ニルアド鵜飼昌吾くん√の感想になります。ネタバレが含まれるので未プレイの方はブラウザバック推奨。前回攻略した翡翠くん√の感想は下のリンクから。
目次
キャラクター
鵜飼昌吾
帝都大学法学部に通う学生で、日本国首相の息子。
とある事件がきっかけで、フクロウのアパートで一緒に生活することになるが、突如生活が変わったこともあっていつも不機嫌。
公式サイトより
現首相の息子である昌吾君。帝都大学(東大的な)に通う生粋のエリートですが、頭脳の優秀さに反して精神年齢は低め。稀モノの影響を受けて自殺未遂を起こしたことがきっかけでフクロウのもとに身を寄せることになります。アパートでは基本的にツンケンしていて、他人と慣れ合おうとしない。育ちが良いため、プライドが高く、ナチュラルに他人を見下しがち。けれども実際は優しく繊細な心の持ち主で、稀モノに強く影響されてしまったのもそんな気質故。ヒロインに絆されてくると生意気なお坊ちゃんから最強のツンデレに変貌する。
感想
共通√と序盤の印象は正直あんまり良くなかった昌吾くん。木村さん、高慢なキャラが本当にはまるよね。ツグミちゃんに対し、「女が働けるものか」とか言うわ、掃除の当番は世話係にやらせるわ、燕野くんの好意は無下にするわ。ゲームだからいいけれど、リアルだったら関わりたくない人間ナンバーワンだと思う。通知表で6年間ずっと「協調性が足りない」と書かれた人間にそう言われるのって相当だぞ。隼人君がちょいちょい怒ってくれて助かった。
とにかく「小生意気」というのが私の(というか恐らく全ニルアドプレイヤーの)ファーストインプレッションだったわけですが、ある程度ストーリーを進めるとただ単に不器用で意地っ張りなだけというのが分かりました。(でも「あの男(尾鷲)の子供を孕むのか」的な台詞は嫉妬心から出たものとはいえドン引きした。好きな人に言われた殴りたくなる台詞ワースト1位では?)住人の迷惑にならないように、こっそりレコードの針を付け替えていたり、当番の日に自分で掃除をするようになったり。ツグミちゃんや隼人くんにそれを指摘されると、照れ隠しにツンツンした態度を取ってしまうのが可愛いったらない。「べ、別にあんたのためじゃないんだからね!」って感じのツンデレのステレオタイプって二次元だと無性に愛おしく思えてしまうのは何故なのか。
個人的に好きな場面は隼人くんに嫉妬して、自分のことも下の名前で呼ぶように命令するところ。呼ばれたら、すごく嬉しそうにするし、「もっと親しみを込めて呼べ」とか言い出すし。可愛いが限界突破してる。それから、お風呂場を間違えて、ツグミちゃんの下着姿を見てしまった後に、「済まなかった。見てない。」ってメモを部屋の扉に挟んでいったのもめっちゃ好き。叫んでしまったのはさておき、ちゃんと紳士。育ちの良さが垣間見える…。
昌吾君と言えば、上流階級故の差別的な考え方があるのも序盤少し苦手に感じていたのだけれど、(身分とか性差とか)それがツグミちゃんと親しくなっていくにつれてなくなっていくのも良かったと思います。「女が仕事?」って懐疑的な態度だった人が、「あれだ!お前はモダンガールというやつだな!」って言うようになるの成長したなあと思いました。料理の手伝いをしてくれたのも最高。未だにピーラーから抜け出せない女としては、初見でじゃがいもを包丁で剥いて見せる手腕に嫉妬するけれど。昌吾くん、ツグミちゃんとの間に子供が生まれたらいいお父さんになるのではなかろうか。
ストーリーについては、プレイ中ずっと、自殺未遂ってそんなトラウマになるものか?(ツグミちゃん、栞さんのように家族が被害にある方がきつそう)って疑問が正直あったのだけれど、終盤でそれをしっかり回収してくれたのですっきりしました。なるほど。政治家の子供も楽じゃない。でも本人が疎ましく思っていた繊細な気質こそが、今回大好きな作家(笹乞さん)を救ったわけで。そう考えると昌吾君の繊細さも決して悪いことではないのでは?と思いました。君はその優しさでもって、お父さんとは違うやり方で民を導いていけばいいんだよ。人を傷つけるために書いた作品をあんな風に言ってもらえたら、笹乞さんだってそりゃあ救われるにきまってる。……ところで、笹乞さん攻略√ってどこかに落ちてないですか?承認欲求に飢えた男って最高じゃん?光堕ちさせたいし、更に深い闇へ突き落としもしたい。
エンディング
中途バッドエンド
これ、昌吾君が正気に戻ったら、気が狂うやつーーー!
バッドエンド
雉子谷さん死すべし。乙女ゲーの従者キャラに信用がおけなくなってきつつある今日この頃。お前、昌吾君が暗示かけられた時、すごい後悔してたじゃん!?あれ、嘘だったの??そして、この√のラスボスは尾鷲だと予想していたので、あの男も利用されていたことに拍子抜け。
ハッピーエンド
あんなにフクロウのみんなと慣れ合おうとしなかった昌吾君の口から「無事に戻ると約束したから、ここで死ぬわけにはいかない」(あやふや)なんて言葉が出てきたことに感動。それに応えるかのように、仲間が駆けつけてくるのも王道で気持ちいい。目立つ車のおかげで場所を特定できたのには笑いました。
後日譚でちゃっかり婚約&父親への挨拶を提案してたの良かったです。スチルも膝枕で甘々。最高。
入りきらなかったけど、言いたいこと……ベッドシーン長くない?!?!