月と星とカピバラとー宵の乙女的日常ー

お洒落もオタ活も頑張りたいオタク。

ニルアドミラリの天秤 帝都幻惑奇譚 鵜飼昌吾√感想~お坊ちゃま育ち故の不器用さにきゅん~

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 ニルアド鵜飼昌吾くん√の感想になります。ネタバレが含まれるので未プレイの方はブラウザバック推奨。前回攻略した翡翠くん√の感想は下のリンクから。

 

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目次

キャラクター

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鵜飼昌吾

帝都大学法学部に通う学生で、日本国首相の息子。
とある事件がきっかけで、フクロウのアパートで一緒に生活することになるが、突如生活が変わったこともあっていつも不機嫌。

                                公式サイトより

 現首相の息子である昌吾君。帝都大学(東大的な)に通う生粋のエリートですが、頭脳の優秀さに反して精神年齢は低め。稀モノの影響を受けて自殺未遂を起こしたことがきっかけでフクロウのもとに身を寄せることになります。アパートでは基本的にツンケンしていて、他人と慣れ合おうとしない。育ちが良いため、プライドが高く、ナチュラルに他人を見下しがち。けれども実際は優しく繊細な心の持ち主で、稀モノに強く影響されてしまったのもそんな気質故。ヒロインに絆されてくると生意気なお坊ちゃんから最強のツンデレに変貌する。

感想

 共通√と序盤の印象は正直あんまり良くなかった昌吾くん。木村さん、高慢なキャラが本当にはまるよね。ツグミちゃんに対し、「女が働けるものか」とか言うわ、掃除の当番は世話係にやらせるわ、燕野くんの好意は無下にするわ。ゲームだからいいけれど、リアルだったら関わりたくない人間ナンバーワンだと思う。通知表で6年間ずっと「協調性が足りない」と書かれた人間にそう言われるのって相当だぞ。隼人君がちょいちょい怒ってくれて助かった。

 とにかく「小生意気」というのが私の(というか恐らく全ニルアドプレイヤーの)ファーストインプレッションだったわけですが、ある程度ストーリーを進めるとただ単に不器用で意地っ張りなだけというのが分かりました。(でも「あの男(尾鷲)の子供を孕むのか」的な台詞は嫉妬心から出たものとはいえドン引きした。好きな人に言われた殴りたくなる台詞ワースト1位では?)住人の迷惑にならないように、こっそりレコードの針を付け替えていたり、当番の日に自分で掃除をするようになったり。ツグミちゃんや隼人くんにそれを指摘されると、照れ隠しにツンツンした態度を取ってしまうのが可愛いったらない。「べ、別にあんたのためじゃないんだからね!」って感じのツンデレステレオタイプって二次元だと無性に愛おしく思えてしまうのは何故なのか。

 個人的に好きな場面は隼人くんに嫉妬して、自分のことも下の名前で呼ぶように命令するところ。呼ばれたら、すごく嬉しそうにするし、「もっと親しみを込めて呼べ」とか言い出すし。可愛いが限界突破してる。それから、お風呂場を間違えて、ツグミちゃんの下着姿を見てしまった後に、「済まなかった。見てない。」ってメモを部屋の扉に挟んでいったのもめっちゃ好き。叫んでしまったのはさておき、ちゃんと紳士。育ちの良さが垣間見える…。

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 昌吾君と言えば、上流階級故の差別的な考え方があるのも序盤少し苦手に感じていたのだけれど、(身分とか性差とか)それがツグミちゃんと親しくなっていくにつれてなくなっていくのも良かったと思います。「女が仕事?」って懐疑的な態度だった人が、「あれだ!お前はモダンガールというやつだな!」って言うようになるの成長したなあと思いました。料理の手伝いをしてくれたのも最高。未だにピーラーから抜け出せない女としては、初見でじゃがいもを包丁で剥いて見せる手腕に嫉妬するけれど。昌吾くん、ツグミちゃんとの間に子供が生まれたらいいお父さんになるのではなかろうか。

 ストーリーについては、プレイ中ずっと、自殺未遂ってそんなトラウマになるものか?(ツグミちゃん、栞さんのように家族が被害にある方がきつそう)って疑問が正直あったのだけれど、終盤でそれをしっかり回収してくれたのですっきりしました。なるほど。政治家の子供も楽じゃない。でも本人が疎ましく思っていた繊細な気質こそが、今回大好きな作家(笹乞さん)を救ったわけで。そう考えると昌吾君の繊細さも決して悪いことではないのでは?と思いました。君はその優しさでもって、お父さんとは違うやり方で民を導いていけばいいんだよ。人を傷つけるために書いた作品をあんな風に言ってもらえたら、笹乞さんだってそりゃあ救われるにきまってる。……ところで、笹乞さん攻略√ってどこかに落ちてないですか?承認欲求に飢えた男って最高じゃん?光堕ちさせたいし、更に深い闇へ突き落としもしたい。

エンディング

中途バッドエンド

 これ、昌吾君が正気に戻ったら、気が狂うやつーーー!

バッドエンド

 雉子谷さん死すべし。乙女ゲーの従者キャラに信用がおけなくなってきつつある今日この頃。お前、昌吾君が暗示かけられた時、すごい後悔してたじゃん!?あれ、嘘だったの??そして、この√のラスボスは尾鷲だと予想していたので、あの男も利用されていたことに拍子抜け。

ハッピーエンド

 あんなにフクロウのみんなと慣れ合おうとしなかった昌吾君の口から「無事に戻ると約束したから、ここで死ぬわけにはいかない」(あやふや)なんて言葉が出てきたことに感動。それに応えるかのように、仲間が駆けつけてくるのも王道で気持ちいい。目立つ車のおかげで場所を特定できたのには笑いました。

 後日譚でちゃっかり婚約&父親への挨拶を提案してたの良かったです。スチルも膝枕で甘々。最高。

 

入りきらなかったけど、言いたいこと……ベッドシーン長くない?!?!

 

 

ニルアドミラリの天秤 帝都幻惑奇譚 星川翡翠√感想~年下拗らせ系男子に振り回される~

 終ヴィルで乙女ゲーム沼に戻ってきてから早2か月。卒論を無事提出し、繁忙期も乗り越えたことですし、新しい作品をプレイすることにしました。ニルアドです。この作品、未プレイだったのですけど、アニメを視聴していて前知識が若干あったので、これに決めました。

 一人目の星川翡翠√が終わったので感想を綴っていきたいと思います。ネタバレ有りなので未プレイの方はブラウザバック推奨

 

キャラクター

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帝国図書情報資産管理局 探索部所属
真面目で頑張り屋な性格で、口が悪い隼人の嗜め役。
特殊な能力に目覚めたことが切っ掛けでフクロウに入る。
基本的に礼儀正しいが、女性嫌いな一面がある。

                               公式サイトより

 翡翠くんは主人公・ツグミちゃんと同じ【稀モノ】を調査する機関・フクロウのメンバーです。炎を出すことが出来るという特殊な能力を持っています。少女のような可愛らしい容貌とオッドアイが特徴的な少年で、日本人と外国人のハーフ。ですが、自身の容姿には強いコンプレックスを抱いている様子。穏やかで礼儀正しく、真面目な性格ですが、恋愛、もっと言うとそれに伴う生殖行為に嫌悪感を持っています。

感想

 最初の攻略に彼を選んだのは、年下系可愛いキャラに惹かれることが個人的に少ないからなのですが、とんでもねえ拗らせキャラでした。君みたいな面倒な子、大好きだよ私(手のひら返し)

 翡翠くん√での物語の核となるのは、横浜の遊女が書いたという和綴じ本。翡翠くんのお母さんは遊女で、彼はその和綴じ本がお母さんの書いたものではないかと思っています。ところがその和綴じ本は、【稀モノ】を流通させている元締め・四木沼喬の妻の薔子に買われてしまい、主人公は本を追って危険な道に自ら突っ込んでいく……という流れ。

 さて、翡翠くんとの恋愛ですが、拗らせに拗らせた彼の矛盾した言動に振り回されっぱなしでした。前述しましたが、翡翠くんは遊女の子供。父親の顔を知らず、母親のもと、花街で生まれ育っています。故に彼は男女のそういう行為だとか、愛憎の縺れだとかを間近で見てきていて恋愛にひどい嫌悪感を抱いています。けれどもそんな思いとは裏腹にどんどん主人公に惹かれていってしまう。(ぶっちゃけ翡翠くんが主人公にいつ落ちたのかよく分からないんだけど)

 「汚い」とずっと思ってきた恋愛感情というものを自身が持ってしまったことに、自己嫌悪を募らせる翡翠くん。周囲とは違った容姿や特殊能力、母親の失踪が理由でもともと自己否定感の強い翡翠くんですが、一層拗らせた性格に。「恋をした自分は醜い」「彼女には汚れてほしくないから、一生恋なんてしないでほしい」などと思うようになります。その年で処女厨拗らせると厄介だぞ。いきなり壁ドンして「誰も好きにならないで下さい」と熱を持った瞳で懇願したり(逆効果でしかない)、かと思えば他の男性に嫉妬していきなり唇を奪ってきたり(しかもコトの発端は彼が盗んだ主人公のリボンである)、そんな自分にさらに自己嫌悪を募らせて主人公を避けたりとまあやりたい放題。この環境故に歪んでしまった価値観みたいなの、個人的にはたまらんかったです。本能に抗えず自己への嫌悪を悪化させていくのもよかった。この子、悪い方面に吹っ切れたら上質なヤンデレになりそう。

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好きなスチル。いきなり真っすぐな目で見つめられちゃうの良…こんな好きですオーラ出してるのに言ってることは「誰も好きにならないで下さい」なの拗らせ感あって堪らん。

 そんな拗らせキャラの翡翠くんを救うのはやはり主人公です。翡翠くんの独白を聞いて、自分も朱鷺宮さんに嫉妬したことがある、翡翠くんだけが醜いんじゃないと語る主人公。極めつけは「汚して」という言葉。よく言ったーー!!翡翠くんのマイナスな感情を否定するのではなく、自分が翡翠くんと同じ場所に立つというやり方がパーフェクトだなあと思いました。そのまま暗転してビビったけど。なるほど、これがCERO-D。事後に上手に出来たか聞くのは万国共通で嫌がられると思うので、やめた方がいい。ていうか、昌吾さん√やってて思い出したけど、温室って公共の場所じゃん。盛り上がるのもほどほどにね?相思相愛になってからの翡翠くんの独占欲がけっこう強くて笑ってしまった。そして他の男性陣へのコンプレックスが拭いきれてないあたり、まだ拗らせてる感ある。そういうところが可愛いんだけど。

