じなのがヤバいです。
次にアンクゥ。ちょっと前にも言ったけど、愛がでかすぎる!!アンクゥの正体は、主人公を失ったあとのアドルフ。死んでしまった彼女にもう一度会いたいがために、時を超えて500年前の過去にタイムスリップし、死の呪いの対抗手段であるリコリスを国中に広め、自らの身体を主人公の特効薬に変化させ……と膨大な時を孤独と苦しみに耐え、生きてきた彼。その愛のスケールに泣かされました。あとあの世界線のシアンさんとんでもないマッドサイエンティストで震えた。主人公を失い600年、再び主人公に会えた瞬間のアンクゥさんの気持ちを考えると言葉にならない。
主人公の手を自らの頬にあて、「もう一度巡り合ってくれて、ありがとう」と告げるアンクゥの声があまりにも切なげで……。ここスチルも最高です。その前のリコリスの花を喰らうアンクゥの姿も妖艶でたまらない。リコリスは毒を有しているので、摂取するだけで壮絶な痛みや苦しみが襲うというのに、主人公の特効薬になるために食しつづける心意気よ……。
アドルフとの皮肉の応酬とか、羞恥を抱えつつも《死の番人》を演じていたのとかが面白かった。姿を消すときにからくりが思いっきり物理に頼っていて爆笑。
エンディング
中途エンド
1、■■■
クリスティーヌに思考を乗っ取られてしまい、王宮で殺傷事件を起こして殺される。この時点ではサロメ=クリスティーヌ、ダハト=リアムというのが明かされていなかったのでめちゃくちゃビビった。
2、脱出の一手
王宮から無事に脱出するも、黒幕の根城に迷い込んでしまい、そのまま捕まって実験体に。機械の声が無機質で怖い。ホラー。
絶望エンド
1、コロシテ
ダハトの最期の足掻きにより、体中が黒いリコリスに侵され、苦しみながら死を待つだけの身体になってしまう主人公。あまりの痛みに生からの解放を願うが、主人公を愛するアドルフとアンクゥは殺してくれない。アドルフが主人公を殺せないのはまあ分かるけど、アンクゥ!主人公に再会するまで散々死にたいってなってたお前がそれでいいのか!?死ねない苦しみは彼が一番知ってるんじゃないんですかね。
2、永遠に続く旅路
リコリスに侵される主人公を探すため、アドルフは死なせてやるべきというアンクゥの意見を無視し、彼女を治せる医者を探す旅に出る。が、半年たっても希望は見つからず主人公の容体は悪化するばかり。悪戯に主人公を苦しめただけと思い知ったアドルフは、やっと主人公を楽にしてあげる。主人公の死を見届けたアンクゥも、「もう疲れた」と言って死を選択。そしてアドルフは、死に際のアンクゥの助言通り、主人公に再び会うため、数百年の時を生き、第二のアンクゥとなることを決意。最後は主人公が自死を試みる場面へとループ。
「初めまして、死神のお嬢さん。私はこの国の死の番人、アンクゥ」という全く同じセリフが、アドルフ(cv八代拓)とアンクゥ(cv興津和幸)の2人の声で響く仕掛けが粋。
終遠エンド(アンクゥエンド)
アンクゥの「一緒に死んでくれ」という懇願に頷いた場合に分岐。異を唱えたアドルフはその場でアンクゥの手により殺害。共に最期を迎えるために、苦しむ主人公を抱え、アンクゥはリコリスの花園へ。主人公を苦しめる運命をしいたこの国を、この国の人々を許さないと火を放ち、リコリスの毒素を蔓延させ、国中の人を死に至らしめようとする。人々の悲鳴を聞きながら、主人公は死へと向かう。
煙を吸い気を失った主人公を見守るアンクゥ。自分の無力さや他の誰かだったら主人公に幸せな未来をあげられたかもしれないという思い吐露し、自分が出来るのは「お前を二度と一人では死なせないこと」だけだと告げ、口づける。
あの、アンクゥと「生きて」幸せになる√ってないんですか???(涙目)
救済エンド(アドルフエンド)
アンクゥの懇願に頷かなかった場合に分岐。アドルフとアンクゥの一騎打ちに発展し(このくだり、いる?!?!)、アンクゥが敗北。なお、アンクゥがアドルフにつけた傷は、アドルフの不死化手前の身体を何とかしてくれるかもだって。都合が良すぎないかという疑問はおいておく。アンクゥはその後銃で自害。彼の死の間際に、アドルフがリコリスを集めてアンクゥに渡し、主人公にプロポーズさせるんだけど、ここライターにスタンディングオベーションを送りたい。
5年後、アンクゥの抗体とかシアンさんの天才的頭脳とかで以てして、死の呪いへの特効薬が開発され、国民は死の呪いから解放。死に瀕していた主人公も、アドルフが獲得した抗体のお陰で回復。治療の結果、死神としての力も完全に消失した模様。
ほぼ完全に回復した主人公とアドルフはリコリスの花園を訪れる。元は黒色だったリコリスは、国から毒素が抜けたことにより、今は真っ白に。そして5年越しに、アドルフの告白の返事をする主人公。2人は永遠を誓いハッピーエンドを迎える。イヴやリュカ、マティスらもそれぞれの道を歩みだしていて、こちらは見事な大団円エンド。
次はリュカ、マティス、シアン、イヴの救済√書きます。