月と星とカピバラとー宵の乙女的日常ー

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ニルアドミラリの天秤 帝都幻惑奇譚 星川翡翠√感想~年下拗らせ系男子に振り回される~

 終ヴィルで乙女ゲーム沼に戻ってきてから早2か月。卒論を無事提出し、繁忙期も乗り越えたことですし、新しい作品をプレイすることにしました。ニルアドです。この作品、未プレイだったのですけど、アニメを視聴していて前知識が若干あったので、これに決めました。

 一人目の星川翡翠√が終わったので感想を綴っていきたいと思います。ネタバレ有りなので未プレイの方はブラウザバック推奨

 

キャラクター

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帝国図書情報資産管理局 探索部所属
真面目で頑張り屋な性格で、口が悪い隼人の嗜め役。
特殊な能力に目覚めたことが切っ掛けでフクロウに入る。
基本的に礼儀正しいが、女性嫌いな一面がある。

                               公式サイトより

 翡翠くんは主人公・ツグミちゃんと同じ【稀モノ】を調査する機関・フクロウのメンバーです。炎を出すことが出来るという特殊な能力を持っています。少女のような可愛らしい容貌とオッドアイが特徴的な少年で、日本人と外国人のハーフ。ですが、自身の容姿には強いコンプレックスを抱いている様子。穏やかで礼儀正しく、真面目な性格ですが、恋愛、もっと言うとそれに伴う生殖行為に嫌悪感を持っています。

感想

 最初の攻略に彼を選んだのは、年下系可愛いキャラに惹かれることが個人的に少ないからなのですが、とんでもねえ拗らせキャラでした。君みたいな面倒な子、大好きだよ私(手のひら返し)

 翡翠くん√での物語の核となるのは、横浜の遊女が書いたという和綴じ本。翡翠くんのお母さんは遊女で、彼はその和綴じ本がお母さんの書いたものではないかと思っています。ところがその和綴じ本は、【稀モノ】を流通させている元締め・四木沼喬の妻の薔子に買われてしまい、主人公は本を追って危険な道に自ら突っ込んでいく……という流れ。

 さて、翡翠くんとの恋愛ですが、拗らせに拗らせた彼の矛盾した言動に振り回されっぱなしでした。前述しましたが、翡翠くんは遊女の子供。父親の顔を知らず、母親のもと、花街で生まれ育っています。故に彼は男女のそういう行為だとか、愛憎の縺れだとかを間近で見てきていて恋愛にひどい嫌悪感を抱いています。けれどもそんな思いとは裏腹にどんどん主人公に惹かれていってしまう。(ぶっちゃけ翡翠くんが主人公にいつ落ちたのかよく分からないんだけど)

 「汚い」とずっと思ってきた恋愛感情というものを自身が持ってしまったことに、自己嫌悪を募らせる翡翠くん。周囲とは違った容姿や特殊能力、母親の失踪が理由でもともと自己否定感の強い翡翠くんですが、一層拗らせた性格に。「恋をした自分は醜い」「彼女には汚れてほしくないから、一生恋なんてしないでほしい」などと思うようになります。その年で処女厨拗らせると厄介だぞ。いきなり壁ドンして「誰も好きにならないで下さい」と熱を持った瞳で懇願したり(逆効果でしかない)、かと思えば他の男性に嫉妬していきなり唇を奪ってきたり(しかもコトの発端は彼が盗んだ主人公のリボンである)、そんな自分にさらに自己嫌悪を募らせて主人公を避けたりとまあやりたい放題。この環境故に歪んでしまった価値観みたいなの、個人的にはたまらんかったです。本能に抗えず自己への嫌悪を悪化させていくのもよかった。この子、悪い方面に吹っ切れたら上質なヤンデレになりそう。

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好きなスチル。いきなり真っすぐな目で見つめられちゃうの良…こんな好きですオーラ出してるのに言ってることは「誰も好きにならないで下さい」なの拗らせ感あって堪らん。

 そんな拗らせキャラの翡翠くんを救うのはやはり主人公です。翡翠くんの独白を聞いて、自分も朱鷺宮さんに嫉妬したことがある、翡翠くんだけが醜いんじゃないと語る主人公。極めつけは「汚して」という言葉。よく言ったーー!!翡翠くんのマイナスな感情を否定するのではなく、自分が翡翠くんと同じ場所に立つというやり方がパーフェクトだなあと思いました。そのまま暗転してビビったけど。なるほど、これがCERO-D。事後に上手に出来たか聞くのは万国共通で嫌がられると思うので、やめた方がいい。ていうか、昌吾さん√やってて思い出したけど、温室って公共の場所じゃん。盛り上がるのもほどほどにね?相思相愛になってからの翡翠くんの独占欲がけっこう強くて笑ってしまった。そして他の男性陣へのコンプレックスが拭いきれてないあたり、まだ拗らせてる感ある。そういうところが可愛いんだけど。

 ストーリーのMVPはクイナさん(漢字変換が分からない)と薔子さん。薔子さんを幸せにしたい。

エンディング

中途エンド

 百舌山死すべし。

久世ヒタキエンド

 この作品の主人公が華族である理由って「女性の自立」的なのがサブテーマだからかなと思っているのですが、そういう視点でみるとある意味バッドエンド。結局、籠に戻ってきてしまった主人公にちょっとゲンナリしました。それはそうと「姉さんは僕のものなんだから!!」って怖すぎません?あの2人、血繋がってるんでしょ?近親相〇フラグ?紫鶴先生の作品を愛読していることに大いに納得。

バッドエンド

 前にやったソフトが終ヴィルなので、「え?これがバッド?」と拍子抜けしてしまった件。思えば終ヴィル以外でもどちらかが死んだりおかしくなる結末のソフトばかり経験してきたのでそりゃそうなる。翡翠くんにとっては、その選択肢のほうが幸せになれるかもねともちょっと思ったり。主人公は抜け殻になってそうだけど。

ハッピーエンド

 大団円。薔子さん…。誰か薔子さんを幸せにして……。翡翠くんのお母様の思いが

本を通じて伝わったくだり、個人的なあれそれを思い出してちょっと涙ぐんでしまった。後日譚的なのが解放されたのだけど、カルメ焼きが好きなのを恥ずかしがる翡翠くんが天使でした。キススチルの手の描写とかは雄み強いけれど、やっぱり彼は可愛い枠。

 

今は昌吾くん√やってます。