 ストーリーのMVPはクイナさん(漢字変換が分からない)と薔子さん。薔子さんを幸せにしたい。

エンディング

中途エンド

 百舌山死すべし。

久世ヒタキエンド

 この作品の主人公が華族である理由って「女性の自立」的なのがサブテーマだからかなと思っているのですが、そういう視点でみるとある意味バッドエンド。結局、籠に戻ってきてしまった主人公にちょっとゲンナリしました。それはそうと「姉さんは僕のものなんだから!!」って怖すぎません?あの2人、血繋がってるんでしょ?近親相〇フラグ?紫鶴先生の作品を愛読していることに大いに納得。

バッドエンド

 前にやったソフトが終ヴィルなので、「え?これがバッド?」と拍子抜けしてしまった件。思えば終ヴィル以外でもどちらかが死んだりおかしくなる結末のソフトばかり経験してきたのでそりゃそうなる。翡翠くんにとっては、その選択肢のほうが幸せになれるかもねともちょっと思ったり。主人公は抜け殻になってそうだけど。

ハッピーエンド

 大団円。薔子さん…。誰か薔子さんを幸せにして……。翡翠くんのお母様の思いが

本を通じて伝わったくだり、個人的なあれそれを思い出してちょっと涙ぐんでしまった。後日譚的なのが解放されたのだけど、カルメ焼きが好きなのを恥ずかしがる翡翠くんが天使でした。キススチルの手の描写とかは雄み強いけれど、やっぱり彼は可愛い枠。

 

今は昌吾くん√やってます。

 

 

終遠のヴィルシュネタバレなし全体感想

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 はめフラのゲーム版の発売が2月に延期になったので、別のゲームを買うか迷ってます。まだプレイしてない乙女ゲーにするか、流行りにのってダイパリメイクか……。でもダイパ、実況動画めっちゃ見ちゃってるんだよね……。

 さて、今日は今更ですが終ヴィルの全体感想を書いていないことに気付いたので、簡単に綴っていきたいと思います。今までネタバレ込みの記事しか書いていなかったので、極力ネタバレなしで。

<あらすじ>
西ヨーロッパの小国・アルペシェール。
四方を海と黒き災いの花――リコリス・ノワージュに囲まれたこの国の人間は
23歳までに死に至る《死の呪い》を抱いて生まれてくる。

万人に等しく死が降り注ぐアルペシェールは、いつしかこう呼ばれるようになった。
――死神に魅入られた国、と。

国民は短命である自分たちの運命を嘆き、抗う。
そして長年にわたる研究の末、あるシステムを創り出した。
23歳までに死を迎える肉体を捨て、記憶だけを生き永らえさせる――“記憶のダウンロード”。
“記憶のダウンロード”によって永続的に生き続ける人々は“リライバー”と呼ばれ、
短命に抗い続けている。

時を同じくして、関わる者全てが不幸になることから《死神》と呼ばれる少女がいた。
人生を嘆いた少女が自ら生を終わらせようとした瞬間、
目の前に《死の番人》だと名乗る謎の男が現れる。

番人の導きにより、少女は否応なしにこの国に巣食う《様々な死の謎》に近づくこととなる。
死神に魅入られた者の運命が行きつく先は――絶望だと知らずに。

 公式サイトより引用

終遠のヴィルシュ -ErroR:salvation- (otomate.jp)

 

ストーリー

考察要素・攻略対象の行動

 考察好きな人は絶対に楽しめる作品。登場人物の言動の一つ一つが真相への伏線となっていて、「えっ!?あれってここと繋がってたの??」と驚かされること間違いなし。「呪い」や「死の番人」という設定に反する「リライバー」という科学的要素、主人公が死神たる所以、不可思議な攻略対象たちの行動の数々、アンクゥの行動の真意……。全てが明らかになった時、あっと言わされます。また各ルートごとの攻略対象にまつわる設定、人間ドラマもとても複雑で面白いです。誰にでも優しいけどどこか危うげなイヴ、命の期限が迫るリュカ、秘密をひた隠しにしているアドルフ。各キャラの抱える事情が各々の行動・信念に説得力を持たせています。特に感心したのはマティス君√。違和感がじわじわ浸食していく感じがたまらない。ちょっとずつ一冊のミステリーを読んでいるような気分にさせられました。

糖度

 正直ほとんどないです。糖度30%くらい。ただ各キャラストーリーの80-90%くらいがシリアスなので、不意打ちで胸キュンシーンが来た時のギャップはヤバい。美麗すぎるスチルも最高です。シアンさんは他ルートよりも若干甘めでした。

システム

 全員の正規絶望√を踏んでからでないと救済√に進めない鬼畜使用。乙女ゲーとしては初めてみる取り組みなのでは。バッドエンドを避けられないっていうのは人によってはきついかもしれません。機能面はそこまで言うことなし。フローチャートめっちゃ便利ですね。ただ既読スキップはかなり時間かかります。

どんな人が楽しめるの?

こんな人におすすめ

・恋愛よりもストーリー重視

・シリアス、ダークな世界観が好き

・バッドエンドが好き

・謎解き、考察を楽しみたい

こんな人は向いてないかも

・甘々、ハッピーなお話だけを求めてる人

・主人公が虐げられたり、きつい目に合うのが苦手(モブの主人公に対するあたりがとにかくきついです)

・グロ、暴力描写が苦手

・主要キャラの死亡

乙女ゲームにBL要素が絡むのが地雷(詳細は下記に)

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おすすめ攻略順について

・少しずつ真相に近づいたい派

マティス→シアン→リュカ→イヴ→アドルフ・アンクゥ

・精神的に負担のない方から(しんどいのからやりたい人は最初の三人を逆の順番で)

シアン→マティス→リュカ→イヴ→アドルフ・アンクゥ

各キャラの感想はカテゴリの「乙女ゲーム」よりとべます。

 

ダブエスのサ終について思うところを綴ってみた

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 公式Twitterの通知が入ったのは一昨日の昼過ぎでした

 目に入ったのは【サービス終了のお知らせ】という文面。真っ先に浮かんだ感情は驚きでも悲しみでもなく「ああ、やっぱ来ちゃったか。」という諦念にも似たなにかでした。よく考えれば利用しているコンテンツのサ終報告は、いつも同じような気持ちで受け止めている気がします。売上やばそうってイベのアクティブとか、SNSの盛り上がりで何となく分かるよね。

 池袋駅の広告で見た Fantome Iris のビジュに心奪われ、サービス開始初日からプレイしだして10か月ちょっと。私がこれまで利用してきたなかで、最短のサ終報告ではないでしょうか。一周年を迎えるまではサービス継続してくれるというのが救いではありますが。(尚、過去にはサービス開始から一か月でサ終になった女性向けゲームアプリもあるらしい)

 ゲームアプリの平均寿命はおよそ3年とのことなので、ダブエスのサ終は、異常な早さで決定したと言えるでしょう。サ終=コンテンツを続けられるほどの利益を生み出せなかったということになると思いますが、実際ダブエスの売上は月5000万以下とかなり厳しい。音ゲー、しかも全曲に3DCG付きとなると、これだけの売上ではコンテンツを継続するのは難しいだろうなというのは想像に難くないです。

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タグ「女性向け」の集計 - #セルラン分析/ゲーム株『Game-i』 (daa.jp)

 では、何故ダブエスはあまり利益を出せなかったのか。ぶっちゃけ要因はいくつもあるのだけど、特にこういう部分が駄目だったのでは?個人的に思う点を3つほど書いていこうと思います。

 ①アニメ放送終了とゲーム開始時期の大幅なずれ

 ダブエスもといアルゴナビス from BanG Dream! AAside は人気ゲームコンテンツ・バンドリから派生したブシロードのメディアミックスプロジェクトです。メディアミックスとは、ある一つの商品、コンテンツの売り上げを伸ばすために複数のメディアを組み合わせて宣伝する手法のことで、アルゴナビスプロジェクトもコミカライズ、映画、ゲーム(ダブエス)、声優によるリアルライブ等様々なかたちで展開されてきました。

 そのメディアミックス展開の一つに、アニメ「アルゴナビス from BanG Dream! が存在します。これは、今回サ終が告知されたダブエスにおけるメインストーリーの少し前の時間軸を描いた作品。ダブエスのメインストは、5つのバンドがライブ・ロワイヤル・フェスなる大会に出場し、バンドの頂点を目指して競い合うという内容ですが、アニメは5つのバンドのうちのメイン・アルゴナビスの結成までの道のりと活躍を綴ったストーリーになっています。(GYROについては割愛)

 つまりは、アルゴナビスが苦労の末に成功するまでを見せ、視聴者に「アルゴナビスいいな!」「彼らがこの先どうなるかを知りたいな!」と感情移入させたところで、「彼らの今後の活躍を見たければ、ゲームをプレイしてね」と誘導する流れだったわけです。アニメ自体の出来が結構良かったので、ここからアルゴナビスに興味を持ったという人は割といたんじゃないでしょうか。だから上手くいけば、運営の思惑通りアニメからのファンが沢山ゲームに流入してきたはず。

youtu.be

 ところが、このアニメの放送終了とゲームのリリースまで大幅に期間が開いてしまった。アニメの終了が2020年7月なのに、ゲームのリリースは2021年1月中旬と半年くらい間がある。元々は2020年後半にサービス開始予定だったので、恐らくコロナの関係で延期せざるを得なかったのだろうけど、そんなに期間が開いてしまったらその間に、アニメのファンの興味が薄れてしまっても当たり前。ましてや去年の下半期なんて毀滅やらツイステやらが大流行りしていたわけですし。それからやはりコロナの影響で、アルゴナビスの売りの一つの声優さんによるリアルライブがなかなか開催できなかったといのも手痛かったと思います。

 ②ゲームシステム

 ①以上にこれが戦犯。リリース当初のゲームシステムがあまりに酷かった。

・全曲に3DCGをつけたため、容量が激重。重すぎて音ゲー画面がカクカクする。ノーツと楽曲のずれが多発。

・3DCGがチカチカして眩しく、場合によっては背景の色とノーツの色が同系色になり、ノーツをタップしにくくなる。

・ノーツの大きさを変更できない。

・ストーリーのダウンロードや、ミニキャラを動かすのに時間がかかる

・無償配布石に有効期限があり、期限を過ぎると石が消失(←前代未聞。推しのガチャのために貯めておく人も多いのにそれをするなと?!)

などなどシステム面での問題が多く、リリースしてすぐに離脱者が大量発生。Twitterのでは2、3日目にして「ダブエス サ終」とサジェストが出てくる始末。ユーザーから意見があったのもあり、上で挙げた問題はちょっとずつ改善されていきましたが、既にダブエスの運営はちょっと……となっていたためその後もアクティブユーザーは殆ど増えませんでした。スタートダッシュに失敗すると立て直すのは難しいんだなと実感しました。

youtu.be

 人気コンテンツであるバンドリの派生ということで、ブシロードさんもかなりお金をかけていたみたいなのに、何故肝心のゲームでこけるのか。DeNAではなく、バンドリ同様クラフトエッグさんに委託すればよかったのではないでしょうか。ガルバもプロセカも成功しているんだし。

  ③そもそも女性向けアプリが飽和しつつある

 今の時代、女性向けアプリで新しく成功するのは難しいです。8~10億ほどを毎月安定して売り上げているのは、あんスタのみでそれ以外のアプリは有名どころでも1億~5億をうろうろしている状態。特にアイドル系(ダブエスはバンドだけど)というか音ゲー系の女性向けアプリは、あんスタ、アイナナ、ヒプマイ、うたプリ等メジャータイトルばかり。こうした状態で売上を保つためには他とは違った個性もといセールスポイントがないとやっていけません。ダブエスは、オリジナル、カバーともに楽曲の質が高く、ストーリーも面白いですが他との差別化が図れるかと聞かれると、個人的には首をかしげてしまうところ。

 色々と書いてしまいましたが、私はアルゴナビスが大好きです。ダブエスは終わってしまいますが、アルゴナビスプロジェクトはまだまだ続くそうなので、これからも追っていくつもりです。何よりFantome Iris と二条兄弟の行く末を見届けなければならないですし。もちろん来年のリアイベも参戦するつもり。

 新プロジェクト(会社の設立とか新しいゲームとか)についても書きたいことはありますが、長くなったのでそれはまた別の記事で。

終遠のヴィルシュ(終ヴィル)救済√と特典の感想(ネタバレ注意)

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 前回の記事から10日以上経っていてびっくり。生きてます。卒論が……終わらない!!!好きなテーマで書いてるはずなのに、卒論って何であんなに億劫なのでしょう。この2週間ほどでパーソナルカラー診断に行ったり、人生で初めてブラのフィッテイングをしてもらったり、面白い漫画を見つけたりと色々ありましたが、それはまた次の機会に。

 さて、間が空きましたが引き続き終ヴィルの感想をば。イヴ、シアン、リュカ、マティスの救済√について。フルコンプから結構時間が経ってますが、意外と覚えている。珍しくやるじゃん。私の記憶力。ちなみにアドルフの救済√については、前回の記事で触れています。もちろんゴリゴリのネタバレなので、閲覧は自己責任。

 

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 そしてこの記事も、例の如くネタバレ有ります。閲覧は自己責任でお願いします。

 

上記確認したらスクロール↓↓↓

 

 

 

 

 

 

 

 

救済√全体の感想

 ハッピーエンドじゃありません。救済エンドです。これ超大事。「みんな笑顔でハッピーエンドだねえ」(瀬名泉風に)っていう大団円風エンドなのは、前記事のアドルフ√だけ。他は大なり小なり犠牲がある上での救済という感じ。主要キャラが命落としてたりとか、国がめちゃくちゃになってたりとか。

 とはいえ、シアン、マティス君は割とハッピー。イヴは人による。リュカ先生は……。ストーリー上、ゴリゴリのハッピーにされるより、ちょっと犠牲がある方が流れ的にしっくりくるので、私はいいと思います。

 救済√閲覧順は、リュカ→イヴ→マティス→シアン。救いが少なそうなキャラから攻めました。おかげ様で精神的な負担はかなり軽減されたかと。好きな救済エンドは、リュカ<シアン<イヴ<マティス。アドルフを入れるならば、彼の救済は三番目でしょうか。

個別の感想(攻略順)※ネタバレ注意!!!

リュカ救済エンド

 メリバ??これもある種のメリバになるの?!?!

カプシーヌによって暴走し、国中の人を惨殺しまくるリュカ先生を止めたい主人公。アンクゥと協力して、先生を止めにかかります。その方法は、彼を今世から解放してあげること。まあそれしかないよね。ナディアちゃんはカプシーヌに弄ばれて、自分は沢山の人を殺してしまって……。主人公はリュカ先生の後を追い、2人はあの世で幸せになるのでした。アンクゥに主人公を看取らせるのえっぐいな。やっぱ、リュカ√のMVPは彼よ。

 最後のスチルがヤバかったです。墓石ですよ墓石。乙女ゲーの最後のスチルが、抱き合ってるのでも口づけしてるのでもなく無機物とは。もはや振り切れすぎていて笑ってしまった。2人の名は「史上最悪の殺人鬼とその妻」として刻まれているよう。まあ、洗脳されていたとはいえ、リュカ先生の所業を考えると、ちゃんと埋葬されているだけましでしょう。

 ちなみにナディアちゃんは助かりませんでした。というか、先生が楽にしてあげた感じ。主人公の手により重症を負わされながらも、執念でカプシーヌをやっつけるまで生きながらえるリュカ先生、生命力がクマムシ並み。カプシーヌの「何故、その傷で生きている?!?!」という叫びに苦笑い。初めて気が合いましたね。実はダハト君もナディアちゃんを助けにいっていたりして泣きました。この二人、もっと早くに出会っていれば、ダハト君が他√であんなに暴走することはなかったんじゃあないでしょうか。

イヴ救済エンド

 カプセルの暴走によって、生ける死神と化してしまった主人公を追いかけるイヴ君。リコリスの花園で、主人公に求愛します。絶望している主人公に言葉で迫る迫る。誰にでも「あい」を振りまいていた男とは思えないほどの偏愛ぶりです。……成長したねえ君。イヴ君の求愛に心打たれた主人公は、罪悪感や懺悔を抱えながらも、2人で生きて

いくことを選択。この辺の台詞のやり取りが本当によかった。ライターさんすごい。そしてスチルもヤバい。周囲が燃え上がる中、跪いて主人公にリコリスの花束を捧げている姿がとにかく綺麗。

 けれど100%ハッピーにはならないようです。2人で生きていくとはいえ、イヴは既に体中を毒素に蝕まれているみたいで、長生きは出来そうにない様子。主人公もイヴが亡くなったら、後を追うつもりでいる。2人は残された短い時間を幸せに生きることに決めたのですね。蜜月はすぐに終わってしまうというのに、抱き合っている二人はとても幸せそう。

 これ、ハッピーエンドととるか、メリバととるかは人によるかと。とはいえ、シアンとアンクゥが2人を助けようとしてはいるみたいなので、ワンチャンイヴの寿命が来る前にどうにかなるかもしれないです。この先の結末は読み手に委ねますということなんでしょうか。救済エンドの先を描かれているステラワース特典はどうなっているのか気になるところ。

マティス救済エンド

 このエンディング一番好きーーー!!!

 愛の力でどうにか一番最初の人格を取り戻したマティス君。ジャンもといカミーユと対峙することに。20数年生きているカミーユよりも1年ちょっとしか生きていないホムンクルスマティス君のほうが、物事の道理が分かっているのが面白いです。マティス君の言う通り、以前と同じように「自分を愛してくれるロザリー」しか求めていないカミーユは臆病な人だなあと思います。もう一度ロザリーを振り向かせてみせる!!って姿勢のほうが人としてかっこいいぞ、カミーユ

 マティス君の言葉に次第にほだされていくカミーユですが、彼の犯罪の証拠隠滅を図ろうと黒幕(ダハト)がアジトを爆破か何かして崩壊させます。瓦礫によって主人公たちと分かたれたカミーユは、マティスに自分を置いて主人公を連れて行けと告げます。物理的に逃げることは不可能っぽいし、何よりロザリーの遺体をおいていくなんてことカミーユにはできないもんね。マティスは後ろ髪をひかれながらもカミーユをおいて逃げることに。「兄さん」呼びしんどい。あんなひどいことばっかりしてきた相手に対して懐が広すぎるよマティス君……。根城が崩れゆくなか、冷たいロザリーを抱き寄せ、口づけるカミーユの様子がとても良きです。ここで、マティス君を造るのに使われた細胞が、カミーユとロザリーの子供のものだったことも判明。

 一方、アドルフたちの手助けもあって、何とか逃げおおせた主人公たちですが、マティス君はホムンクルス。毎夜、データのインストールだかなんだかをしないと生きられない身体。そして、そのデータは崩れてしまったカミーユの根城にあったわけで、マティス君が正常でいられる時間はほんの僅かしか残されていません。助けて!!シアえもん!!!海の見える岩場で2人「また出会って恋におちる」ことを誓ったところで、マティス君の記憶媒体は限界を迎えるのでした。ここ!!!スチルが美麗すぎる!!夜の海と美しい星空をバックに、2人が口づけているのがとてもロマンチックで素敵。イラストレーターさんがめちゃめちゃこだわって描いたのが伝えわってくる。

 そして数か月後。研究室でシアンとダハト君が何やらお話しているよう。……なんと!マティス君がリライバーとして蘇ったみたい。どうやらカミーユが死の間際に、マティス君についてのデータを研究所に送っていたようです。やっぱシアえもんよ。けれどリライバーとして復活したマティス君にはかつての記憶は一切残っていません。それでも本能みたいな部分には主人公を愛していたことが残っていたのでしょうか。再び出会った主人公にマティス君は一目で恋に落ち、主人公も喜んで彼を受け入れます。そして、2人の恋はまた始まるのでした。

 あー!!好き!!!めっちゃ好き!!!こういうのドラマチックで本当に素敵だなあと思います。マティス君と主人公の二度目の恋って、カミーユとロザリーのIFだったんじゃ?と思うとちょっと切ないですが。カミーユが悪い方向に暴走しなければ、あんな未来もあったもかもしれない。

シアン救済√

 安心と安全のシアン√。トリに残しておいて良かったです。要約すると、感情を兼ね備えた最強のリライバーに生まれ変わったシアンさんが、研究所での権力を握り直して無双する感じ。主人公の体質の原因とかは明らかにならずに終わりますが、そこは天才シアンさん。愛する人のためにこれから奮闘することでしょう。ちゃんと解決する未来しか見えない。安心安全。ストーリーとしては蛇足感がありましたが、ダハト君の企みも死という強制退場で解決するので問題なさそう。なんか最後扱いが可哀そうだったよ、ダハト君とサロメさん。

 それから糖度がぶっちぎりで多かったです。他のキャラと比較すると、お砂糖を履きそうなほど甘い甘い。こういうドシリアスな作品でも一つはこんな感じの√があるとちょっと和むよね。たまにシアンさんの実年齢がおじいちゃんということを思い出してしまって困るけど。

特典類※ざっくり概要だけ。ほぼネタバレなし  

特典系はいずれも若干ストーリーの核心に触れているので、フルコン後に読んだり聴くたりするのがおすすめ。ただし小冊子は後味悪めなので、人によっては救済エンド攻略前に目を通した方がいいかもしれません。

予約特典ドラマCD「せめて、今宵幸せな物語を」

 リュカ先生の教え子たちのために、みんなで協力してオリジナルの本を作るお話。小説家と偽ったアンクゥが「自分のつくった」物語を紹介しますが、いやいやそれってあれですよね?!  各々の趣味嗜好が何となく知れます。シアンとアドルフが面白いかも。

限定版特典ドラマCD「希望、それは渇望する未来」

主人公の誕生日をお祝いするため、男性陣が奮闘するお話。主人公が好きすぎて市場であれもこれもとプレゼントを爆買いするリュカ&アンクゥペアが癒し。主人公に似合うレースやお洋服のお話なんかもしてます。イヴが料理しようとするのを陰で他のキャラが必死に阻止するのも面白いです。

各々がどんなプレゼントを用意しているかにも注目!

限定版特典小冊子

 各キャラ正規絶望エンド(スチルがある方)後のお話です。絶望の先に絶望があるなんて誰が思ったよ。特にリュカ、シアン、イヴがえぐい。もうやめたげてよお!!男性陣のライフはもうゼロよ!!!イヴのお話、ちょっとだけBL描写あったので要注意。ステラワース店舗特典の小冊子は救済エンド後のお話だそうなので、ハピエン主義の方はそちらの方がいいかも。まあ終ヴィルなので、本当にハッピーか保証はしませんが。あとステラ特典もやはりBL描写があるっぽいので地雷な方はお気をつけを。

 

終遠のヴィルシュ(終ヴィル)アドルフ、アンクゥ√感想※ネタバレ注意


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 終ヴィルフルコンプしました!!というか1週間くらい前には終わってたんだけど、繁忙期やら卒論やらがいろいろ重なってなかなか記事を書きだせなかった……。という訳で、遅くなりましたが第三幕もといアドルフ・アンクゥ√について、まとめていきたい所存。いつも通りネタバレしかないので要注意。プレイ後の閲覧をお願いします。

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概要

 第三幕はマティス、リュカ、シアン、イヴの特定エンドを全て見ると解放。これまでのように、共通√を踏んでから攻略対象の個別ストーリーに入る流れではなく、今までの共通√は介さず、全く違う独立した展開で話が進む。途中の選択肢によって、アドルフエンド、アンクゥエンドに分岐。

キャラクター

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■アドルフ(CV #八代拓

年齢:21歳

主人公と同じ養護施設で育った自警団のリーダー。 現在は一人暮らしをしている。

ぶっきらぼうな言動が多いが根は優しい。 主人公にとっては兄のような存在。

「……昔からとことん変わらねえな。この国の人間の性根は」

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■アンクゥ(CV #興津和幸

年齢:???歳

《死の番人》を名乗る神出鬼没な存在。 主人公の自死を止め、転生と引き換えにこの国の謎を暴くように持ちかける。 人を煙に巻くような言動が多い。

「私との約束を果たしたら。 ……君を【普通の女の子】に生まれ変わらせてあげよう」

ストーリー

 《死の番人》を名乗る不思議な男・アンクゥに自死を止められた主人公。アンクゥは約束を果たしたら主人公を「普通の女の子」にしてあげると契約を持ちかける。迷う主人公だが、あるきっかけから、義理の兄・アドルフが「リライバーにならない」つもりでいることを知る。大事な義兄を23歳で死なせたくない主人公は、アンクゥと契約を結ぶことを決め、その場に居合わせたアドルフと、3人奇妙な同居生活が始まるのであった。

 協力してアルペシェールに蔓延る「死の呪い」の打破に挑む彼らだが、王族の自分本位な企みによって、事態は思わぬ方向へと向かい始める。「死の呪い」の真実、アドルフの隠し事、‟黒幕”の存在、そしてアンクゥの正体……全ての謎がとうとう明かされる。

感想 ※ネタバレ注意

ストーリーについて

 共通√や各個別ルートで提示されていた謎や伏線が全て回収されて気持ちよかったです。この手の考察要素の強い作品って、風呂敷の畳み方が投げやりだと萎えるもんね。    特に様々な事件(変死体多発事件や娼婦殺害事件等)の裏で糸を引いていた黒幕の正体がきちんと明かされたのにはすっきり。

 …………やっぱダハトお前じゃねーか!!サブキャラの良心、ナディアちゃんしかいない説。ナディアちゃんと幸せになる、或いはお母さんと早く再会することが出来ていれば、彼も死以外の方向で救われたのだろうか……。彼のバックグラウンドに関しても、これまでの謎と絡めた上で明かされたのが良かったです。彼、どうにも憎み切れない。

 それからアンクゥが懐に隠し持ってたもの(シアン√で提示)がきっかけで、彼の正体が判明するくだりは、定番だけど胸アツ。アンクゥ?アドルフ?どっちで呼べばいいか分からないけど、君ってば愛がでかすぎやしませんか?自らを「普通」と卑下していたけれど、主人公にまた会いたいという願いだけを胸に、何百年も苦しみに耐えたのは十分「普通」じゃないと思うんだ。

 展開についても、イヴ√に引き続き面白かったです。これまでとは違って主人公がアドルフを理由に最初から積極的に動くのも、黒幕と正面からする流れになるのも良かった。最後はやっぱりラスボスとの一騎打ちだよね。

 今回は共通√を踏んだ世界線ではないので、マティス君やシアンさんはほぼ関わらないのかな?と思ったらそんなことはなく。お泊りイベとかなくても、彼らとは協力する運命だったんだなあとしみじみ。死亡したかと思ったキャラが実は……っていうのも盛り上がりました。あのジャンですらも、ロザリーという理由があるとはいえ味方に!みんなで運命に立ち向かうという構図は、やはり良いもの。

キャラについて

 まずアドルフ。主人公のことがずっと前から好きなのに、結ばれようとは思わないアドルフ。それは、彼が「第二の漂着者」で23歳で死ぬという呪いにかからない‟普通”の人間であることに起因していました。前半から主人公への好意が駄々洩れなのが可愛い。そんな彼が一連の事件を経て、「主人公と幸せになりたい」と思うようになっていくのがたまらない。

 「好意を告げるつもりはなかった。お前にはもっと相応しい相手がいる」だったのが、「男として、お前を愛したい」「女として、お前に愛してほしい」になるの、破壊力が凄すぎません?

 好きなスチルは、悪い夢を見た主人公を抱きしめてるところ、主人公の頭に添えられた手が、優しげなのと、骨張っていて男の人の手って感じなのがヤバいです。

 次にアンクゥ。ちょっと前にも言ったけど、愛がでかすぎる!!アンクゥの正体は、主人公を失ったあとのアドルフ。死んでしまった彼女にもう一度会いたいがために、時を超えて500年前の過去にタイムスリップし、死の呪いの対抗手段であるリコリスを国中に広め、自らの身体を主人公の特効薬に変化させ……と膨大な時を孤独と苦しみに耐え、生きてきた彼。その愛のスケールに泣かされました。あとあの世界線のシアンさんとんでもないマッドサイエンティストで震えた。主人公を失い600年、再び主人公に会えた瞬間のアンクゥさんの気持ちを考えると言葉にならない。

 主人公の手を自らの頬にあて、「もう一度巡り合ってくれて、ありがとう」と告げるアンクゥの声があまりにも切なげで……。ここスチルも最高です。その前のリコリスの花を喰らうアンクゥの姿も妖艶でたまらない。リコリスは毒を有しているので、摂取するだけで壮絶な痛みや苦しみが襲うというのに、主人公の特効薬になるために食しつづける心意気よ……。

 アドルフとの皮肉の応酬とか、羞恥を抱えつつも《死の番人》を演じていたのとかが面白かった。姿を消すときにからくりが思いっきり物理に頼っていて爆笑。

エンディング

中途エンド

 1、■■■

 クリスティーヌに思考を乗っ取られてしまい、王宮で殺傷事件を起こして殺される。この時点ではサロメ=クリスティーヌ、ダハト=リアムというのが明かされていなかったのでめちゃくちゃビビった。

 2、脱出の一手

 王宮から無事に脱出するも、黒幕の根城に迷い込んでしまい、そのまま捕まって実験体に。機械の声が無機質で怖い。ホラー。

絶望エンド

1、コロシテ

 ダハトの最期の足掻きにより、体中が黒いリコリスに侵され、苦しみながら死を待つだけの身体になってしまう主人公。あまりの痛みに生からの解放を願うが、主人公を愛するアドルフとアンクゥは殺してくれない。アドルフが主人公を殺せないのはまあ分かるけど、アンクゥ!主人公に再会するまで散々死にたいってなってたお前がそれでいいのか!?死ねない苦しみは彼が一番知ってるんじゃないんですかね。

2、永遠に続く旅路

 リコリスに侵される主人公を探すため、アドルフは死なせてやるべきというアンクゥの意見を無視し、彼女を治せる医者を探す旅に出る。が、半年たっても希望は見つからず主人公の容体は悪化するばかり。悪戯に主人公を苦しめただけと思い知ったアドルフは、やっと主人公を楽にしてあげる。主人公の死を見届けたアンクゥも、「もう疲れた」と言って死を選択。そしてアドルフは、死に際のアンクゥの助言通り、主人公に再び会うため、数百年の時を生き、第二のアンクゥとなることを決意。最後は主人公が自死を試みる場面へとループ。

 「初めまして、死神のお嬢さん。私はこの国の死の番人、アンクゥ」という全く同じセリフが、アドルフ(cv八代拓)とアンクゥ(cv興津和幸)の2人の声で響く仕掛けが粋。

終遠エンド(アンクゥエンド)

 アンクゥの「一緒に死んでくれ」という懇願に頷いた場合に分岐。異を唱えたアドルフはその場でアンクゥの手により殺害。共に最期を迎えるために、苦しむ主人公を抱え、アンクゥはリコリスの花園へ。主人公を苦しめる運命をしいたこの国を、この国の人々を許さないと火を放ち、リコリスの毒素を蔓延させ、国中の人を死に至らしめようとする。人々の悲鳴を聞きながら、主人公は死へと向かう。

 煙を吸い気を失った主人公を見守るアンクゥ。自分の無力さや他の誰かだったら主人公に幸せな未来をあげられたかもしれないという思い吐露し、自分が出来るのは「お前を二度と一人では死なせないこと」だけだと告げ、口づける。

 あの、アンクゥと「生きて」幸せになる√ってないんですか???(涙目)

救済エンド(アドルフエンド)

 アンクゥの懇願に頷かなかった場合に分岐。アドルフとアンクゥの一騎打ちに発展し(このくだり、いる?!?!)、アンクゥが敗北。なお、アンクゥがアドルフにつけた傷は、アドルフの不死化手前の身体を何とかしてくれるかもだって。都合が良すぎないかという疑問はおいておく。アンクゥはその後銃で自害。彼の死の間際に、アドルフがリコリスを集めてアンクゥに渡し、主人公にプロポーズさせるんだけど、ここライターにスタンディングオベーションを送りたい。

 5年後、アンクゥの抗体とかシアンさんの天才的頭脳とかで以てして、死の呪いへの特効薬が開発され、国民は死の呪いから解放。死に瀕していた主人公も、アドルフが獲得した抗体のお陰で回復。治療の結果、死神としての力も完全に消失した模様。

 ほぼ完全に回復した主人公とアドルフはリコリスの花園を訪れる。元は黒色だったリコリスは、国から毒素が抜けたことにより、今は真っ白に。そして5年越しに、アドルフの告白の返事をする主人公。2人は永遠を誓いハッピーエンドを迎える。イヴやリュカ、マティスらもそれぞれの道を歩みだしていて、こちらは見事な大団円エンド。

 

次はリュカ、マティス、シアン、イヴの救済√書きます。

終遠のヴィルシュ(終ヴィル)イヴ√中途・絶望エンド感想(ネタバレ注意)


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 イヴ√攻略終わったので、感想を。例の如く、中途・絶望エンドのみ。今回はメイン攻略対象だけあって、ストーリーに力が入っていて面白かったです。※ネタバレ有なのでプレイ後の閲覧を推奨します。

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■イヴ(CV #斉藤壮馬
年齢:18歳

テーマ【愛】

博愛主義者で、悪事さえも場合によっては受け入れるものだという考えを持つ。
幼い頃に事故で負った火傷が原因で親に捨てられた。

人を愛し、助け続けていれば
いつか自分を愛してくれる相手に出会えると信じている。

 

ストーリー

 便利屋のお仕事を手伝うことになった主人公。過去の火事でイヴに火傷を負わせてしまったことに罪悪感を抱きつつも、心優しい彼に惹かれていく。

 少しづつ縮まる2人の距離。「死神」である主人公を忌避していた町の人々の態度も、2人の仲睦まじい様子を見て、柔らいでいく。

 だが、そんな今までにない幸福な日々も、「変死体」の大量発生によりあっさり潰え……

感想

  メイン攻略対象に相応しい骨のあるシナリオでした。イヴの博愛主義的な、悪く言うと表面上だけの「あい」が、主人公と恋に落ちることで、本当の意味の「愛」に変わっていくさま。

  変死体事件の発生により、手のひらを返し主人公とイヴを糾弾する住民の恐ろしさ。主人公は兎も角、イヴすらも殺そうとするの怖すぎる。

 そして、主人公1人を犠牲にして、国を救うことの是非。これセカイ系(※要はヒロインを犠牲にして世界を救うか、自分の感情論で助けて世界を滅ぼすかというあれ)大好きな身としてはたまらん……!シアンとの対峙は胸アツ。シアンさんってやっぱりマッドよね。偽善的な愛をばらまいていた男が「他人の命よりどんなに罪深くても主人公の命を優先したい」とまで言えるようになるの、成長を感じる。

  これまでの√が攻略キャラが抱える問題という狭い範囲に焦点が当てられていたのに対し、今回はアルペシェール国全体を巻き込んで、主人公とイヴの恋愛が進むのが、メイン攻略対象っぽくてよかったなあと。諸々の謎もかなり回収されてすっきり。主人公の出生や、国を蝕む「死の呪い」の正体が判明したの何より。

 糖度は他√よりも控えめ。対象の性格があんな感じ(博愛主義的)なので仕方ない。火傷の後を主人公に見られた時のイヴ君が可哀そうで可愛いかった。常に優しさで身を守っているタイプのキャラが、トラウマに直面して怯えたり幼くなっちゃうの、良くない?

例の描写について

 いや、ごりごりに匂わせてくるじゃん?びっくりしちゃった。よほど鈍くなければ、気付くでしょ。彼の恋愛感情がストーリー内の事件にしっかり絡んじゃってるあたりどうなのと思います。あれ乙女ゲーでやる必要あったのか……?地雷の人沢山いるだろうに。ライターさんの力量ならわざわざ彼の思いを恋愛のそれにしなくとも、ストーリーの展開は出来たのでは?

エンディング

中途エンド1

 モブにリンチされて死亡エンドその2。住民の気持ちも分からないではないんだけど、手のひら返しが過ぎる。事件が起こるまでは、君たちセレスちゃんのこと「意外と普通の女の子」とか「イヴとお似合い」とか言ってたじゃん……。怖えよ。

中途エンド2

 イヴを巻き込んだことに罪悪感を抱き自殺。自分を庇っているせいで好きな人が辛い目に合うのってしんどいよね……。

中途エンド3

 ヒューゴに殺される。だから!匂わせが過ぎるんだよ!!「無自覚だったのか。」ってやつ、必要だっただろうか…?彼が主人公を嫌うのはまあ当然だとは思うんだけど。

絶望エンド1

 国を覆う「死の呪い」に対抗するため、自身が犠牲となることを決めた主人公。シアンに協力し、主人公の力(体質)を引き出してクローン体を作るためのカプセルに自ら入る。そこへ主人公を救いにイヴが突入。何とかシアンとの決着をつけるも、次の瞬間、カプセルを管理するシステムが暴走。その結果、主人公の力が急激に引き出され、周囲は毒素と炎で汚染された状態に。このままでは、イヴを殺してしまうと、主人公はある決断を。

 数日後、目を覚ましたイヴは、ダハトにある場所に連れていかれる(ダハト君て基本生き残るよね)そこには、一面の黒いリコリスに紛れて、赤いリコリスが群生していた。そしてその根元には主人公の金色の髪が。主人公は生きたまま埋められ、アルペシェールを救う存在になっていた。あまりの結末に絶望し、イヴは主人公の後を追ってあの世へと旅立つ。

 これは上質なメリバ。クローン体ではなく、自らが生き埋めにってえぐすぎますね。

絶望エンド2

 1と同じ経緯で、システムが暴走。自分が真の‟死神”になってしまったことに絶望した主人公は、死に場所を求め、研究所を抜け出す。リコリスの花畑に辿り着くも、能力はますます暴走し、周囲は炎に包まれる。そこへ主人公を追いかけ、イヴが。炎をものともせず、主人公のもとへ踏み出し、手を伸ばす。「お迎えにあがりました。リコリスの姫君」って台詞が最高。しかし、炎は容赦なく襲い掛かり、イヴは呆気なく焼死。絶望で狂ってしまった主人公は、黒焦げになったイヴの手を取り口づける。

 白骨化(リュカ√)の次は焼死体かよ!と心の中で突っ込んだ。スチルがおぞましくも、綺麗。自分の力で愛する人を殺しちゃったんだもんね。それは狂うわ。

判明したこと

・主人公の生まれと見に宿した「死の呪い」の真相→遺伝子的なあれということは、アンクゥさんの「死の呪い」を抑え込んだ手段は、初対面の時セレスの唇についたアンクゥさんの自身の血にあるのでは?セレスの遺伝子に絡んでいた他の染色体は恐らくアンクゥさんの。

・アルペシェールを覆う「死の呪い」の真相。アンクゥの言った主人公が「死神」であ理由、伏字■■■■の■■■は「リコリスの仮想毒」かな?言い換えの■■■■■の■■■■■は「ひがんばなの多因子疾患」?

・扮した三冊の学問書の行方。イヴ、リュカ、マティスの家に伝承。

・シアン√の「セレスちゃんの口調や容姿に覚えがある」というシアンさんの発言→主人公の両親のこと

・シアンさんがイヴ君を特別視していた理由。まさかのパンも関係していた件

・イヴがリコリスを愛でる理由。

・イヴの家系(味覚音痴すらも伏線とは誰が思っただろう)→漂流者の子孫はまさかのこっち。となるとアドルフは?

・変死体の真相

・アンクゥはかなり前(漂流者が表れたころ)から同胞の姫君(恐らく主人公)のために動いている。リコリスを守護するようイヴの先祖に伝えたのもアンクゥ

追加疑問点

・変死体多発のきっかけであるハッキングの犯人→考えたくはないけどダハト君怪しい。まだワード、ダハト君ぜんぶ埋まってないんだよね。あと恐らくマムも。

・研究所にいたリュカ先生を助けた人物

・イヴ絶望エンド後の、アンクゥのモノローグ→タイムリープもの、時間逆行ものでよく見る感じの台詞だが?アンクゥが相当前からセレスのために動いているのももしや。「死の呪い」を解決した後にシアンが取り組みたいといっていた「時空の流れ」に関する研究も気になるところ。

・未だ拾われないアドルフのバックグラウンド→上と併せて考えるとアドルフ=アンクゥもあり得なくはない。アドルフとアンクゥが共通√っぽいのも気になる。

終遠のヴィルシュ(終ヴィル)リュカ√中途・絶望エンド感想※ネタバレ有


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  リュカ√クリアしたので感想を。例の如く中途・絶望エンドのみ。ネタバレが含まれるため、未プレイの方はブラウザバック推奨。

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ストーリー

  リュカの仕事を手伝うことになった主人公。寿命が迫り、体調が悪化していくリュカを心配しつつも、彼の教師としての生徒との向き合い方に惹かれていく。病弱なリュカの妹・ナディアとも仲良くなり、いい感じの雰囲気に。

  だが、彼のある秘密を知ってしまったことで事態は急展開を迎え……。

感想(辛辣です)※ネタバレ有

  攻略対象のはずのリュカ先生より、アンクゥさんに時めいてしまった……。同胞への愛が深いのよ。

  あ、でもベッドに押し倒しからのキスは色っぽくて良かったです。スチルがやばい。まあリュカ先生の正体が明かされたあとだったので、「怖い怖い怖い怖い。良くも今の状況でそんな発言ができるな?!」って感じだったけど。まだ洗脳云々までは分かっていなかったので余計。あと、乙女ゲーにおけるヤベー奴の定番・鳥かごに爆笑。

  平川さんのねっとりした演技やっぱすごい。この√はほんと平川さんの演じるヤベー奴を堪能する楽しみしかなかった。

  全体的に感情移入があまり出来なかったというのが正直なところ。洗脳されていたとは言え、リュカ先生の行いは擁護の仕様がないし、被害が甚大すぎて笑えない。ナディアちゃん……。元凶のカプシーヌもといオーティーは100回○ね。あの手の芸術家気取りのサイコパス殺人鬼って一番手に負えないよねえ。

  ストーリーそのものについてもマティス君√のような衝撃展開や綺麗な伏線回収はあまりなく、ゴリ押し感が拭えないなあと思ったり。ただ絶望度は3人のなかで群を抜いていた印象。というより、ほか2人と比べて絶望のスケールが大きい。

エンディング各種

中途エンド

全部で3つ。全部リュカ先生に殺されるエンディング。

1、アンクゥを助けたために殺害される

2、マムに助けを求め、マム共々殺害される。そして教団のための実験台に

3、アドルフに助けを求め、殺害される

絶望エンド1

  カプシーヌの差し金で暴走し、殺戮兵器と化したリュカ先生。彼を助けるために、主人公はアンクゥと協力し、研究所でリュカ先生を刺し殺す。

  数日後、罪人、リュカ・プルーストの協力者として、主人公は絞首刑に。どうやら研究所に駆けつけた兵士達に、「リュカの妻です」と名乗った模様。

  主人公は自ら縄を首にかけ、勢いよく踏み台を蹴って死のうとする。首が締まり徐々に苦しくなってくる主人公。これてやっとリュカ先生に会えると心は希望に満ちている。が、そこでリュカの声(幻聴?)が。「自分のいる冥界は罪人の来るところ。あなたはここに来てはいけない。天国にいるナディアを頼みます」とのこと。希望は一転して、絶望へと変わり、主人公は発狂して最期を迎えるのでした。

  読んだ時は、…………え?しか出てこなかった。なるほどメリバですか!と思った瞬間にこの仕打ち。これまでのバッドエンドのなかで一番えぐいのでは?!

絶望エンド2

  1と同じ流れで、殺戮兵器と化すリュカ先生。こちらのエンドでは、リュカを殺すのではなく、彼を正気に戻すため、主人公が自らを犠牲にする展開。

  自分が殺した主人公の亡骸を前に呆然と「セレスくん。セレスくん。セレスくん。セレスくん。セレスくん。セレスくん。セレスくん―」と呼びかけるリュカ先生が痛々しい。そして、リュカは死んだ主人公を抱きかかえ逃亡。

  時が流れ、洞窟のなか。リュカ先生は主人公(の遺体)を連れ、未だ逃亡中。気が狂ってしまったリュカは主人公が生きていると思い込んでいる様子。彼女の指に指輪を通し、とても嬉しそう。ここのスチル、リュカの目がイッちゃってて面白い。「なれない生活で痩せてしまった彼女の指は、想像していたより細くなっていた」と言ってますがその指、骨だけになってますが?!

  呪いが進行し、命を落とす一歩手前の状態のリュカ。「君を残して逝くことが気がかりだ」と語って、このエンディングは終了。主人公はとうになくなっているので、杞憂です。

  乙女ゲームのスチルで、白骨化した主人公を見る日がくるとは思っていなかった……。腐敗していく過程とか考えたくな……。地獄絵図じゃん。

判明したこと

・死刑執行人の正体と目的

・カプシーヌの正体および教団の目的

・アドルフ、イブの師匠について

・死刑執行人の標的(共通√にてヒューゴが狙われた理由が確定)

追加の疑問

・硫酸の犯人まさかの判明せず。教団メンバーのモブで片付けていいのか?

・カプシーヌの支援者is誰?

・教団の初代について

・アンクゥが死刑執行人の正体と勘違いしていた人物は?→イヴorアドルフ?

・自警団の初代(リュカの父)がクーネの治安維持に執着していた理由。アドルフが勘づいているということは、セレスちゃん絡み?

・火事のときの話。セレスちゃんが生還したことについての言及はあったが、イヴについては何も言わなかったのは?→単にリュカの眼中になかっただけか或いは…

  イヴ君ルートが解放されいよいよ全体の真実に近付けそうな予感。またえげつないバッドエンドが有りそうで震えるが、楽しみ

 

 

終遠のヴィルシュ(終ヴィル)マティス√感想(絶望エンドのみ)※ネタバレ注意

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 シアン√に引き続き、マティス√も無事クリア。やっぱり、シアンさんから攻略しておいてよかった…!今回えぐすぎ……。でも、お話としてはかなり良質だったなあ。シアン同様絶望エンドのみ。ネタバレ注意。閲覧は自己責任です。

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ストーリー

 兄の仇である死刑執行人の死が受け入れられず、屋敷に引きこもってしまったマティス。執事のジャンは主のそんな様子を見かねて、施設の金銭援助と引き換えにセレスをメイドとして雇い入れることを決める。セレスの優しさに救われ、少しずつ元気を取り戻すマティス。2人の間にはいつしか淡い恋愛感情が芽生えるまでに。が、順調に育まれてきた2人の関係性は、死んだはずの死刑執行人が再度現れたことによって不穏な方向へ。突如豹変したマティスの人格。ジャンの恋人‟ロザリー”。娼婦の間で広まる「配達人」の噂。研究所から盗まれたとあるデータ。全ての伏線は集約し、そして残酷すぎる真実が明かされる。

 

感想 ※シアン√以上にネタバレが含まれます

 この√めちゃめちゃ面白かった。出てくるワードの一つ一つ、些細な出来事の一つ一つが全て伏線。え、あそこもそしてあそこも伏線だったの?!と驚かされる。そして、作品のキャッチコピー通り‟絶望”すぎる真実とエンディング。「やめて。やめてあげてよお!」と何度心の中で叫んだことか。えぐい。えぐすぎる。ゲームの鬼仕様上、まだ救済エンドは解放出来ていないが、これは100%救済は無理なのではなかろうか。お話としては面白いが、感情移入してしまうと大ダメージを受けること必須。

 マティス君の初々しい言動とか、男の子ではなく男性を感じられる場面とか、序盤はにやにやさせられっぱなしだったのに。人見知りのマティス君が、往来で主人公と手を繋ぐところと、2人で小説を作っているところが最高でした。まあそのマティス君が書いた小説も残酷な真実へのフラグなんだけど。天崎さん、ヒプマイとアイチュウでしか存じ上げていなかったのだけど、泣きと狂いの演技うますぎる。

 とりあえず執事は絶許。共通√から既に隠しごとの一つや二つありそうだなあと思ってはいたし、こいつ本当は兄ではと考えたりもしたけども、まさか…ねえ……?何だかんだマティス君と主人公を助けてくれるポジなのだろうと思っていた自分、浅い。ロザリーにあんなに愛情を抱けるんだから、その3分の1くらいはマティス君を思う気持ちが芽生えても良かったんじゃないですか?!?!

 

エンディング各種

絶望エンド1

 マティス闇落ちエンド。ジャンもといカミーユによって監禁された2人。カミーユは最愛の恋人・ロザリーを蘇らせるため、ホムンクルスであるマティス君を実験体に。これから毎日マティスの人格を別人に入れ替え、主人公にどうあたるか観察するそう。マティスは、自分が主人公を害する,可能性を恐れ、主人公を逃がそうとする。だが、カミーユの手からは逃れられず、主人公はまたしても捕まることに。

 そしてカミーユは「気が変わった」と発言し、主人公を殺害。主人公の遺体を見せられたマティス君は、発狂、そして闇落ち。主人公を蘇らせるため、マティスカミーユと同じ「配達人」になるのでした。という終わり方。

 惨い。あのマティス君が人殺しになってしまうのがきつすぎる。娼婦の命を犠牲にして蘇らせられても、主人公は喜ばないと思うぞ……

絶望エンド2

 メリバ風。上と同じ話の流れで、主人公が逃げなかった場合。毎日別人の人格へと変えられるマティス君。ある時は暴力的な人格に、またある時は卑屈な人格に。だが、マティス君がどんな人格に変えられようと、彼からどれほど暴力を受けようと、屈せず彼を受け入れる主人公。

 けれども、結局、カミーユの実験にマティス君本来の感情は抗いきれず、ある時から、マティス君は自分を‟カミーユ”、そして主人公を‟ロザリー”と思い込むように。(マティス君はいろいろな人物のデータを基に作られたホムンクルスで、その基となったデータにはカミーユの記憶も含まれているため)

 その結果を見て満足した様子のカミーユ。主人公は監禁から解放され、表向きはマティスに嫁ぐことに。もちろんマティスは自分をカミーユと思い込んだまま。主人公は今後「ロザリー」として、カミーユの人格を宿したマティス君と添い遂げるのでした、という結末。

 自分を自分として見てもらえないまま、愛されるってしんどくない?!主人公もそのうち狂ってしまって、自分をロザリー、マティス君をカミーユと思いこむようになるのろうか……。それならある意味幸せにはなるけれど。そしてアンクゥとの契約を破棄したってしれっと書いてますが、自分にかかった死の呪いを放置して大丈夫か??今まで「死神」として人を殺してきた自覚のある彼女が、半ば心神喪失状態とは言え、その選択をするの少し疑問。

 

判明したこと

マティス君の生い立ちについての諸々と本当の仇

・リライバー技術、というかリライバー化のために保管されたデータは悪い意味で汎用性が高い(今後別√でも似た事案が出てくるか?!)

・共通バッドエンドに登場した謎の小瓶。あそこで主人公を殺害したのってカミーユ

・死刑執行人、喋れた。多分重要ではない

マティス君√はあんまり全体的な謎に絡んでこないっぽいので、目新しい発見はなかったなあという感じ。

 

追加の疑問点

・配達人おびき寄せ作戦時に登場した病院の院長(カプレーゼみたいな名前の…。この人の名前何故か覚えられないんだ…)の目的。本当に何の意図もなしにあの場に来たのだろうか。

カミーユのろくでもない計画に加担した人物。シアン√の王族を手引きした謎のリライバーと同一人物?

 

 次はリュカ先生攻略します。悪い予感しかないんだけど……

 

終遠のヴィルシュ(終ヴィル)シアン√感想(中途・絶望エンドのみ)※ネタバレ注意

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 終ヴィルのシアン√が終わったので感想と気づきを。救済エンドはあとで別記事で書きたいのと、現時点での気づきと疑問をまとめたいので中途・絶望エンドのみ。ちなみにまだ攻略一人目。

 共通√の感想、疑問、考察まとめはこちら

終遠のヴィルシュ(終ヴィル)共通√感想と考察 - 月と星とカピバラと。 (hatenablog.com)

 いつもの如く、ネタバレ有りのため、閲覧注意。プレイ後の参照をお願いします。

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ストーリー

 共通√の騒動ののち、シアンの小間使いとして働くことになった主人公。掃除や食事など身の回りの世話をしていくうちに、シアンに惹かれていく。一方のシアンも、雑用係としての主人公を気に入り傍に置くように。

 しかし、リライバー化を巡る王族の思惑や研究所の派閥争いの激化によって、2人の周辺には不穏な空気が漂い始め……というお話。

感想

 共通√をプレイして一番言動、性格に裏表がなさそうだったのでチョイス。最初はさあ、精神的にそんな負担ない方がいいじゃん?この人にいきなり刺されても「えっ?!」ってならないもん多分。「あー、これは研究用に解剖されるかな?」で終わりそう。

 この選択、まじで正解だった。公式おすすめの攻略順ではないけど。最初は刺激少な目な方がいいなあって人はシアンさんからやるべき。攻略キャラの姿勢が基本的に一貫してるし、ストーリー展開も割と予想通りだと思う。ただし犠牲はえぐいけど。

 この√、基本的に研究にしか関心がなく、度重なるリライバー化の影響で感情が希薄なシアンさんが主人公にほだされていく様子がよかった。世話焼きなセレスちゃんと怠惰なシアンさんて普通に相性いいんだよなあ。そして以外にも糖度が高い。

 「このまま俺のものになれ」(雑用係として)

 「シンプルに、俺と共にいたいから、と言えばいい」

 「未来の伴侶となる女を好き好んで殺す男が、この世のどこにいる?」

 「俺は。最初に恋をするなら、お前がいい」

こんな甘い台詞を散々抜かしておいて「感情がない」とか本気で言ってる?!?!そしてあのタイミングでのキスはずる過ぎるぞ。

 彼の秘密もとい悪事についても、正直そんな驚かないし、引きもしなかった。だって科学者だしね。その上、感情が希薄となれば、まあそういうこともするでしょうねって感じ。しかも一部の研究については自分の身体を使って、実証しているあたり憎めないなあと。あと多分ほかの攻略対象のが陰でえぐいことしてる気がするんだ……多分。

 ちょっと残念だったのは、アンクゥの警告「主人公の‟死神”としての力を知られたらどんな目に合わされるか…」という台詞の回収がなされなかったこと。バッドエンドの一つとかでこれ回収してくれたら嬉しかったなあ。

 

エンディング各種  ※ネタバレしかない。注意!!

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【中途エンド】

 再び血生臭い現場に遭遇してしまったセレスちゃんが通りがかったモブに「この死神が!!」と激昂され、嬲り殺されるエンディング。……やっぱあるじゃねーか!リンチエンド!「お前だけは生き延びてはいけないんだ!」って叫んでレンガを振り下ろし続けるモブ男性がしんどい。この人もセレスちゃんが直接手を下したとは思ってないんだろうな。でも、彼女の周りで人が死にまくってるのは事実なわけで。怖いよね、分かるよ。いたたまれないなあ。

【絶望エンド1】

 研究所の派閥争いと王族の思惑に巻き込まれ、施設の子達(アドルフ含む)を兵士に殺されてしまう。マムだけはイヴたちの手で救出されるものの、愛する家族をまとめて失った彼女は精神的に不安定な状態に……。

 そんな彼女に刺し殺され死亡エンド。自分もあとから逝くから、天国でアドルフとセレスと3人で幸せに暮らしましょう」って台詞が切ない。

 ただ「セレスの呪いの力のせいで、みんなが死んでしまった」みたいな憎しみからくる殺害にならなかったのは救いだなと。

【絶望エンド2】

 ごたごたから追われる身となったシアン。今まで誰も成し得なかった「感情を持ったリライバー体」を完成させることで、かつての地位へ帰り咲くことを目論む。作戦当日、無事に研究所へもぐり込み、新たなリライバー体になることに成功するも、それを見守っていた主人公が死刑執行人の手にかかり死亡。

 数日後の研究室。そこには変わり果てたシアンの姿が。主人公の記憶を自分の身体にインストールすることで、主人公を頭のなかだけでも生かしたつもりのシアンだが、以前とは違い、「感情を持ったからだ」に変わったために、耐えきれず半ば廃人状態になってしまったというエンディング。

 空想のなかの主人公と会話するシアンの様子がきっっっつい。細谷さんの演技すごかった。

 

現時点で判明したこと

・シアンがマムから嫌われている理由が判明。彼の研究のためなら人を犠牲にすることも厭わないという一面は別√で絡んできたりするのだろうか

・マムは(思惑があって、セレスや他の子供たちを引き取ったとはいえ、家族思いの優しい人だった。でも、共通√の硫酸ぶっかけはこの人の仕業ではと疑ったままではある。

・アドルフの身体もしくは出生にはやはり何かあるらしい

・死刑執行人は複数人いることが確定(素直にストーリーを読み取ると最低3人はいることになるが…)

・執行人は状況によっては、セレスを害することもある→執行人の信仰対象がセレスないし死の呪いではなく、別の何か/誰かであることが確定

 

追加の疑問点

・セレスの金髪、やけに強調されている。そして昔話みたいなナレーションにも「金髪の女性」が登場

・シアンの「その容姿といい口調といい。お前どこかで―」という台詞。個別√での回収は現時点ではなし。

・シモン(王族)を唆した「美しい色の髪を持つリライバー」の正体。主要キャラのなかでリライバーってそんないないんだけど…

・ダハトの亡くなったお母さんの髪色がシアンのそれに似ているという部分。だから何故そんな髪が強調される?!

・アンクゥがシアンを忌み嫌う理由。死の番人としてシアンの悪事が許せないというだけでは些か薄いような。

・アンクゥが懐に持っているものは?妥当に考えると暗器の類だが……。

・何故、死刑執行人はマムを助けたのか。→硫酸の犯人がマムの場合は、執行人と彼女の間には繋がりがあることになるので、分からないでもない

・絶望√2において死刑執行人が主人公の選択に対し失望していた理由→これも執行人がマムと繋がりのある人であった場合は、理由が分からないでもない

・変死体についての謎。シアンはほぼ分かっているといっていたが、回収はなし

 

終遠のヴィルシュ(終ヴィル)共通√感想と考察

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 共通√終わったので取り急ぎ感想と気になったこと、考察をつらつらと。繁忙期、ゲームやる時間も本読む時間も殆どなくてしんどい。終ヴィル一刻も早く進めたいし、虚構推理の新刊も読みたいよー!!ネタバレ過多なので、閲覧要注意。

プレイし終えてから見たほうがいいです。頭よくないので予測や考察が的外れオブ的外れでも許して。

 

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 感想

 初手から重い!!主人公(セレスちゃん)の自死描写から始まるとは思わなかった…

…。セレスちゃん可哀そうなところが可愛くて推せる。なんも悪いことしてないのに死神扱いされるの可哀そすぎるんだけど、彼女を避ける人たちの気持ちも分からないでもないのが……。一般人にリンチされて死んじゃうバッドエンドとかありそう。

 そしてストーリー既に9割方暗いんだけど。クスって笑えたの、アドルフの家での食事シーンとハンドル持つと豹変するマティス君だけだったんだが。酔っ払いたちの言動とイヴ君の殺人料理のくだり面白かった。彼が捌いてたお魚ってフグか何か?

 それ以外のシーンはほぼほぼシリアス。絶望が売りなだけはある。とりあえず共通バッド拾おうとノイズが出る選択肢選んでたら、2,3個目くらいで殺されたのびっくりしちゃった。シリアス大好きメリバ至上主義だからおもしれーってなってるけどかなり人を選ぶ作品なのでは?!設定や世界観は重厚で期待通り。予想のし甲斐のあるストーリーだなって感じ。

 攻略キャラもみんな裏がありそうで信じきれない。そしてそこがいい。現時点で一番信じられそうなの、一周まわってシアンさんなの何事?!けどマッドサイエンティスト気質っぽいので、生きたまま解剖されるエンドあってもおかしくないような……?あとアンクゥさんめちゃくちゃ好きです?!彼にもっと殺されたいんだが。CV興津和幸で「姫君」なんて呼ばれたら堕ちないわけがなくないですか?

 

以下キャラクターごとの気になった点

【イヴ】

リコリスに触れていたくだり

 →分からない。リコリス=セレスと思っていいのだろうか

・仮面の下

 →本当にやけどの傷か確認が取れていないので、ワンチャン火事のときの男の子とは別人かもしれない。けど周りの人の反応を見る限りその線は薄いか?

・「友達になって」の部分で「はい」を選択するとノイズ

 →いや、マジで何で?!本当にセレスちゃんを恨んでいるようには見えないんだよなあ。むしろ博愛主義がいきすぎて、逆に特定の人に対して好意や憎悪を向けること自体なさそう

・「いまの」、「過去の」君/自分

 →ちょっとひっかかる。セレスちゃんとイヴ君て火事で会った時以外に交流はなかったのでは?

・「あいするよ」

→何故にひらがな。最初は「愛」となにか別のワードをかけてるのかと思っていたけれど、マムとシアンがばちばちしてるシーンで「愛」しかニュアンスとしては考えられない単語の「あい」も同様にひらがなだったので、その線はないなと。そうなると彼のいう「愛」が世間一般的な愛とは違うという仄めかしか?

・痛みをあまり感じない体質?

→死刑執行人を捕まえるところ、普通の人間だとまずやらない感じのあれだが?肋骨折れてても、はしゃいでいるあたりも怪しげ

現時点ではなんか全体的にふわふわしてて、分からないなあという印象。メインの攻略対象なので主人公を裏切るような人間ではなさそうだけど(メタ読み視点)

・シアンの態度の変化

→ヒューゴとイヴを人違いしていたシアン。それに気づいた途端ころっと態度が変わったわけは?分からない…。でもイヴって名前意味深だよね。

マティス

死刑執行人がスルー

→執行人の庇護対象か何か?でも彼の家族は殺されているわけで……。そもそも執行人は本当に彼の復讐対象で合っているのだろうか。直接、彼or彼女が兄を殺している場面を見たわけではなかったような…(私の読みおとしか記憶違いの可能性も)。二面性の描写がちらほらあるので、記憶のないままに家族を自分が殺した可能性も無きにしも非ずでは?家族から疎まれていたらしいし。そうなると、状況的に執事がマティスをかばった?

マティスの二面性

→復讐対象を前にしたときとハンドルを握った時にみられたそれは、この先の伏線?

復讐関連のあれそれについて、個人的に疑問が。攻略対象のなかで一番不憫な感じなので幸せにしたい。多分終ヴィルのこの雰囲気だと100%は無理

【リュカ】

・セレスを気にかけすぎでは?

 →生徒だから可哀そうだからという理由だけで、セレスにあそこまで優しいのは違和感

・リライバー懐疑派?

 →要所要所で「リライバーになること」について否定的とまではいかないものの、肯定はしていないような描写が。……死刑執行人お前か??

・信仰しているものがある

 →死刑執行人も何かを信仰している描写が。やっぱりリュカが執行人では?!で、その対象がセレスの死神としての力だったら、彼がやたら主人公を気に掛ける理由には繋がるなあと。

・実は結構鍛えているらしい

 →シアンが指摘。怪しすぎるんだよなあやっぱり。ただ、呪いに犯され始めている身体でイヴとアドルフを相手に立ち回れるのかという疑問はある

・でも2回目の執行人との対決の時、リュカもその場にいたよね

 →2回目に登場した執行人は、1回目とは別人では?作中でも仄めかされているような。(イヴとアドルフの会話)

・妹

 →一回しか邂逅していないので詳細不明。何かしらの伏線ではありそう

この男、全体的に怪しすぎない?!CV平川大輔なのが更に……。顔は攻略対象のなかで一番好みなんだけど。サイコパスキャラだったらいいなあ。

【アドルフ】

・血筋に何らかの秘密あり?

 →未だに健康体。採血を嫌がる。漂流者の子孫のくだりで無言。順当に考えれば漂着者の子孫というのが一番在り得る。

・「昔からとことん変わらねえな。この国の人間の性根は」

 →攻略サイト等のキャラクター紹介部分の台詞。「昔から」というのは、20年そこらしか生きていない人間の言葉ではないように思える。彼が漂着者の子孫で、親的な人から聞いたのか或いは……彼自身が長い間、国の人間をみてきたのか?

セレスを気に掛ける気持ちは本物っぽいけど、出生・バックグラウンドに何かしらの秘密がありそうな人物。

【シアン】

 あんまり裏のありそうなセリフや態度がなかったなあというのが正直な印象。他の攻略キャラより出番が少なかったからというのはあるかも。今後に期待。リライバー技術の開発者なので、重大な秘密を握っている可能性は高い。黒幕とかボス的なポジの可能性も。

【マム】

孤児院のシスターとか胡散臭すぎるんだよ!(主に役ネバのせい)。声優さんが桑島さんっていうのがまた…。モブがそんな豪華な声優さんのわけが…。サロメっていう名前も聖女とは縁遠い感じなのがねえ……。執行人に硫酸浴びせたの90%くらいこの人で確定では?シアンとの確執が気になるところ。マムの施設に入ってからセレスの犠牲になった人物は「いない」というのも不可解。アンクゥ同様、主人公の呪いを抑える力、或いは技術の持ち主?

【その他気になったシーン】

・行方不明の2冊の「学問書」の存在

→救済エンドや死の呪いからの解放におけるキーになりそう

・共通√のバッドエンドその1

 →アンクゥに殺される方じゃないやつ。セレスちゃんが拉致られる前に拾ったものは一体?見た目からして女性の持ち物っぽいからマムもしくはリュカの妹のものか?セレスを拉致って殺した人物の正体は?リュカかマムかシアンか、その辺りかな。いずれにせよセレスが狙われているのは確定。

・死刑執行人がセレスを見て戸惑った理由

 →単に顔見知りか、セレスを傷つけてはまずい理由があるか(やっぱリュカだろ…)

乙女ゲームにおけるBL描写についてー終ヴィル(終遠のヴィルシュ)BL表現問題ー

※Attention※

オトメイトの新作「終遠のヴィルシュ」について軽度のネタバレが含まれます。作中のBL表現について簡単に説明するためであり、ストーリーや当該キャラクターについては言及していません。

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概要

 現在、乙女ゲームクラスタがとある‟問題”でざわついている。それは、オトメイトの新作「終遠のヴィルシュ」においてBL表現が含まれていることについて。どのくらいの描写なのかは以下の通り

・攻略対象の1人に対してサブキャラ(攻略対象外の男性)が好意を抱いている

・サブキャラの一方通行の感情

・ゲーム中では、‟恋”とは明言されていない。そのため本編だけなら「恋愛というより友情的な意味での好意か?」と思えなくもない

・が、一部店舗特典により彼の抱いてた感情が恋愛のそれと確定

・公式サイト等には「BL表現が含まれる」旨の警告、ワンクッションはなし

という感じ。

 今回はこの乙女ゲーにおけるBL表現について個人的に思ったことを綴っていこうと思う。

乙女ゲーにおける「BL表現」の何が問題か

 この一件に関して、界隈の意見はおおよそ二つに分かれる。

「乙女ゲーにBLなんてありえない!認められない!」というのと「自分は別に気にならなかった」というもの。比率としては前者が60%、後者が40%ほどであろうか。

そして、私は前者の意見に賛成である。別にBLが受け付けない人間というわけではない。むしろストーリーとシチュエーションが刺されば、BLでもNLでも何でもいけるタイプである。

 今回のBL表現についても「終遠のヴィルシュ」という作品が‟乙女ゲーム”というジャンルでなければ、当該キャラには「へー、そうなんだ。まあ、これはこれでいいんじゃん?」程度の感想しか抱かないであろう。「認められない派」でも私のような人は少なからずいるのではなかろうか。

 そう。終ヴィルが物議を醸している訳は、結局のところ乙女ゲームというジャンルの性質にあるのだ。

 乙女ゲームの消費者は何をみるために、作品をプレイするのか。言うまでもない。ヒロイン(女性)と攻略対象(男性)の恋愛を楽しむためだ。夢女子的な立場でヒロイン=自分に置き換え楽しむ人も、第三者的視点からヒロインと攻略対象のストーリーを見る人もそれは変わらない。プレイする上で前提にしているのは、男性×女性のカップリングだけなのだ。作中で同性愛が出てくる可能性など、まず一切考えていないのである。

 そんな前提条件の下でプレイしているのに、いきなり(一方通行とはいえ)BLを匂わせる描写が出てきたら「えっ!?」となるのは当然であろう。BL漫画で男×男のCPの間にモブ女が割って入ってきた時の腐女子の反応と同じだ。

 そもそも乙女ゲーマーのなかには、BL表現自体を受け付けない、或いは腐女子が苦手というタイプは一定数いる。男女のカップリングが絶対の乙女ゲームであれば、それらとは出会わないだろうという理由で、乙女ゲームを選択する人も当然いるだろう。そういった類の人にとっては、今回の一件、たまったものではないだろう。下手したら今後もBL描写のある作品が出るかもしれないし、これがきっかけで乙女ゲーム腐女子流入する可能性もある。

 そう考えると、やはり棲み分けというのは大事だと私は思う。BLが好きそうな人、男女CPが好きな人、それぞれが適したジャンルを楽しむのが一番だ。

 もし、BL表現が乙女ゲームでも当然になったら、乙女ゲームという存在自体が危うくなりかねない。女性向けスマホアプリのように、配慮の結果、極限まで個性を薄くされたヒロインが主流になったら、もはやそれは乙女ゲームですらなくなるだろう。

制作側の意図は?(余談)

 今回の件についてTwitterで「オトメイトは何を考えているのか」といった憤りの声が散見されるが、何も考えていないんじゃないかというのが私の思うところである。制作サイドだからといって、必ずしも乙女ゲーが好きというわけではないだろう。何なら女オタクにも様々なタイプがいることを認識すらしていないかもしれない。

 私がかつて話を聞いた女性向けアニメ情報誌(アニメージュ、ガルスタ等)の編集者は自分の作っている雑誌のことを「腐女子向け」と言っていた。世の中には腐と夢の区別すらつかず、「女オタクはみんなBLが好き/いける」と勘違いしている制作サイドも存在するのである。